中国へ行って来ました

3月26日から4月7日までの中国旅行記です

皇帝の猟場 承徳

2012-04-22 15:46:05 | 日記
皇帝の猟場 承徳



承徳は良かった。
皇帝はモンゴルの血が入っていたらしく、狩猟がお好みで、夏の狩り場として滞在したのが承徳。
ところが、戦争中にイギリス、フランス、ロシア、日本軍が攻め込んだときに、皇帝の残していた服とか建物とか、全部燃やしてしまったそうな。
戦争はいかんです。

北京から承徳まで、バスで2時間半。250kmと聞かされていたのだけど、2時間で到着したのはなぜ?
誰もそれを疑問に思ってなかったのも、なぜ?
あらゆる事が当然になりつつある中国旅行だった。

朝の6時30分出発で、車窓から外を見ていたら、山から山へと万里の長城が続く。
中国の土地は古いから、山が岩になっていて、ゴツゴツとこう配がきついところに、長城は作られている。
昔の兵隊さんは、ヤグラに立って敵襲を見張っていたんだろうけど、ヤグラからヤグラへ移動するのも大変なのに、武装して荷物持って、あの階段を上り下りしたのかと思ったら、とんでもない事を考える皇帝も居たもんだと、驚きを隠せない。

さらに走ってサービスエリアへ。
なんと、ここのトイレは意外にも5スター!
トイレはきれいだし、座るトイレもあったし、ドアに鍵もあった!
絶対におすすめ。

どんどこ走って、承徳へ。
承徳は、人口が20万人くらいの小さい街なのだけど、それは山だし、平らな土地が無いしって理由だったらしい。
それでも、昨今の不動産デベロッパーは、この土地の歴史と環境を見逃さなかったらしく、新しいビルが建設されていて、看板を良く見たら、イタリアやヨーロッパの有名ブランドの名前がてんこ盛りだった。
どうやら、ここを、金持ちの避暑地にするらしい。

中国の建物の建て方は、どうしても、円楼のテイストから抜け出ないようで、四角い建物の中心は広く天井まで吹き抜けになっていて、途中、あちこちに廊下を渡して移動しやすいようにするらしい。
空気は奇麗だし、北京から車で2時間半だし、ホリデーハウスにはちょうど良いんじゃないかなぁ。

皇帝の保養地に到着して、ゲートをくぐったらカートがあった。
どうやら、これに乗り込み目的地へ向かうらしい。
右手に見えた広い池には、なんと、氷が張っていた。
氷の上を走ってやってくる風は、とても冷たく気持ちよかった。
ここには公害も、騒音も、北京よりもぜんぜん少ない。

皇帝の部屋は、椅子が黄色いシルクカバーの、いくつかのクッションで作られ、よく見る中国映画のような内装。
ベッドにたくさん布団が積まれている他は、あまり皇帝の寝所とは思えないくらい、質素。
昔はもっときらびやかだったのだろうか。

建造物は、400年前とか、500年前とか、申し訳ないけど、木造建造物にしては、あまり古くない。
保存状態が良くないのか、あちこちかなり古くなっていた。
日本の神社仏閣の方が、さらに古く、そして、さらに美しいと思った。
京都や奈良の古い寺院は、木に年期が入っていて、黒光りしている。
国民性の違いなのだろうか。

お昼にモンゴル料理を食べた後は、一路、北京へ。
再び、翡翠のお店に行ってから、北中国の水餃子アラカルトを食べてきた。
北中国の料理は、モンゴルとか韓国とかの味が混じっていておいしい。
出てきた、唐辛子のソースも、お味噌になっていて、コチュジャンみたいだった。

同じテーブルについた人が翡翠のペンダントとバングルを買ったという。
二つセットで、$2000US 払ったと。
まぁ、高い。

お義母さんに見立ててもらったら、そんな価値はないと。
バングルの音も低く、かなりぼられたらしい。
そのお店のオーナーのお嬢さんって人が来てから、なんだか目を付けられてるような気がしたんだけど、やっぱり、説明が終わったらお店に連れて行かれ、従業員に囲まれ、あれこれ言われて売りつけられたそうな。
21000元で安かったと自慢していたペンダントは、お義母さんに言わせたら、150元だとな。
もう、みんなで大笑いしていた。

明日は、皇帝の夏の宮殿へ行って、シルクファクトリーへ行って、ショーを見てくるそうな。