富山地鉄2021年春改正（本線平日編）

富山地方鉄道の2021年4月1日ダイヤ改正、アルペン特急立山行１本を残して特急を廃止するほか、普通列車についてもデータイムの運転時間帯の見直し、終電の繰り上げを行うことになった。

まず、本線の平日ダイヤを見てみる。

特急については、午後時間帯を中心に『うなづき』２本、『くろべ』２往復が設定されていたが、宇奈月温泉発９時のアルペン特急立山行（冬季は電鉄富山行）以外は廃止となった。特急が走っていた時間帯については、普通の増発は行わないので純減となる。ただし、一部の特急は近いスジで普通列車が運転される。例えば、新黒部発12時18分の特急くろべの代わりに、16分発の普通、13時14分の特急うなづきの代わりに、21分の普通が運転される。12時16分発の普通が運転される代わりに44分の区間廃止でなくなる。

普通になることで停車駅数が９駅増えるものの、新黒部から宇奈月温泉までの所要時間は18分だったのが24分の６分増になる程度で、少し接続が悪くなった程度だ。ただ、電鉄富山から宇奈月温泉までは特急で70分かかっていたのが、普通で100分かかるようになる。乗車時間が長くなる分は、元西武の特急車で快適性を高くしてフォローするスタンスなのだろう。ビジネス需要は皆無なんだし。それ以前に、新幹線が開業したことで、中部、関西から宇奈月への客が、富山経由から黒部宇奈月温泉経由に切り替えたというのが大きいけどね。でも、接続は悪く、黒部宇奈月温泉で40分待ちとか発生した結果、特急より10分余計にかかっているわけだが。あいの風富山鉄道との接続が良ければ、20分程度時間短縮されるけど、それでも特急より時間がかかることになる。

特急の廃止以外では、普通列車の運転本数を見直す。電鉄富山発下りで見ると、上市・中滑川行が22本から20本に減少、黒部行が4本から5本に増加、宇奈月温泉行が24本から23本に減少となり、合計では50本から48本となっている。

朝時間帯では、宇奈月温泉発5時46分発の急行が普通に格下げ、宇奈月温泉から西魚津までの各駅停車区間では９分繰り上げとなる。このことで朝上りの急行は宇奈月温泉発6時42分のみに、早月加積に停車する急行はなくなり、新宮川も夕方下りの急行停車駅となる。通学時間帯だけ運転される急行の通過区間が西魚津～寺田のみというのが、この路線の定期客の流れに即しているのだろう。普通格下げによる時刻繰り上げの影響で、１本雨の黒部始発も10分以上繰り上げて、中滑川発6時09分は廃止となる。また、寺田着6時40分の立山線からの列車を８分も停車させて運転間隔を調整させる。

普通列車についても大半の列車の時刻を大きく変えることになる。例えば、電鉄富山発9時27分の上市行は宇奈月温泉行に変更する。このことで、黒部宇奈月温泉着10時24分の下り新幹線から接続する列車は11時01分だったのが10時39分に改善され、宇奈月温泉着も20分以上繰り上がる。その代わりに１本前の黒部行は9時10分発の上市行に変更する。黒部宇奈月温泉着11時12分の接続する列車も、11時47分だったのが11時21分に改善される。

午後から夕方にかけては、電鉄富山発16時41分の上市行を新設する。また、14時24分の上市行を14時29分の黒部行に延長変更させる一方、17時20分の舌山行を17時32分の黒部行に短縮変更させる。上りについては、新黒部着14時40分を14時13分に繰り上げて、14時33分の東京行、44分の金沢行への接続を改善する。

上りについては、宇奈月温泉発13時59分の特急『くろべ』がなくなった代わりに、14時17分の普通を13時50分に繰り上げる。このことで黒部宇奈月温泉発14時33分の上り新幹線への接続確保を維持する。宇奈月温泉発17時08分については上市発に短縮変更、16時39分発は16時52分発に繰り下げとなる。このことで、黒部宇奈月温泉発17時28分の上り新幹線への接続時間は12分に短縮される。

22時台以降は17上 37黒 08上となっていたのを、10黒 50上に変更して、上市から先の最終を27分繰り上げる。22時50分発の上市行は富山着42分の金沢発新幹線から接続することになる。なお、あいの風とやま鉄道の泊行最終は富山発23時38分と富山地鉄より１時間28分も遅い。上市行最終は電鉄富山発23時32分だったのが23時30分へ２分繰り上がるだけだ。
黒部から先、宇奈月温泉への最終も電鉄富山発21時54分だったのが、20時57分となり１時間近く繰り上がることになる。富山発21時18分のあいの風富山鉄道に乗れば、魚津においてこの宇奈月温泉行最終に９分で接続する。