coya

すっかり育児ブログ
猫と犬もおるよ

泣ける曲

2010-03-09 14:33:18 | 昔話

10年前、好きな男性がいた。

彼はスポーツ万能の男前で、

某有名大学に通っていた。


そんなステキな彼と私は、

どうゆうワケかお付き合いをしていた。


しかし彼は私の容姿が好きでなかったらしく、

街ですれ違う女性を見ては

「あぁゆう感じがいい」

とつぶやいていた。


『あぁゆう感じ』が指す女性はどれも、

長身で細く、知的な雰囲気の人だった。


残念ながら私はチビで丸く、高卒だった。


なるほど、確かに。

私は彼のタイプではない。


ならば!と、

メメ「芸能人で誰がタイプ?」

彼「うーん…鬼束ちひろ…」


ほほぅ。

オッケ。

わかった。


ちょうどその頃鬼束ちひろは『眩暈』という新曲を出したばかりで、

いろんな歌番組に出ていた。


私は研究をした。

ビデオに録り、何度も繰り返し鬼束ちひろをみた。


彼女の顔はとてもさっぱりとしていた。

少し病的な暗さを感じたが、

ちょうど私も不眠症に悩まされていて、健康な顔ではなかった。


これならマネできるかもしれない。


そう思った私は、まず髪を切った。

お金がなかったのでもちろん自分で。


そして彼女の目は窪んでいたので、

私もヒマさえあれば瞼を押して窪ませた。


もちろん化粧もマネをした。

アイシャドウはパールよりエナメル。


いつカラオケでリクエストされてもいいように歌も覚えた。

ビブラートやファルセットのタイミングも完コピした。


が、しかし、

2年の月日が流れても、

彼は私の容姿を受け入れることはなかった。


鬼束ちひろを意識していることすら気付いてくれなかった。

カラオケに行くこともなかった。

ただの一度も。


そんな切ない思い出の曲。

鬼束ちひろさんで

『眩暈』

どうぞお聴きください


鬼束ちひろ - 眩暈



『スッキリ!!』って番組で、

恋の思い出の曲のCDを出すやなんやって企画があって、

ふと、思い出した。