鼻血

昨夜、お風呂上がりにおうじが手を汚したので、洗面所に手を洗いにいったら今度は袖口が濡れた。
着替えるのも大袈裟と思い、ドライヤーで濡れたところだけ乾かそうとしたら、面白がって逃げ回るおうじ。
「待て待て」
とやればやるほど面白くなって、つかまれた腕を軸にして「クルクル～！」と言いながら私の周りを旋回する。
とうとう腕を抜いてパジャマの中にもぐりこませてしまったので、私が掴んでいるのはパジャマの袖口だけ。
危ないから、と止めようとしてうっかり手を放してしまったら案の定、勢いよく顔から畳に突っ込んでしまいました。


ウギャーーーっっっ！！！（絶叫）byおうじ


そりゃもう大泣き。
しかも今までにない流血（鼻血）に、さすがにおののいたハハ。


自分で手をつけない状況だったのに！
危ないってわかってたのに！
こんなに血が出てきてる！どうしよう！止まらない！！
・・・と、鮮血パニックと申し訳なさでいっぱいになって、
「ごめん！ごめんッ！」
と抱きしめながら涙・涙であやまり続けていたら・・・


今まで大泣きしていたおうじがパタリと泣き止んで、抱きついていた顔を上げてハハを見上げ、
「おかあしゃん！」
と言ってニコッ！！
満面の笑顔を向けてきました。


その顔にますます涙ダダモレ。
「おかあしゃん！おか～あしゃん！！」
と愚かなハハを慰めるかのように何度も、何度も笑う。
この時初めてわが息子にオトコを見た。


姪っ子とぽぽちゃんを取り合い、くまちゃんをぎゅうっと抱っこして顔をうずめ、カチューシャやヘアピンやかわゆいヘアゴムを「つけたい、つけたい」とせがみ、ピンクの洋服が好きなおうじも、やっぱり男の子なのだ、と初めて思った。（いや、車も好きだしバスも好きだし、ライダーのベルトはつけたがるし、男の子だとは思ってたけど、なんつーか・・・。）

女の子の親になったことがないから根拠はないけど、でもなんとなく。
鼻の周りを乾きつつある血でカピカピにしながらこちらに笑顔を向けてくるのは、女の子ではなかなかナイかな、と（笑）



・・・という、ハハ＆おうじの感動（茶番）劇を冷めたお姿で見守るだんなさん。
「鼻血くらい出すよ。」
だそうです。

まあ、このくらい冷静なのがその場にいなかったらもっとパニックだっただろうな。
あ～ビックリした。