新年最初に買った文庫本。
『駅の名は夜明 軌道春秋Ⅱ』
大好きな髙田 郁さんの短編小説集です。
あまりに楽しみだったので、つい通勤バスの中で読み始めてしまったのが
間違いでございました。
最初の『トラムに乗って』で、いきなり涙腺崩壊しそうになり、慌てて
眼をシパシパする怪しいおばさんになっていました。
少しだけ悲しい話ですが、そこで崩壊したのではなく、温かく優しい結末に
涙腺が緩んだのです。
この作品集には、悲しいことや辛いことがあっても、最後にはほっと
救われるような,そんな穏やかな物語がそろっています。
最初の6編は少しずつ重なるように構成されているところも良き♪
「何もしない、でも傍にいる。九つの物語が、あなたにとって、そんな存在に
なれれば、と願います」
文庫の帯に書かれた髙田さんのことば、そのとおりの本でした。
(ちなみに、猫好きさんには「ミニシアター」がおすすめ!)
でもね。
通勤バスや待合室のような人目のあるところで読むのは、おすすめしません。
なぜって、私のような不審者になりかねないから・・。
春になったら、夜明駅までJRでゆっくり旅してみようかしらん。