川口雄大の「よいしょ」

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<漁港の肉子ちゃん>第2回【今週のよいしょ】-スタジオ4℃最新作『漁港の肉子ちゃん』編-

2023-01-06 | 日記

皆さま

おはようございます!
 
 
 
さて!第2『今週のよいしょ』でございます。
先週末公開の『ゴジラvsコング』と悩みましたが、
はスタジオ4℃最新作、渡部歩監督『漁港の肉子ちゃん』でございます!
観られた方も多いんじゃないでしょうか。※松竹作品でなくて、すみません!

本作、明石家さんまさんがプロデュース、そして主演の肉子の声は大竹しのぶさんと
元夫婦のお人が作り出した家族物語です。私自身、ずっとIMARUさんの気持ちで拝見させていただきました。
ジブリオマージュたっぷり!とても暖かい気持ちで劇場を後にできる1本です。
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【あらすじ】
直木賞作家・西加奈子の同名ベストセラー小説をアニメ映画化。
漁港で暮らす食いしん坊で脳天気な肉子ちゃんは、情に厚くて惚れっぽく、すぐ男に騙されてしまう。
しっかり者でクールな11歳の娘キクコは、そんな母のことが少し恥ずかしい。
やがて母娘の秘密が明らかになり、2人に最高の奇跡が訪れる、、、。
 
 
【元ネタはキャッチャー・イン・ザ・ライ?】
肉子の娘キクコは読書家で作中でサリンジャーの『キャッチャー・イン・ザ・ライ(ライ麦畑でつかまえて)』を読んでいます。(新海誠・天気の子でも主人公が読んでましたね)
キャッチャー・イン・ザ・ライ(ライ麦畑でつかまえて)は、世の中が信じられない17歳の主人公ホールデンが、ガールフレンドや妹と接しながら、
自分がなりたいのは、ライ麦畑で遊んでいる子どもたちが、崖から落ちそうになったときに捕まえてあげる、ライ麦畑のキャッチャーのようなものだと決心する物語でした。
つまり、私たちの生きる世界からドロップアウトしてしまいそうな人がいると、その人たちに寄り添ってあげる存在になりたいと思うということです。

 

 

【おすすめポイント】

アニメーションながら、本作のテーマひとつは『貧困』です。

貧困の中で、人はどのような選択をしてしまうのか、ある人は犯罪に手を染め、ある人はドラッグに溺れ、落ちてってしまいます。

それは我々の身近に存在し、こちらを見つめています。

そんなぎりぎりの崖を、 社会的に弱い存在が受ける痛みを、 

ユーモアと笑いで肉子ちゃんがいつもいつも救い上げ(キャッチ)ていく物語です。

号泣してしまう場面でも、必ずユーモアをとり入れ、一貫して観客を泣かせようとするだけの姿勢を見せないのも素晴らしかったです。

 

テーマ自体は子供向けではないですが、動きのあるポップでキャッチーなアニメーションが補完していて、どの世代がみても楽しめる作品になっていると思います。

高畑勲の『じゃりン子チエ』『おもいでぽろぽろ』の系譜を正々堂々と受け継ぐ、見て損はない1本です。

 
 
そんな感じでした。ではまた来週、宜しくお願い致します!!
 
トトロ?
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