風のいろは 何いろ?

緑を渡る時、空を吹き巡る時、風は何色なのだろう?
風には色はないけれど、私には………。

手塚治虫の「聖書物語」  (1)

2002-10-03 | 日記(旧サイト~移行分:未分類)
集英社発行、全3巻、1996初版。各巻=¥1214+消費税。

この漫画は、アニメを本にしたものである。手塚アニメ最後の作品だそうである。
1984年に、イタリア国営放送RAIと日本のNTVから氏あて、聖書のアニメ化の企画が持ち込まれた。旧約聖書を30分26本のTVシリーズにしたいと。手塚氏は、クリスチャンでもない、日本人の自分になぜ依頼がきたか、不思議だった。
RAIプロデューサー氏に「私は聖書を何度も読んで理解しているつもりですが、私の解釈通り、創作してもよいのですか?」と手塚氏。
「多少の規制はあるが、自由に作っていただいてよいのです」
「自由に創らせていただけるなら、私は旧約聖書の話は大変興味がありますので、やってみましょう」

手塚氏はこの作品に情熱をそそいだ。制作費にも製作時間にも余裕がもたれたため、じっくり創作できた。聖書の解釈上の問題があり、手塚氏の初めの考え通りの作品にすることはできなかったり、日本語とイタリア語の会話の間に常に英語が介在するという、意思疎通の困難もあったり…。そして何より、すでに病に犯されていた手塚氏が、完成する前に永眠されてしまった。
手塚氏亡きあとは、出崎監督の指揮で、作品を完成させた。

手塚プロダクションは、1984年から1992年の8年に渡り聖書と格闘し、1993年、やっとイタリア国内で放送された。
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