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聴刻堂日乗

「成瀬は天下を取りにいく」(宮島未奈)

「成瀬は天下を取りにいく」を
読んだ。

宮島未奈の小説。デビュー作にして
2024年の本屋大賞の受賞作。

面白かった。ほぼ一気読み。
人気があるのも頷ける。

6編の連作短編。物語が面白いと
いうよりも、何より主人公である
成瀬あかりのキャラクターが燦然
と輝いている。

動じない。空気を読まない。
日和らない。人の目を気にせず、
自分で決めたことを実行する。

いま時には珍しいどころか、真逆
に突き抜けてるようにも思える。
こんな性格になれたら、と憧れる
人も多いのだろうか。

中学を卒業し高校。そして大学
受験。この先どんな人生を成瀬は
送るのだろう。

成瀬を見届けたいと思ってしまう
のは、自分ばかりではないらしい。
幼友達の島崎みゆきが第一人者だ。
彼女の存在も物語には欠かせない。

既に続編「成瀬は信じた道をいく」
も出版されている。きっと自分は
読んでしまうだろう。

映画はキャラクターを見せるもの
と言った人がいる。だとすると、
成瀬も早晩映画化されるだろうか。
もっとも、演じられる人がいれば、
だろうが。

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