Cosmos Consultant【離婚・モラルハラスメントのご相談】@シンガポール

1人で心をいためるのはやめましょう。トンネルから抜け出し、前進したい貴方をサポートします。

シンガポールでの離婚、モラルハラスメント、をテーマに発信します!個別のカウンセリングもお受けしてます。

パートナーの言動に疑問がよぎり、『離婚』の二文字が浮かんだ時、また、大切なパートナーからそんな言葉を投げつけられたとき、貴方は誰に相談しますか?

多くの方が、一人で出口のないトンネルの中で、苦しむことと思います。
異国であるシンガポールでの出来事であれば、心細さ、焦りは増大します。

頼れる日本語対応可能な機関も、限られています。

『離婚』を考えていると言っても、状況は十人十色です。他の人に聞いてもらって、すっきりするくらいの悩みの方、もう、糸が絡まりあってどうにもならなくなり、絶望感、焦燥感に陥っている方、きっぱりと割り切り、次のステップを考え始めている方までそれぞれです。その状況によって、相談先は、当然異なります。

しかし、相談者ご自身でも、自分がどの状況にいるのか、はっきり解らないケースが多々あります。そんな状態で大きな決断をするのは大変危険です。早まった、後悔の残る離婚となってしまうからです。恐る恐る弁護士事務所を訪ねる前に、ご自身の気持ち、状況を正しく分析し、把握しなければいけません。
法律の基礎知識が得られれば、考えが変わってくるかもしれません。

私の離婚カウンセリングの第一ステップは、今の状況を正しく見極めることです。
まるで他人事のように、あなたとパートナーとの関係を見つめるのです。
すると、一時的な感情ではなく、過去にさかのぼり、ご自身に起きたこと、その時の心の動きを客観的に捉えられることができます。
同時にそれまで気付かなかったに気づきます。

第二ステップは、『貴方の幸せの基準』を導き出すことです。もしかしたらそれは、『妥協の基準』かもしれません。
幸せを感じる場面、基準は人それぞれです。一般論は通用しません。カウンセリングを通して幸せの基準を貴方自身が決めるのです。

第三ステップは、第二ステップで定めた基準に近づくために、どうしたらよいか、一緒に考え、戦略を練ることです。 ご自身が反省し自分が変わろうと努力する、パートナーともう一度向き合う、修復は諦め離婚の準備を始める、等、人によって異なります。

ただただ悩み苦しむ貴方が、ご自身をしっかりと見据え、方向性を持って進んでいくことができるよう、全力でサポートいたします。
一人で思い悩んでいても、堂々巡りに苦しむことになり、決して良い結果を生みません。 離婚カウンセリングは、法律相談とも、心理カウンセリングとも異なります。 法律家は心のケアはしてくれません。 心理カウンセリングでは、『貴方の定めた幸せ』を最優先した離婚へのアプローチの方法、または回避の方法、そして心の整理の仕方を教えてはくれません。また、いかに、その苦痛を別なものに変えていくかというアドバイスは、得られません。

『何があっても大丈夫!』『何があっても、今より幸せ』と思えたら、次に進めます。
もちろんその道は、決して楽ではありません。そして時間も要します。生きていく以上、どうにか解決し、ポジティブな意味で諦め、折り合いをつけていかなければないことは、誰にでもあるのです。

『貴方の幸せの基準』が私達のカウンセリングの基準です。価値観を押し付けて、離婚をお勧めするのが役割ではありません。どこかで気持ちに折り合いをつけ、今より平和に、今より安心して毎日を送れるようになってほしいと心より望んでいます。

どうぞ、お一人で悩まずご相談ください。
帰路につく貴方の心が少しでも軽くなっていただけるよう真剣にお話を伺います。
そしてご提案させていただきます。

小さな日本人コミュニティの中で、カウンセラーを個人的に知っているため、相談する決断がなかなかつかなかったという相談者さんに多く出会いました。

ですので、あえてカウンセラー名の記載は控えています。 秘守義務は心得ておりますので、安心してご連絡ください。

ご連絡先:cosmos_consultant@live.jp

ご相談申し込みの流れ

シンガポール国外からの相談者さまへは、オンラインカウンセリングで対応させていただいております。

★対面・オンラインによるご相談:$180

1)メールにてご連絡をいただく

面談による相談、電話相談のどちらも、事前にメールにてご相談の内容、 ご相談にいたるまでの経緯、現状についてメールにてご連絡ください。 これは、ご相談者さん自身がご自身の状況を見つめ、整理するのにも役立ちます。   また、面談のお時間をより有効に使うことができます。

