Watch paper 2020年

時計知識、技術

2020年4月 季節が移ろう中で時計は残る

2020-04-18 18:33:22 | コラム 小論文
アンジェラス
INTRODUCTION―想像で時計をかく
BODY―小さな部品に魅せられる
CONCLUSION―季節を越えてくるアンティーク
アート文入れる
 優雅な樹木に風がはげしく吹いて満開の桜の花が散っているところである。現実の気候を映し出すのではなく、むしろ、高度に美化された理想的な四季を描き、客観的な価値観に合うように四季の最も魅力的な面を選び出した。季節のように移ろわず散らない物を思い描くとしたら外装を構築している要素を引き出すのは、複雑機構を言うよりも効果的だからだ。無機質からは技術者の人工的ではあるが命が吹き込まれていて何十年もの季節を越えてくる。アンジェラス社から1950年代に完成された手巻き機械式時計はケースにきちんと収められて、細かく切り取られた洋白の部品の層の隙間からゴールドの歯車がクロノグラフに伝わり規則正しく動く。ピラーホイール式クロノグラフは高級時計用でも数少ない。こだわった機止め枠の5つの円みや、ステッチ入りの革のベルトまで完璧を自社製造で求めた技術者の、まさに理想的なイメージを描き最も魅力的な形を引き出した。何十年以前の時計の名前は知らなくても時代背景はイメージできる。目の前の桜の種類は明確に考えなくても舞い散る春だとイメージできるのである。

時計をアクセントに風景を描けただろうか?
あなたも“歴史を調べる“を習慣にしてみてはいかかでしょうか?
最後まで見ていただき、ありがとうございました!

今日の話題…桜
今日のお役立ち時計…スカーゲン レオノラ デンマーク語で「光」を意味する「レオノラ(LEONORA)」、ファセットカットを施したベゼルを起用し海面を反射する光を感じる。

次回演目『あ行 アンクル』
登場語録…時計、チクタク音