『HARD CANDY』 ※完全ネタバレ
ハードキャンディと言う言葉には、スラングで ヘロインとか卑猥な表現を
含む意味があったりもするらしいとウィキで発見。
この映画、ストーリーは全然嫌いじゃない、と言うかむしろ好きな方。
ドキドキハラハラが苦手でなければ まともに見られたと思うんだけど・・・。
大したドキドキは無いのですが(;・∀・)あたしはすぐドキドキしてしまうから。
ロリコン男の写真家ジェフと、14歳の女子中学生ヘイリー、
殆どこの二人だけのシーンで話は進んで行きます。
以下ネタバレ含みますので 見たくない人スルー宜しく(●・ω・)ノ
まぁ、14歳の少女が、大人の男相手に あんなに上手くやれるかは置いといて。
ジェフとヘイリーは、出会い系サイトでチャットして仲良くなり、会う事に。
ヘイリーは、美人でもなく、見た感じマジで子供って感じの中学生で
常に表情が、きょどってるような笑ってるような具合で危ないです。
彼女は、父親が医学教授だ、とか、あたしは医者に異常者と言われた、とか、
無邪気にジェフに言いますが・・・。
待ち合わせしたカフェから、二人はジェフの家に向うことに。
ジェフの自宅にて、ジェフはアルコールをヘイリーに差し出す。
ヘイリーがまた無邪気な様子で、得体の知れない物を飲むなと親に言われている、
あたしが飲み物を作ってあげる。と、台所へ。ジェフはヘイリーに作ってもらった
飲み物を飲み、気が付いたら椅子に縛られておりました。
ちなみに公式サイトでは赤頭巾の話が最初に紹介されてます。
3週間チャットしていたジェフは、実はこのヘイリーが用意周到に
仕掛けた罠にかかったオオカミと言うところ。ヘイリーは赤頭巾ちゃんと言う感じ。
赤頭巾ちゃん強し。
縛られたジェフが、あらゆる作戦で、ヘイリーを倒そうとしたり、
口車にのせようと情に訴えようと頑張るのですが・・・
ヘイリーはどんな彼の作戦にも勝利しちゃうのですよ。
ただ彼の部屋の中を散策しまくり、冷静に、ジェフと話をするのです。
話の中で、ロリコンめみたいな言葉を浴びせられたジェフは
自分はロリコンじゃない!、風景写真を撮ってるカメラマンだとか主張します。
すると。自然写真を撮ってる人はいい人なの?とヘイリーに突っ込みを入れられる。
こういうヘイリーの突っ込みはなかなかです。
最初に出会ったカフェには、ある少女が行方不明のポスターがあり
それだけがピックアップされるので 何か関連していると思いきや。
徐々にストーリーが進みにつれて、その少女との関連が浮き彫りに。
行方不明になった少女は、ジェフの仲間に弄ばれ、その様子をカメラで
撮影していたジェフ。少女は弄ばれた挙句に殺害されてしまいます。
その、少女の復讐として送り込まれたかのようなヘイリー。
その件についてヘイリーが話を持ち出しても、ジェフは悉く言い訳を続ける。
さて、ヘイリーは、ジェフの急所を氷で冷やし、去勢手術を行うことに。
切っちゃえば良いじゃないですかと、手術服に身を包み、何とかそれだけはと
許しを請うのに必死なジェフを、やはり冷静に対処しながら、手術を開始。
「生まれつき一つしかない人もいる」「片方だけ切ると歩き方が変になるから
両方切断しておく」等と、淡々と言いながらヘンリーは手術を一人で成功させる。
終わった後、切り取った一部をフードプロセッサーにかけて、そんなに硬い
ものじゃなかった、みたいな事を言い、シャワーを浴びると言ってその場を去る。
ただのサディストと言う言葉じゃ物足りないイカレ具合のヘイリーです。
残されたジェフは 自分の身に起きた出来事を
一体どうやって受け止めたらいいのか・・・絶望的な様子。
その後、縛られていた彼は、縄を脱出する事が出来て
思わず自分の急所を確認。すると、ちゃんと「ついてた」んですな。
彼の犠牲となった沢山の少女達は 彼に襲われ、その後の人生まで変えられた、
このような事を、そのまま本人に体験させてやれと疑似体験させたと思われますが
ホントに切っちゃえば良いのに(゜Д゜)と単純なあたくしめは残念でした。
ホッとするのもつかの間。すぐさま刃物を手にするジェフ。
部屋のモデル達の写真を切りつけながら、俺はロリコンだ、そうだ、何故
ロリコンであるか、と、自分自身の闇に気づく。
いよいよクライマックスへ向かいます。
隣人が現れたり、何かと騒動しながら、ヘイリーは屋上でジェフを待つ。
屋根に現れたジェフはナイフ、ヘイリーはジェフの銃を奪っており、それを手に
両者は向き合う。
ジェフが未だに思いを引きづる元恋人の女性を、タイミング良く現場に
登場させる用意をしてたヘイリー。さぁ、彼女にバラされたくなかったら どうぞと
用意されている、先ほどジェフが縛られていたロープが屋根にかけられていて、
いつでも首をつれるようになっている状況。
ジェフはいよいよ、行方不明の少女を殺した奴を知ってる、俺はカメラで
見てただけなんだと白状。そいつの名前を教える、一緒に奴を探そうと
ヘイリーに言うと。何とヘイリーは その男の事を知っている。だって
そいつを自殺に追い込んだから、と言う感じで 相手に告げる。
どうしようもないジェフ。ジェフを呼ぶ恋人の声がすぐそこに聞こえてくる。
彼は秘密を守ってくれと言う。ちゃんと守ると言うヘイリー。ジェフはロープに首を。
ジェフの死体を屋根の上から確認したヘイリーは「・・・なんてね」と呟いて
そこを去っていくのです。赤頭巾ちゃんみたいに赤いフードかぶって。
ジェフが死ぬ前に、友達に電話をかけて遊ぶ約束をとりつけてたので
この後 遊びに行くのかもしれない。やっぱり何とも言えない嬉しそうなきょどった
ような表情は最後までしてましたわ。
ヘイリー自体は 存在が最後まで謎のまま。結局この子なんだったのか。
死ぬ前に「お前は誰だ」とジェフに問われた彼女は、ジェフがこれまで犠牲にした
色々な少女達だ、と言う感じで答えてます。
ヘイリーの存在が不思議なので、犠牲者達の幽霊がヘイリーになったのじゃないか
と言うような感じの印象を受けてしまう。イマイチ何者か わかりにくいヘイリーは
幽霊みたいなんです。勿論、幽霊じゃないけども。そう言う話じゃないし。
子供と言われる事が あまり好きでは無いようなヘイリーでしたが
どちらにしろ彼女はかなりクレイジーな犯罪者だし、ジェフもまた犯罪者で
どっちが悪いとか どっちが正義だったとかってのは無いと思いますが。
このストーリーはスカっとしていい。
とことんやっちまえ、的な映画です。しかも、じわりじわりときっちりと。
あのヘイリーが終始見せる表情とか好みじゃなかった。
でも、映画の中では ジェフとヘイリーの演技も空気もイイ感じ。
ロリコンなのはおいといて、少女達に暴行をはたらく大人に
こうして制裁を加えに現れる赤頭巾ちゃんみたいな子がいたら、
事件も少しは減るのでは。いや減らないかな。分からない。
オススメはしない映画です(笑)
監督 デヴィッド・スレイド
製作 アメリカ
出演 パトリック・ウィルソン
エレン・ペイジ