2)面談相談 90分

ご相談は、すべて予約制となっています。メール ( cosmos_consultant@live.jp)にご連絡ください合がありますので、ご了承下さい。 カウンセラーと、カウンセリングルームの状況によって30分毎の延長が可能です。

3)フォローメールのやり取り

ご相談の翌日、面談の内容についての、質問があれば、受け付けます。 原則として、面接終了時間から48時間以内とさせていただけきますが、柔軟に対応させていただきます。 ご自宅への出張カウンセリングは、交通費(往復タクシー代)をいただく場合がありますので、ご了承下さい。カウンセラーと、カウンセリングルームの状況によって30分毎の延長が可能です。($60/30分)

★メール相談 3往復まで:$160

初めのメール、及び返信は、無料となります。その後、お申し込みに必要な内容をお知らせ致します。

メールアドレス:cosmos_consultant@live.jp

*ご相談に緊急を要する場合、また、弁護士事務所への付き添い、通訳等相談以外のサービスを望まれる場合は、個別に対応させていただきます。

*無料電話相談については、『無料電話相談について』のページを参照してください。

モラルハラスメントとは

2014-01-02 09:32:08 | モラルハラスメントについて

私たちの多くは抑圧する側と抑圧される側に分かれます。

モラルハラスメントとはモラルを振りかざしたことが前提での精神的な暴力、嫌がらせのことを言います。言葉や態度などで行われる精神的な暴力は中々見えないので長い間、知られることなく存在していたが、フランスの精神科医、マリー=フランス・イルゴイエンヌの提唱によって知られることになったのです。

肉体的な暴力は外傷などが残るので分かりやすいですが、言葉や態度等によって行われる精神的な暴力は見えないこともありジワジワ毒の様な効果を相手の心に出していき、改善しようと思っても10年も改善出来ないなど強烈な苦痛を作り出すので、こういった悪質な心へのダメージを受けるくらいなら、両手両足をめった刺しにされたほうがよっぽどましなことだと思う場合もあるくらい見えない精神的ダメージとは悲惨なものなのです。肉体的暴力が可愛く見えてしまうような場合もあるでしょう。

そしてモラルハラスメントは相手の自己表現を奪い、自己表現ができないように長期的にあたり雁字搦めに精神を縛り孤独になるように仕向けて自尊心を傷つけていきます。

下記は、ウィキペディアからの抜粋ですが、一字一句かみ砕いて読んでみてください。被害者であれば、自分の経験と照らし合わせて、理解できるはずです。ご自身のおかれた状況を正確に把握できると思います。



モラル・ハラスメントの加害者と被害者

モラル・ハラスメントの加害者となる人物には特徴が存在する。加害者となるのは、「自己愛的な変質者」である。罪悪感を持たない、責任を他人に押し付ける[4]、子供の頃に受けた何かのトラウマによってなる性格だとは考えられるが、普通の人なら罪悪感を持ってしまうような言動を平気で出来る、誰かから奪うことを欲している、内心の葛藤を自身で引き受けることが出来ず外部に向ける、自身を守るために他人を破壊する必要を持つという「変質性」を持つ、というところに特徴があり、「症状のない精神病者」と理解される。モラル・ハラスメントの加害者の攻撃性はナルシシズムが病的に拡大されたものである。モラル・ハラスメントの加害者は、自分が「常識」であり、真実や善悪の判定者であるかのようにふるまい、優れた人物であるという印象を与えようとし、自分の欠点に気づかないようにするために他人の欠点を暴きたて、賞賛してもらうために他人を必要とする。モラル・ハラスメントの加害者の論理では、他人を尊重するなどという考えは存在しない。加害者は復讐の気持ちをともなった怒りや恨みも持ち、被害者にすべての責任を押しつけてしまうことによって、ストレスや苦しみから逃れる。

