櫻井郁也ダンスブログ Dance and Art by Sakurai Ikuya/CROSS SECTION

◉新作ダンス公演2024年7/13〜14 ◉コンテンポラリーダンス、舞踏、オイリュトミー

断片・10/24

2017-10-24 | ダンスノート(からだ、くらし)
平日夜のクラスはたいてい、お仕事が終わって集まるので、稽古場に来た人から順にストレッチやアップなどしながら、その日その日のお話などをしていると皆さんお揃いになって、それで一緒に踊るということが多いのですが、ときには意外と面白い話になることもあり、そこから刺激があってダンスに作用することも多々あります。

とりわけ金曜のダンスクラスや火曜のフリークラスでは、レッスン内容にも膨らみが出るので、僕の方からも話題を多様にしています。

先週は選挙の投票前だったせいか、クラスでの話題にも社会のことや経済のことなども誰とはなしにぽろぽろ少し入ってきました。

直近の問題から、もちろんダンスと社会のからみなど、また歴史的なことや哲学的なことまで話は広がり、写真はそのようななかで話題に上った書物の一つです。



古い版なので現在はデザインが変わっていますが、これはもう、現代を考察するうえで重要な、もう非常に有名な本ですが、僕はこの著者アーレントの考えに若干の親近感を感じていたので、レッスン内容とは直接には少しはみ出るかもしれないけれど、彼女の幾つかの著作と言説を紹介させてもらいましたら、そこから紐付けるように口々にそれぞれの言葉が非常に興味深く広がりました。

トランプ政権が発足した選挙のあとアーレントの三冊本の「全体主義の起源」がアメリカで急速に売れたと聞きましたが、このアイヒマン裁判をめぐる一冊も非常にラディカルな発言を私たちに提起していると僕は感じています。

政治的支持あるいは黙認と潜在的な服従の問題、行為と責任の問題、働き方のこと、経済のこと、歴史観のこと、なども出てきて刺激的な会話になりました。いずれも身体の問題に関わると思います。

当たり前ながら、ダンスの場ではダンスの話ということばかりではなく、生活のこと社会のことに関連しながら、毎日を膨らましてゆけるような場になればいいなあ、とか、やはり思います。
ダンスは生活から生まれるのだから、とも思います。

ダンスクラスClass info.
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« レッスン報告:からだづくり... | トップ | photo : rehearsal »
最新の画像もっと見る

ダンスノート(からだ、くらし)」カテゴリの最新記事