名場面を振り返ってみよう！『水面に映る月』編

同志２人がそれぞれの場面で口にした言葉、
「なに？」
について語ります。



七夕祭の山車に乗る彦星役に大抜擢された瀬田伊織（30）都内在住・旋盤工。
なんで俺が・・・と、納得いかない表情でため息をつきながら衣装の採寸に応じる。
（コレは冗談抜きで生き恥だと思う。私だってこんなのゴメンだー。）

それを見て思わず笑う紀保に、
「なに？（怒）」
と、ふてくされる伊織さんがカワイイ。



そしてその日の夜、衣装のイメージを膨らませるため、夕顔荘のお庭でたらいに水を張って水面に三日月を映す紀保。

「何もそんなに力入れなくたって。たかが一日限りのお遊びだ。」
という伊織さんに、
「だからっていい加減なものにはしたくないわ。一日限りだからこそ、いつまでも思い出に残るってこと、あるもん。」
とプロ意識を見せる。
「伊織さんこそわずか何ミクロンの違いを指先で感知する。
わたしそういうプロの人って好きよ。尊敬する。」

なんてことはないように「好き」という単語をさらりと口にできる素直さは、紀保がパパに大事に大事に育てられてきた証だと思うな。
スケッチブックに衣装のイメージを描きながら、さらに仕事に対する情熱を語り続ける紀保と、その一方で戸惑ったような表情を浮かべて紀保を見つめる伊織さん。


視線に気づいた紀保ちゃんが、手を止め、伊織さんを見上げて小声で言う。
「・・・なに？」
これがまたカワユイんです！
男だったら完全に落ちます！！


「悪かったな、邪魔して。」
去ろうとする伊織さんを、
「邪魔だなんて・・・。いてくれたほうがいい。こんなに綺麗な三日月、一人でみるのはもったいないもの。」
と引き止める紀保。


「わたしね、・・・あなたが同志でよかったと思ってる。」


こんなこと言われて嬉しくない男がいるかい？
そりゃ伊織さんだって、驚きつつも紀保の近くにしゃがみこんでちょっと嬉しげに微笑みながら、水面の月眺めちゃうよね！
敵の娘とか、そんなことどーでもよくなっちゃうよねっ！
この時の伊織さん、穏やかで、すごくいい表情してたなあ・・・。

やっぱ、女は素直が一番だと思ったよ、うん。
かわいいぜ、紀保。