イルゴイエンヌの形容するところによるとモラル・ハラスメントの加害者は「精神の吸血鬼」であり、誰かが楽しんでいるのを見ると、それがたとえ自分の子供であっても、その楽しみを妨害しようとし、絶えず誰かの悪口を言っている。物質的・精神的を問わず、自分が持っていないものを持っている人物を見ると、普通の人は努力して手に入れるか諦めるかするのだが、モラル・ハラスメントの加害者になるような人物は、相手を破壊し、辱め、貶めようとする。「羨望」が加害者の原動力である。羨望から相手の持っているものを手に入れるとき、モラル・ハラスメントの加害者になるような人物は、相手と与え合う関係を築いて欲しいものをもらうという方法は取らず、例えば、相手が優れた考えを述べたとすると「その考えは相手のものではなく、加害者のものになる」という方法を取る。

モラル・ハラスメントの被害者に選ばれる人物にも傾向が存在する。被害者となるのは、几帳面で、秩序を愛し、他者への配慮を働かせ、責任感が強い、メランコリー親和型の人物で、起こった出来事に対して、自分が悪いのではと罪悪感を持ちやすい、誰かに与えることを欲しているという特徴がある。そのタイプの人物が、自己愛的な変質者が欲しているのだが持っていないものを持っているか、自身の生活のなかから喜びを引き出している場合、自己愛的な変質者の前に居合わせることになったとき、被害者に選ばれる。



モラル・ハラスメントの過程

モラル・ハラスメントの加害者が人を支配しようとするのには、妄想症の人間が自身の「力」を用いるのとは対照的に、自身の「魅力」を用いる。次に、嫌味、皮肉、口調、態度など、ひとつひとつを取ってみればとりたてて問題にするほどのことではないと思えるようなささいな事柄・やり方によって、被害者の考えや行動を支配・コントロールしようとする。この段階では、加害者は被害者に罪悪感を与え、周囲には被害者が悪いと思わせようとする。

被害者が自立しようとすると、中傷や罵倒などの精神的な暴力を振るい始める。だが、モラル・ハラスメントのメカニズムが機能しているかぎり、加害者の心には安寧がもたらされるので、被害者以外の人には「感じのいい人」として振る舞うことが出来る。そのため、ある人が突然モラル・ハラスメントの加害者として振る舞ったとき、周囲には驚きがもたらされ、時にはハラスメントの否定さえなされる。


モラル・ハラスメントの全過程を通じて被害者は加害者の真意をはかりかね、悪意を想像しない、あるいは自分のほうが悪いのではないかと逡巡する、暴力は相手が悪いが、原因は自分にあると思考してしまう、などによって苦しむ。

モラル・ハラスメントの加害者が行う個々の攻撃行動は、普通の人でもやってしまうことがあるものだが、普通の人はためらいや罪悪感を伴ってしまうところを、「本物の加害者」は自身のほうが被害者だと考える。反対に、耐えかねた被害者が加害者に肉体的な暴力をふるってしまうこともよく起こる。加害者がそのように仕向けることすらある。

2002年1月には、フランスで、職場におけるモラル・ハラスメントを禁止する法律が制定された。


ウィキペディアより


 

“モラルハラスメント”とは、簡単に言うと精神的嫌がらせ。
相手の人格を否定する、もしくは非難、無視するといった言葉や態度による暴力を意味します。
あまりにも巧みに、それとは気付かれないように浸透していくため、被害者は相当な混乱に陥ります。

 


また、もっとたちの悪いことには、被害者を加害者として作り上げる技に長けており、嘘、でっち上げ、話の摩り替え、書類の偽造、
第三者への根回し、脅し等のあらゆる方法で、
『被害者〔相手)こそ加害者』『加害者〔自分)こそ被害者』というシナリオを作り上げようとします。


その結果、ドメスティックバイオレンスのように外傷が残らないので、第三者にわかり難く、『あなたがわがままだ』『もっと我慢しなさい』など第三者に相談したために二次被害を受けることになも多くあります。

 

