結局、諸事情により、ワークショップは全部で3箇所、四国は愛媛県の旧朝倉村、中国は岡山の中国学園大、最後に東京で開催することになり、当初の約束通り、私は高速バスに乗って岡山を目指しました。3連休の中日でしたが、大阪駅発の高速バスで、満席だったのは私の乗った岡山・倉敷行きのみでした。
早割のネット割で2400円、その分座席はゆったりとはいきませんが、3時間ほどの旅なので、疲れもせず到着。可笑しかったのは、岡山駅に着く直前の運転手さんの一言。『・・・なお、本日は連休中でもあり、かなりな道路の渋滞が予想されます。倉敷インター、倉敷駅へ行かれるお客様は、次の岡山駅西口でお降りの上、電車で向かわれた方がよろしいかと思います。なお、払い戻しは致しません。』ですと。
岡山駅から最寄駅までふた駅、電車に乗ったのですが、ここでもビックリすることがありました。電車の発車時間は12時10分、ホームに降りたらもう電車は来ていたのですが、時間は12時7分、なのにドアは閉まったままです。訳が分からずウロウロしてたら、すいっと電車に近づき、ボタンをおしてドアを開けて乗り込んだ人がいました。え?ここは寒冷地仕様なの?自分でドアを開ける仕組み?これを逃したら次何分後かわからんし、えーい、私もマネしちゃえ、と走り込んだのとベルが鳴ったのが同時、横にいたお兄さんがボタンを押してくれて、無事乗ることができました。ホッ・・・。
次の駅からは、ドアは自動で開閉していました。最寄駅について、友人ご夫妻に迎えに来てもらって、(確かに歩けないことはないけど、土地感がなくて楽器と大荷物を持ったおばちゃんにはつらい道のりだった。)受付開始まで、しばらくのんびりしてました。Sueは前日のワークショップ、その日のドライブでちょっと疲れたのか、人の通らない(といっても通った人もいましたが)通路のソファでしばし仮眠。
受付が動き出しました。
午前中には同じ場所でコンサートも行われた、とのことで、いったん昼食を取りに出かけて、また戻ってきた人もいらっしゃったそうです。
おしゃべりする人やら、予習する人やら
輪になって、いよいよワークショップの始まりです。
Sueのワークショップは、難しいことはひとつもありませんでした。でも、彼女の話す言葉一つ一つが、「そうか、そういうコトやったんか。」といちいち腑に落ちる、というのでしょうか、理屈を分かってやっていたのではないけど現実に自分がやってることが、ちゃんと意味があったのだ、と悟らせてもらえたのです。帰宅後すぐ、相方に「これこれこんなことを教えてもらったよ。」と説明すると「なるほど、そういう風に説明すると、初心者にもよく理解出来るんやな。」と言ってました。具体例がないので申し訳ないけど、これはやはりワークショップを受けた人だけの共有財産ですかね?フェスとかで直接聞いていただければ、お話しますね。
ちょびっとだけ具体的なお話。ブルーグラスのハーモニーは、オクターブの中で作ること。だから男声と女声のコーラスの場合、男の人はやや高い方にキーを持っていく、逆に女性は低めに設定する、ということだそうです。オクターブより上のハーモニーはきれいだけどブルーグラスじゃないのですって。そしてその中で、ぎゅっと密度の濃いハーモニーを作りなさい、と言われていました。(ちゃうかったらゴメンナサイ)
みんなで輪になって声を出す練習をしたあとは、3から5人程度のグループに分けられて、実践練習です。課題曲はAshes of Loveでした。参加者には全くブルーグラスを聴いたことのない人もおられたので、たいへんだったろうと思います。
私のグループは何故かこんなことになってしまいました。総合プロデューサーの母、yoshimiちゃんと、岡山のカントリーシンガー、Oliveさんです。緊張・・・・!
そのプロデューサーは、なんと実の父親と、BFのとらちゃんとのトリオでした。
お互いの声が聞こえない程度に離れて練習していたのですが、室内の端っこにいた私たちのところにSueが回ってきてくれたのは、そろそろ練習時間が終わろうとする頃でした。前半のレクチャーでも繰り返し、『聴くこと』の大切さを語っていた彼女が、私に言ったアドバイスは、「yoshimiさんのリードパートをよく聴きなさい。バランスを考えて。あなたのテナーは大きすぎてバランスをくずしてるわ。」へい、確かに。私がテナーをつけると大きい、というよりキンキンしすぎてしまってうるさいんですよ。そのyoshimiちゃんの歌いまわしのクセ(というか個性)を一度聴いただけで見つけて、ハモはその歌いまわしに合わせるように、とも言われました。これも『よく聴け』ば気づくんだろうなあ。Oliveさんのバリトンは、さすがでした。「バリトンは難しいけど好きなの。あなたのはとても良かったわ。」バリトンを歌いたいけど難しいからなあ、と私が言ったら、「じゃあ、3人でパートを変えて練習してごらんなさい。」と更に高度な課題が出てしまいました。
程なく練習時間は終わり、希望者が前で発表することになりました。写真は全部撮れてなくてごめんなさい。こちらは最初のグループです。短い時間でずいぶんかっちりしたコーラスを披露してくださいました。
男性二人に手を取られすぎて、自分の練習が全くできなかった、というH美ちゃんですが、あともうちょっと時間があれば、かなりすごい出来だったと思うよ。
福山組二人に、千日前バンジョー弾きの後輩のトリオ、一度めが納得いかず、再挑戦したら、きっちり合ってましたね。
神戸から旧知のDirkさんが来られてました。久しぶりの再会でした。
先生と教え子グループ、かな?この学生さんたちは、たぶんブルーグラスを知らない人たちだったと思いますが、見事にハーモニーを付けておられました。
私たちももちろん発表したのですが、写真がありません。パートチェンジまではできませんでしたが、エンディングはちょっとがんばってみました。
大学からお花のプレゼント
前日の愛媛でのワークショプで持参したCDをほぼ完売し、最後の1枚だと聞きました。これを買っちゃってもいいもんだろうか?東京に見本として持って行きたいかな?念のため、聞いてもらったら、どうぞ、ってことだったので私が買わせていただきました。
この後、しばらくジャムタイムに入ります。このジャムに関しても、考えさせられることがたくさんありました。お互いの音が聞こえるところまで近寄って、他の人の演奏が始まったら、聞こえるように伴奏のボリュームは落とす。歌の場合も同じ。人の音を聴くのがジャムなのよ、アメリカでは。日本ではそうじゃないジャムがけっこうありますね。
暑いステージから下に降りて、これはCountry Roadを聴いているところ。もちろんジャムです。
実は、この日の会場はエアコンが効かず、たいへんに蒸し暑い午後だったため、みんな汗だくで演奏しています。前日から引き続きのツアーで、かなりお疲れの様子でしたが、Sueは最後までジャムにも付き合って、時にはギターソロも聴かせてくださいました。さすがにホテルに入ったら、しばらく仮眠したい、と言ってました。
仮眠後、yoshimiちゃんが見つけてきたホテル向かいのお店で、かなりお値打ちの飲み放題付き宴会コースで打ち上げました。プロデューサーH美ちゃんの音頭で『カンパーイ』
主催者、スタッフのみなさん、お疲れさまでした。参加者のみなさん、いいワークショップでしたよねえ。
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