6年前、最愛の母を亡くした時、
母の位牌を入れる我が家の
お仏壇は、50年前、祖父が逝去
した際に購入されたものでした。
畳半畳分ほどの大きさの黒檀で作られた
お仏壇も、50年の時を経ると、その輝きを
失い、色褪せたみじめなお姿に・・・。
釘一本使わず、全てが木製のはめ込み造り
であったため、現在では二度と手に入らない
貴重なお仏壇だと、仏具やさんに言われ、
買い替えも検討していたものの、予算的にも
かなり高額となるため、この度はお仏壇を
修復することにしたのです。
お仏壇の修復作業は、まず最初に、お仏壇をバラバラに
分解するところから始めます。
基本的に、お仏壇は自宅から外部へ運び出して
修復するのではなく、仏間に青いビニールシートを
敷き詰めて、そこに職人さんが通いで来てくれるという
方法です。(運搬中の破損事故を避けるためだそうです)
まるでプラモデルの部品のように、大きなパーツから
小指の先ほどの小さなパーツに至るまで、1つ1つが
本体から取り外され、順番に並べられていくのです。
見ているだけで、なんだか気が遠くなります(゜o゜)
バラされた各パーツ達が所狭しと並んでいきます。
そして今度はそこから各パーツの表面に塗られていた
漆を剥がし、塗装前の「素」の状態に戻していくのです。
「素」の状態になったパーツの一つ一つを
今度は丁寧に磨いていきます。
木の表面をなめらかにし、凹凸をなくしたら
新しい漆を塗るための下準備に入ります。
最終的に漆を塗って仕上げるのですが、
漆も一度塗りではなく、一度塗り→乾燥→二度塗り
→乾燥→三度塗り・・・・という工程を繰り返します。
塗った漆が完全に乾くのを待つため、職人さんは
毎日は来なくなります。
漆が乾くまで次の漆を重ね塗ることができないため、
何日も何日もかけて仕事に来るのです。
以前は提灯を灯してもこんなに
暗かったお仏壇が・・・・・
こんなにピカピカの美しいお仏壇に
大変身いたしました!!ヽ(^。^)ノ
どうですかぁ?!ちょっと感動しませんか?!
もう一度、これ ↑ 修復前のお仏壇
下 ↓ 修復後のお仏壇
新しく生まれ変わった我が家のお仏壇♥
それにしても・・・・・
職人さんの素晴らしい修復技術に
家族全員心より脱帽でございます
ちなみに、もしもお仏壇を新調していたら
こんなお値段ではとうていすまなかった
でしょう。
新品のお仏壇買い替え購入価格の
ナント!ナント!
六分の一の価格で見事元通りに
修復できました♪(^o^)
古くなったお仏壇を廃棄処分すること自体
粗大ゴミにもなりますので、考えてみたら
修復は大変エコな気もします。
そして、修復したお仏壇は50年先の
未来まで使えるそうです。
そうだとしたら、次は私の孫の世代で
再び修復されるのでしょうかねぇ?
お仏壇が美しくなると、ご先祖様の事
本気で大切に供養したくなりました。
どうかこの気持ちを末代まで伝える
ことができますように・・・・。
心の中でそう呟きながら、今日も一日
無事に送れたことを感謝する私でした。
ーおしまいー