被害者は自分が被害者であることに気付かず、また、気付いても、誰にも理解してもらえないことに苦しみ、新たな絶望感に陥ります。自分の状況を客観的に把握することもできず、他人からも理解されないという辛い状況に陥り、精神疾患に陥ることにもなりかねません。ひいては、自己否定に陥り、自傷行為、自殺等の選択をしてしまう場合もあります。
そうなると、加害者は、被害者を精神病、心の病、うつ病等に仕立て上げ、『我こそが、精神病をわずらった配偶者を持ってしまった不運な被害者』のように装うのです。

 


繰り返しになりますが、モラルハラスメントは、加害者自身が人格的障害(自己愛性パーソナリティ障害)及び何らかの精神疾患を抱えていることが多く、その改善は非常に難しいとされています。とにかく、話の焦点をずらし、自分の非は棚に上げ、相手をひたすら攻撃するという戦法を取るため、合理的な話し合いは不可能です。そういった攻撃を受けた被害者が精神的に弱っているケースが多く、合理的に自分考え、意見、思いを伝えようとする気持ちはもはや皆無、ただただ怒り狂って、激高し、理不尽な攻撃をしてくる加害者を、必死に静めることに徹するようになります。

何より加害者に加害者意識が皆無な事から、夫婦間での話し合いは全く成り立たない、という場合が殆どです。
それどころか『俺はいつも正しい』『俺ほど合理的な人間はいない』『私は理不尽が大嫌いだ』などとあたかも自分が完璧な人間であることを何の疑いももなく主張してきます。

 

しかし、そういったことを口にするのは、その反対だからです。
加害者は、お山の大将、裸の王様的な人間が多く、他人の感情には無関心でありながら、自分の感情には、過敏で、自分を祭り上げてくれる人間を常に探して翻弄しているというのが、正しい見方でしょう。


簡単にモラルハラスメントの加害者の特徴をあげてみます。

・ 出会った当初はとても優しかったのに、結婚した後、子供ができた後、仕事をやめた後、自らが金銭的に成功した〔起業、出世等〕後、言動が豹変した。
  自分の手中に収めたと思った時、豹変する事が多いのが特徴です。
・ 初対面の他人、自分に利益がありそうな人の前では、とても良い人を演じる二面性がある。
  非常に巧みに、言動を変えることができます。
・ 周囲の人に嘘をついてまで、相手を悪者にし、自身への同情を得ようとする。
  明らかな嘘を平気でつき、それを指摘されると、更なる嘘でカバーしようとします。
・ 常に自分を正当化しようとし、その場、時によって違う意見を言うため、言動に矛盾がある。
  言動がいつも単発的で、一貫性にかけます。
・ 相手の行動を異常に束縛し、外部との接触を無くさせようとする。
  実家で楽しむことを非難したり、経済的な独立を妨げたりします。
・ 相手が「私が悪かった」と認めるまで罵り続けたり、無視したりする。
・ 相手の大切なものを奪おうとする
  相手にとって何が大切かより、自分にとって何が大切かを、行動を決定する判断材料とします。
・自分の感情については異常に敏感であるが、他人のそれに対し、異常なまでに無関心。
  相手の時間、労力、そしてリスクを感知することができず、とことん無報酬で利用しようとします。相手が自分のために使う時間、労力、そして背負うリスクに
  ついては、全く気を使わない。

思い当たる事がありましたか? 
もしも、上記のいずれかに当てはまる行動を相手がとっていたなら、真っ向から話し合いを求めたりしてはいけません。
振り回されて、更なる痛手を被ります。
繰り返しますが、相手は、自分は『王様』ひいては『神』だと思っています。
しかも太刀の悪い『裸の王様』です。言動に矛盾が多いため、それを分析しても、
混乱に陥るばかりです。
解答は一つ、『加害者は精神的に病んでいる。』ということです。
そしてその事実を全く認められない人間です。

一人で頑張るのはやめましょう。
現状を正しく判断して、次の手段を考えるべきです。

いつもいつも、配偶者に追い詰められている方、
けなし続けられている方、
責任を転嫁されている方、
そして自分の感情を押し殺し、相手を静めることに尽力している方、
ころころと主張を変えられ、右往左往している方


ここでよく考えましょう。それは、健全な人間関係ではありません。
ご自分のおかれた状況の把握することが第一歩です。

 

