6/18(木)の「踊り入門」では、ちょっと技術を紹介し、体験をひろげていただきました。
ダンスの技術と言っても非常に多様なのですが、きょうおこなったのは、主に身体の動きとイメージが結びついてゆくために必要な、非常に初歩的なのだけれど大切な、センスや感覚にかかわるプログラムでした。
うごくこととうごかされること、うごきの呼吸、うごきと共感性、まあ、いろんな言い方ができるかもしれません。
ある動きを試して、感じて、ということを繰り返しながら、そこに生まれる力学の面白さや気持ちの変化を味わいながら、ちょっと遊び場的な雰囲気が生まれました。
カラダの個性は本当に様々で、プライベートなものなので、その人の現在にふさわしい稽古内容が重要です。そして、ダンスの技術は精神的な状態やイメージ力と密接に絡んでいるので、稽古に折り込んでゆくタイミングがとても重要になります。
いまは人数も少ないぶん、一人一人の身体や動きのディテールがつかみやすく対話も行いやすいので、かなり充実度の高い稽古日となりました。特に重点を置いたのは、関係性を築きながら動きを稽古することでした。
ダンスの技術には一人で稽古することも可能なものと、誰かと一緒でないと稽古できないものがありますが、圧倒的に重要なのは、後者のほうだと僕は長年やってきて確信しています。
とりわけ技術的なものは対面でなければ伝わらないなあと思うことしきりですが、コロナ状況下の試行錯誤を通じてさらに感じさせられ、それはとても興味深い点です。
Avec ici(ともにここで)、というのがダンスの根本であると僕は思うのですが、ダンスの「うごき」は単に空間や時間との関係ではなく、絶えず生まれ消える〈場〉との関係/想像/創造です。状況とか雰囲気とか経過とか予感とか居心地とか好ましさとか緊張や弛緩とか、まあ、かなりいろんなものが重なって〈場〉が生成消滅している。これがカラダをいろいろなことに誘い、さらにカラダとともに変容してゆくのです。そこには〈遊び〉や〈対話〉から生まれる力学や想像力が深く関わっています。個的な領域から出て、さまざまなイノチやカタチを受容してゆくことで、身体にはダンスへの準備ができてゆくのかもしれません。
そのあたりのことを、次の良いタイミングに、また稽古したり話し合ったりできるといいなと思っています。
また、これから毎週土曜日に開講する『創作』と『基礎』の2クラスは、このあたりの「ダンスのカラダ」を獲得することに集中していきたく思っていますので、興味ある方はぜひ参加してください。(下記LINK)
さて、ここから、日々どんなことが起きるか、どんなダンスが稽古できるか、楽しみです。
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再開情報6月より全クラス再開!!
・コンテンポラリー/舞踏(メインクラス)
・基礎オープン(からだづくり)
・創作(初歩からの振付創作)
・オイリュトミー(感覚の拡大)
・フリークラス(踊り入門)
舞台活動は秋の再開実現をめざしており、状況に応じて判断いたします。くわしいご挨拶や前回公演の記録などを、上記サイトにて掲載中です。ぜひ、ご一読ください。