櫻井郁也ダンスブログ Dance and Art by Sakurai Ikuya/CROSS SECTION

◉新作ダンス公演2024年7/13〜14 ◉コンテンポラリーダンス、舞踏、オイリュトミー

レッスン報告・9/13

2016-09-14 | レッスン・WSノート
きょうのレッスンで、受講メンバーの方の立ち姿が、ひとしきり美しく見えたシーンがあった。

ある方は懸命に動きを探し、それこそ身体を感じよう感じようと出てきた動きを繰り返してゆかれるさなかで、ある方は逆に、動けなくなっちゃって、とご本人は言われたのだが僕にはハラリと何かを捨て去ることができた一瞬の瞬間に見えた、そのときだった。

彼女らは何をも演じていなくて、純粋にご自身とそして一緒にいる私達や空間や時間の空気に接していたのだと思えた。

その人自身を受け止める瞬間、その瞬間の動きや佇まいを見ると、ある気持ちが光を発して立っているように見える。
どんな気持ち、などというものではなく只々「気持ち」というほか何も言う必要がないようなもの。
ご本人の自覚するしないを超えて、ある内的な響きが身体全体から滲み出してくるのだろうか。

心が動くことで身体が動く、という。
逆に、身体を動かすことで心も動く、ということもあるのではないか。

そんなことを今日のクラス(西荻ほびっと村学校・踊り入門)では強く感じた。

からだには血の流れがあり、体温や心拍や呼吸がある。それらと意識が交流するとき、人は自らを命の一つと感覚するのか。

感覚の冴えが何かしら新しい思考や感情や意思を生み、それがまた運動衝動に結びついてゆく。

内に外に無限に働きかけあいながら、心身にエネルギーが生まれてくる。
そのエネルギーは幽かなものから爆発的なものまで広い幅があるのだろうが、そのハタラキに気付いてしっかり寄り添ってゆくと、
踊りなるものに、すこしは接してゆくことができるのかもしれない。

自由に踊る練習を積み重ねてゆくのは、その連携を元気にしてゆく作用があるように感じ、それは、自己の稽古でも、他の人にレッスンしていても、年月を積むにつれて確信が強くなって、今日もまた、、、。

からだ、無限の連鎖、無数のバトンタッチ。

宮沢賢治が「わたくしという現象」という言葉を書いたが、あらためて流石と溜息する。

明日もまた踊ろうと思う。

____________

クラス案内(ダンス、からだづくり・基礎、オイリュトミーなど曜日別  

STAGE INFO. 10/29〜30:櫻井郁也ダンスソロ新作公演

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« rehearsal photo:Sakurai Ikuya | トップ | 断片:異界と、、、。 »
最新の画像もっと見る

レッスン・WSノート」カテゴリの最新記事