一瞬絶望的な気持ちになるかもしれませんが、ここでこういった人間の存在に気付けたことに感謝し、次のステップに
進んでください。


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精神的暴力:モラルハラスメント

2011-07-29 23:18:46 | モラルハラスメントについて
相談例にも、挙げましたが、最近の『モラルハラスメント』と思われるご相談が増加しています。最近になり、『モラルハラスメント』という言葉が認識され、徐々に認知度を高めています。

モラルハラスメントは、大人のいじめの一種です。いわゆる頑固夫、口うるさい妻、とは根本的に異なります。その言動は一貫性がなく、矛盾に満ちているだけでなく、相手に対する脅し、コントロールという目的がベースにあります。そして被害者を、自分の意のままに利用することを常に考えています。断片的捉えると、その主張は論理的だったり、良心を覗かせたりするため、初対面の人間に対しては、好印象を与える事が多々あります。いわゆる『口が上手い』タイプですが、初めはそれに気づきません。しかし、一定期間が過ぎると、言動の矛盾に、違和感、圧迫感を感じ始め、『何かおかしい』が原因がわからないという状態に陥ります。これは加害者の『いじめ』が巧妙で、傷めすぎる前に、歯の浮くような嘘でおだてたり、急に優しくなる、といった方法をとることによって、あたかも、虐待などなかったと思わせるような防御に出るからです。本人は自分が加害者であるなど、少しも感じず、「飴とムチ」などと都合のよい自分本位の言い訳をしながら、コントロールを繰り返していきます。


被害者は、一様に加害者との生活に息苦しさを感じています。しかしその原因がはっきりしないまま、攻められ、けなされるという状況が続くと、精神的に弱ってきます。その息苦しさがどこから来るのか、冷静に把握することすらできなくなります。その原因を追究するよりも、言葉巧みな加害者を沈めるためにはどうしたらよいか、ということに注力し始めるのです。常に謝り、その場を収めることに全精力を注ぐのです。自分(お子さんがいる場合はお子さん)の心身の安全を考えるとそうしざるを得ない状況になるからです。何故自分が謝らなくてはいけないのか、ということを考え、それを加害者にぶつける以前に、攻撃してくる加害者を制止し、とりあえず穏やかな時間を手に入れようとするのです。

その結果、加害者は更なる優越感を得、被害者をどうにでも操れると悟り、虐待は悪化します。いわゆる悪循環です。
更なる理不尽な要求、そしていじめが生じるのです。加害者は、理不尽に振舞えば振舞うほど、被害者が謝り、オロオロする姿を楽しみ、自分は特別だという間違った意識を強めていきます。しかし、加害者にとって、そのような虐待の対象を失うことは、大きな恐怖でもあるのです。したがって、そうなる直前に、それを阻止することも無意識に考えています。それが言動に矛盾を生むと同時に、被害者に混乱を与えることになるのです。

典型的なサイクルは以下の通りです。

虐待する→被害者が謝り、ご機嫌をとって攻撃を制御しようとする→虐待が度を増す→被害者が弱り果てる→加害者は虐待の対象を失うかもしれないという焦燥感を持つ→言葉、行動で巧みに被害者をコントロールし、虐待などなかったように思わせる(思い違い、コミュニケーション不足、本当は感謝して欲しいだけだった、孤独だった等、色々な理由をつけてきます)→しばらくハネムーン期が続く→もう一度頑張ろう、と被害者が元気を取り戻す→また虐待が始まる

この問題は、ドメスティックバイオレンス(肉体的暴力)のように証拠となる外傷が残らないので、その被害を受けていることを周囲が判断し難いことが特徴です。いっそう、暴力を振るわれた方が良かった、と思っている被害者が多いのも特徴です。暴力であれば、第三者に容易に理解してもらえますが、モラルハラスメントは、なかなか他人からの理解が得られません。加害者は、二重人格の場合が多く、良い夫、良い父親像を周囲に与えることにも長けているからです。


我慢強い方の場合、被害を受けていても気付かない、もしくは気付いても誰にも相談出来ず内に秘めてしまい、重大な精神疾患に陥ってしまう可能性があります。被害者を弱らせ、無力な人間に仕立てるのも、モラルハラスメントの特徴です。

