※ネタバレ
この話はもともとは漫画なのだそう。
何気なく観た映画だったけど、期待してなかったからかw
割と面白かった。とは言え漫画までは見ない。
岡田以蔵を思い出した。と言うか、そうかなと思った。
違うかった(笑)。
NHKの「竜馬伝」で、以蔵をやっていた俳優が
人斬り抜刀斎と言う主役を演じていたせいか。
それとも、映画の監督が 竜馬伝の監督だからか。
竜馬伝で商売人になった岩崎の役者は、この映画で
金こそ全ての商売人で悪人として描かれている。
後藤象ニ郎だった役者は、喧嘩屋と言う役で。
竜馬伝のIFみたいに見ると可笑しいが(笑)、
そういうわけでもなく。
確かに漫画っぽい感じだった。
侍が剣で感じさせる、重厚感が物足りない。
でも、アクションでカバーしている感じ。
以蔵でなくてw 抜刀斎こと、剣心と言う男は、
動きが素早くて、今のはいったい?と言うようなアクションを
軽々とやってのける。
まるで 時代劇の中のマトリックスみたいな動きw
何の話かって、とても分かりやすい話で、時代劇って感じ。
むっちゃ強い主役が、出てくる大勢を倒してしまうって言う。
そのアクションが派手。敵も個性豊かに派手なアクションをする。
と言うような。
主人公の人斬り抜刀斎は
討幕派として人斬りで暗躍し、名を上げる。
そして時代は変わり明治。本人は人斬りをしていたのも
すべては 世の中が良くなるためで、
とてつもなく強いのだが、人殺しはもう嫌だと思っている。
なので、現在は人斬りはせずに 流浪しているらしい。
彼が過去に人を斬ってきた剣を、戦場に放置してくるのだが。
その剣を手に入れてしまった男がいる。
男はその剣を手に、あくどい商売人の武田観柳と言う
男の用心棒として働いている。しかも自らが人斬り抜刀斎と
名乗り、なりすましの殺人をやりまくる。
観柳の雇っている、そのほかの用心棒らと観柳こそ
退治することになる敵。
さて剣心は、一人また一人と知り合いが増えていき
現れる敵においては人を斬らずして次々とぶっ倒していく。
さすが無敵の主人公で(笑)、斬らなくても何とかなる。
全く何も分からないで見ていたら 山県有朋が出てきて
これ歴史の話?みたいな。
いちいち、圧倒的に強い主人公が良い。
普段は何を考えているか分からないが やけに柔らかい
感じの男で、ゆるいと言うより、ただ落ち着き払ったソフト(笑)。
侍だからかな。天然っぽいような感じ等微塵も無く
むしろインテリっぽい質感がする。
闘っているアクションは良いし、いつでも無敵に強いのも好き。
でも、ドキドキするものは無い(笑)。顔は可愛いのに残念だ。
観柳側にいる、変な面と黒の長髪をいつも付けている男がいい。
一人だけ無駄に静かで、この人物は大好きだ。
しかし残念ながら仮面を外したら、興味が無くなる。
と言うのも、仮面が無いと割と普通の悪役のようで(笑)。
仮面の下は金髪野郎で、(八重の桜の殿様の人かな?)
早い動きで闘って頑張っていた。が、剣心に倒される。
仮面つけたままじっとしていたら 良いのに(笑)。
人斬り抜刀斎の成りすましの方の男だが、
こいつこそ、その名前に相応しい感じがした(笑)。
やたらと斬ってるし。しかも、どうかしていて超人的で、
変な術を使ったりもする。可笑しい、この人。
いちいち笑ってしまう。で、更に言えば、こいつは
剣心に倒されるのが最初から分かりきっている(笑)。
この辺がまた時代劇な感じとも。
この男に術をかけられた薫と言う女性は、
どうやら剣心が惚れているのか、薫が剣心に惚れているのか
と言う微妙な関係の人なのだが、その恋愛事情は
はっきり言って どっちでも良かった。
ただ、ラストで、術をかけられた薫が自力で術を解くところ。
これはいただけない。
この時、薫は自分を助けに来た剣心が、成りすまし野郎を
殺そうとしているのを止めるシーンがある。
この映画の 一番残念な点はそこかな。
「剣心やめて」 までは、まだいいが、その後、
喋りすぎなくらい、喋りまくる。
緊迫した空気を ぶち壊した挙句に、やたらに 台詞をぶちまけている。
あれは何なんだか(笑)。相当くどい。
まして息の苦しそうな感じで話すのが 拍車をかける。
普段は薫も そのほかの人物も、特に気になる事は
無いのだけど、ここだけは とてもだるい。
さて、途中まで、よく分からない人だった恵と言う女性は
質感が良くて、とてもいい味を出していた。
観柳にナイフを突き立てて、あたしも後を追ってやるなんて
言いながら、ぶっ殺そうとしている様が また素敵。
後は、佐之助。いや表情とか本当に良かった。
この話の中で唯一リアルな感じがする。
悔しそうな時とか、なんともいえない時とか。
人物の性格や、喧嘩屋ってものなどには 何も惹かれないのに
この人の演技には いちいち惹かれてしまう。
映画と言うよりドラマっぽい感じだったが
思っているより面白かった。
むちゃ強い主役が、派手なアクションで敵を圧倒する、
時代劇のような こう言う話、割と好きだ。