以前、夕方見えた薄明光線を紹介した時に、夕方、太陽と反対の東の空が明るくなる現象があるという話を紹介しました。
名前がわからなかったのですが、会社の同僚が見つけてくれました。
ビーナスベルトと呼ぶのだそうです。
ネットで検索した限りでは和名は無いそうです。
ビーナスベルトの下には太陽の光が当たらない影の部分があり、地球影と呼ぶという事がわかりました。
ビーナスベルトは太陽の光が頭上を通過する際には広がって見えるので暗く見え、遠くに行くと収束しているように見えるため、太陽と反対側の空が明るくなって見える現象です。
例えると次のような話です。
駅のホームで線路を見た時、近くの線路は幅広く見え遠くの線路は1点に集中しているように見えます。
線路の幅が光の束だとすると近くは広くなっているので暗く、遠くは集中しているので明るく見えるという事です。
空気は透明と思われますが、実際には空気中には微小な塵や埃があり、これらで散乱した光が見えます。
地球影は文字通り地球の影で太陽の光が当たらないので暗く見えています。
土曜日の夕方、家内が出かけるので駅まで車で送る際にビーナスベルトと地球影が見えました。
駅に送り終わってから撮影しようと思っていたのですが、既に見えなくなっていました。
ビーナスベルトと地球影は日没直後は低く、次第に高くなって行きます。
高くなりすぎると光が当たっている空気の層が薄くなるので散乱が少なくなり見えなくなるのだと思います。
時間帯がわかったので昨日の夕方、近所のスーパーの屋上に行ってみました。
ビーナスベルトと地球影が見えました。
スマホGoogle Pixel 6aの広角0.6倍で撮影したので周辺部が歪んでおり、画像処理でコントラストを上げています。
薄くピンク色になっているところがビーナスベルト、その下の黒いところが地球影です。
1倍で撮影した画像がこちらです。
(少しトリミングして1/2のサイズに縮小、コントラストや明るさは変更なし)
西空はこんな感じでした。
中央やや左に富士山の頭が見えています。
撮影時刻は16時45分で数分後には見えなくなっていました。
もう少し早い時間の方が良かったかもしれません。
私の住んでいる地域の昨日の日没は16:29でした。
地域によって日没時刻が異なるのでお住いの地域の日没後15分前後に東の空に見えるかもしれません。
日没後だけでなく日の出前の西の空にも見えるそうです。