櫻井郁也ダンスブログ Dance and Art by Sakurai Ikuya/CROSS SECTION

◉新作ダンス公演2024年7/13〜14 ◉コンテンポラリーダンス、舞踏、オイリュトミー

レッスン報告・西荻〈踊り入門〉

2017-09-28 | レッスン・WSノート
きのう9/26は西荻のフリークラス「踊り入門」でした。

楽曲から踊る日、リズムから踊る日、動きのモチーフから踊る日、いろいろな日がありますが、きのうは、詩の朗読とダンスのセッションをたっぷり体験していただきました。

詩を読むときは一人で読むことが多いかもしれないけれど、
声にすること、ひたすら聴くこと、さらにエモーションを動きに解放しながら言葉を味わうのは、やはり独特な体験だと思います。
僕自身、ダンスと言語との関わりについては長年試行錯誤しているのだけれど一喜一憂し迷いつづけていますが特別な面白さを感じてイます。

他者の言葉に、他者の声に、他者の息に、身を寄せてゆくこと。

きのうは作者の異なるいくつもの詩を読み、思い思いに踊ってもらいましたが、一人一人の佇まいから動きはまさに聴く人ならではの感じが溢れていました。

音楽の波に身体をまかせるときならではのフォルムやグルーヴがあるように「言葉が聴こえる」ことから呼び醒まされるものが、やはりあると思います。

呼吸の共有感、間合い、サウンドとしての味わい、意味の拡がり深まり、共感や違和感や分かること分からないことまで、言葉に対する関わりかたイマジネーションの発露は、個人個人を際立たせます。多様さそのものと思います。そこが面白くもあります。

聴く体験は、表すことよりも遥かに原初的なのではないかと僕は考えています。

お母さんの体内で、胎児はさまざまな人の声に耳を澄ませているそうです。赤ちゃんは、この世に出て最初にまず受け止められる体験をしますが、その前に、たくさんの言葉を受け止めながら人の姿になってゆく。

知らない国に行くと、とても集中して話し声をききます。なにを言ってるんだろう。飛行機のなかで、列車のなかで、まず言葉から国境が移り変わってゆく。

言葉を聴くこと、あるいは、声に耳を傾けること、それは他人の心の動きを受け止めようとする時間とも言えるから、ダンスではすこぶる大切な練習になると思うのです。

いい時間を味わっていただけたなら幸いなのですが、、、。



※櫻井郁也のダンスクラスは、ダンスの基礎となる「からだづくり」から創作・即興まで、お好きなクラスにどうぞ。

ダンスクラス詳細


ダンス公演情報 Stage info.



この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« photo 9/26 | トップ | stage photo  »
最新の画像もっと見る

レッスン・WSノート」カテゴリの最新記事