ただ、モラルハラスメントは加害者自身が人格障害(自己愛性パーソナリティ障害等)及び何らかの精神疾患を抱えていることも多く、その改善は非常に難しいと言われています。プライドが高く、自分が特別な人間と信じて疑わない自己愛性人格障害者にとって、この事実をうけいれることは、とても容易なことではありません。それでもあえて、治療を望むのであれば、家族の辛抱強い努力、そして犠牲無しには実現できません。本人の自覚、そして、どうにか治したい、という強い気持ちがある事が前提ですが。。

そもそも、自己愛性人格障害者は、本人もその原因に気づいてはいませんが、かなり、息苦しさを感じています。周囲との関係を築く事ができない人なのですから。

私たちは何年も前からモラルハラスメントに注目し、相談実績を積んできました。そのお陰で、モラルハラスメントにも解決の可能性があることが分かりました。根本的解決が不可能でも、被害者が現実に起こっていることを論理的に分析できれば、加害者の思い通りにコントロールされることから開放されます。


一般的に夫婦関係において何らかの問題が生じた場合、
①離婚(完全別居)
②問題を解消し、良い夫婦関係を築く
の2択による解決方法があります。

モラルハラスメントが問題の主な原因の場合、いずれにしても、夫婦間の話し合いのみでの解決は非常に困難であり、よけい複雑化していく可能性があります。
あなたが今受けている精神的苦痛から一刻も早く解放されるよう、私たちは一緒に問題に向き合い、取り組んでいきたいと思っています。 人格障害をわずらっているわけですから『普通ならこうなる、普通ならこうしないだろう。』という安易に予想を立て、一般人の言動を予測し、それに基づいて行動を起こしても、意味がありません。予測に反した言動が返って来るでしょう。それにより、更なる混乱が生じます。まずは相手を別の人格を持った『宇宙人』と捉え、行動を観察していくことから始めてください。
それを認識して、対処しないと、被害者側が参ってしまいます。

また、被害者であるあなたは、悪くありません。きっと本当は責任感の強い、前向きな方なのだと思います。だからこそ、一度パートナーと決めた相手とどうにか良い関係を構築したいと、努力されてきたのでしょう。しかし、相手をよく観察してください。あなたのその思いが届く人間でしょうか?

加害者も、以前は被害者だった場合が多く見られるのも事実です。子供にとって夫婦関係は、人間関係の雛形です。モラルハラスメントの加害者は、モラルハラスメントの関係が存在する家庭で育っている場合が多くあります。
それが、人間関係のお手本として、小さい頃から無意識に刷り込まれているのです。
だからと言って、加害者に同情している場合ではありません。守られるべきは、被害者です。こういった意味から、被害者も加害者も現状を正しく把握しなければいけません。現実に目を背けず、しっかり認識してください。プライドの高い『裸の大様』タイプの加害者にとって、それを認めることは、非常に辛いことです。しかしながら、そこを経過せずには、前には絶対進めません。ゆがんだ人間関係を正当化して、被害者を増殖し続けるのみです。
それが、回復への小さな一歩と言えます。

もう一つ、忘れてはいけないことは、モラルハラスメント、自己愛性人格障害は、世代を超えて『連鎖』していく可能性が非常に高いということです。加害者の育った家庭を見ると、両親のどちらかが依存症等で、大人としての責任の果たせない人間である事が多々あります。もう片方の親は、虐待に耐えて結婚生活を送っています。子供たちにその理不尽さを共有するという歪んだ共感の基に、親子の関係を築きます。母親と息子がこういった親密な関係を築き、父親を批判することにより、間違った夫婦関係を学ぶだけではなく、母親との親密な関係から、自分を誇大評価していくことになります。結果、『自己愛性人格障害』を伴ってしまう危険も大きいわけです。配偶者に満たされない感情を息子に求めていく母親に間違った自己愛を植え付けられてしまうということです。


こうしてモラルハラスメントは世代を超えて連鎖していくのです。離脱にしろ、共存にしろ、そのメリット、デメリットをしっかり把握して対処する事が大切です。
どうぞ、お一人で悩み、悲しむことは、なさりませんように。。漠然と感じる息苦しさを、しっかり分析し、対処して、あなたの幸せを手に入れてください。



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