月一回のペースでひどく体調を崩してきた。この冬は不調ながらも持ちこたえてきたほうだと思うが(考えてみたら、土日に崩れただけだ)、春になってまたも不調に襲われた。
今は、たとえ不調でも、これを表出させてはいけない。あの新型肺炎と疑われてはいけないのだ。違っていても世間の目は厳しく、いや、本当にそうだったとしても隠し通し、自分が一番になってはいけない。誰かに移されたものに間違いなくても人は同情してくれず、ただなじられるだけだから。
病状について、背景から説明しよう。去年の4月から、周辺事情の変化で急に昼食がのどを通らなくなって、せめて何か、と思っておにぎりを持って行って食べるのが精一杯。しばらくするとそれにも慣れて、別に普通に食べられる気がするけどこれで足りているんだから、と今も、朝は食パンだけ、昼はおにぎりだけ、という社会人の望ましい健康観から離れた場所にいる。
そしておにぎりの味に行き詰まっている。多くの混ぜ込み具材や市販ふりかけを試し、一旦は「塩」に落ち着いたものの、やはり変化が欲しくなり、最近は永谷園の変なふりかけに手を出している。
「カレーと梅干し」「牛丼と紅生姜」「餃子と酢と胡椒」である。そもそもふりかけであって、おにぎりに混ぜて時間をおいて食べるものではないのかもしれないけど、毎朝おにぎりの用意をする。頭痛と寒気などを抱えた朝にこの餃子ふりかけをごはんにかけたら、吐くかと思ったよ。まったく餃子と酢のにおいだった。
要するに「嗅覚異常はなさそう」という一点を説明するのにだいぶ遠回りをしたが、新型肺炎の初期に嗅覚に異常を感じた例を耳にしたので言い訳を一つ。あわせてふりかけの紹介もしたかったの。どれも、晩御飯のおかずが寂しいとかの事情があるときには、食卓に出しゃばった彩りを添える名品といえましょう。