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聴刻堂日乗

映画「リメンバー・ミー」

映画「リメンバー・ミー」を観た。

2017年のアメリカ映画。
ディズニーのコンピュータアニメ。
監督はリー・アンクリッチ。
第90回アカデミー賞で長編アニメ
映画賞と主題歌賞を受賞した。

メキシコの音楽好きの少年の物語。
曾祖父が音楽のために家族を捨て
て出て行ったことから、一家では
音楽はご法度。しかし音楽を諦め
きれない。他界した先祖が帰って
来るという"死者の日"に死者の国
に紛れ込んでしまう。そして・・・

物語として面白い。展開が見通せ
ないし、どんでん返しもある。

家族の絆が主題だが、メキシコが
舞台だから成り立つ話だろう。今
の日本では、こういう物語は作り
難い。自分の夢か、家族の絆か、
という葛藤が成り立ちそうにない。

もともと近代の日本では、個人が
いかに家の軛から解き放たれるか
というのが主題でもあった。都会
に出て核家族化が進み、さらには
晩婚化、少子化、おひとりさま化。

昔は良かった、とは思わないが。
今のまま、ではまずかろう。血縁
とは違ったものにせよ、家族の様
な存在は必要な気がする。

リメンバー・ミー。
自分が生きていたことを、誰かは
覚えていてほしい。せめて一世代
くらいは。そう思わない?

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