櫻井郁也ダンスブログ Dance and Art by Sakurai Ikuya/CROSS SECTION

◉新作ダンス公演2024年7/13〜14 ◉コンテンポラリーダンス、舞踏、オイリュトミー

体温の風

2015-10-27 | ダンスノート(からだ、くらし)
体温というものを、きょうのクラスで、とても感じた。

西荻ほびっと村学校、10/27。

人には一人一人に体重があり、それを受け止めて人は一人一人、立っている。

その内部には、一人一つの火があって、ときに淡くときに強くヒカリを発しているのではないか。

というようなことを、人の体温が伝わるとき、感じる。

いろいろな体温がある。体温は、その人の中の中で冷たくなったり暖かくなったりしながら、とてもデリケートに、その人の魂の声を、こちらに届けてくる。

同時に、内部の火やその発するヒカリの変化変容が、体温とともに、身体全体の佇まいや微細な運動に、なって、ゆく。

踊りが発露してゆくとき、おそらく、人は正直になっているのでは、と思う。

たとえ、ごく細やかな動きでも、ウソがなければ、そして、その人自身が深く受け止めていれば、体温や体重の確かさとともに、その人自身の現在が、周りにいる人間には、しっかりと、届いて、心と心が動き合い始める。

体温が届くことの貴重さを、ダンスのたび、思う。

踊りは人と人のあいだに起こるものだと思う。

そこに人がいて、ここにも人がいて、、、。
そんな事実が胸に肚にグッと響く瞬間、それは踊りならではのかけがえない体験だ。

人と人のあいだ、肉体と肉体のあいだにこそ湧く魂や感覚の受け渡し。これは、ある種の風か。

何かの始まりを感じながら稽古を終える、、、。
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