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聴刻堂日乗

映画「ザ・キラー」

映画「ザ・キラー」を観た。

2023年のアメリカ映画。
監督はデヴィッド・フィンチャー。
脚本とナレーターは
アンドリュー・K・ウォーカー。
出演はマイケル・ファスベンダー
ほか。

スタイリッシュなクライム映画の
男性版。コメディ色は無く、画調
は暗い。題名と写真を見るとホラ
ーかと思うがホラーではない。

暗殺者の男。仕事の機会を淡々と
待つ。ナレーションが入る。自分
に言い聞かせる様に。仕事の心得。
それはまた、儀式の前に唱える、
呪文のようにも聞こえる。

失敗できない緊迫した状況。多く
の仕事でも、スポーツでも、そう
した場面はある。心を落ち着かせ、
集中し、やり遂げる。それが大事
だ。

沈着冷静なプロっぽい主人公だが、
仕事は想定外のことも色々あって
結構ドタバタするんだよね。それ
がゴルゴ13なんかと違って、人間
らしさも感じるんだけど。暗殺者
って職業的に非情な人殺しなわけ
で、人間らしさや人並みな幸せを
描くのはどうなんだろう。どうし
てもチグハグな感じが拭えない。

シリアスな男にはハッピーエンド
は似合わない・・・のかなぁ。

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