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聴刻堂日乗

「ライオンのおやつ」を読んで

「ライオンのおやつ」という本を読んだ。
著者は小川糸さん。

終末期の緩和ケア施設であるホスピスを
舞台にした小説だ。

終末期医療、ターミナルケアとも言う。
その目的は、延命ではなく、死を目前に
した患者の身体的・精神的苦痛を和らげ
QOL(Quaity Of Life)を向上する事。

いつものように老親の家に向かいながら、
なんだか似てるな、と思った。

「生まれるのも死ぬのも、自分では
決められないもの。だから死ぬまでは
生きるしかないんだよ。」

筆者の描く登場人物の心模様が、とても
身近にあるような気がする。

「なるようにしか、ならない。(中略)
命が尽きるその瞬間まで精一杯生きることが、
人生を全うするということなのだろう。」

この言葉は、特別な病人や高齢者だけでなく、
どんな人にも当てはまるような気がする。
そして現在の自分の目指す心境でもある。

「いつかは命が尽きるのだから、それまで
は目一杯、この人生を味わおう。」

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