アビリーンのイベントは最後まで観ることができて良かった。楽器を担いで電車に乗って一時帰宅。途中で散歩帰りのW田さんと遭遇。翌日の再会を約束して分かれる。家でちょっとごそごそして(筍炊いたりなんかした)ねいろかふぇへ。
入り口の手前にコウスケさんの姿。おひとりだったので「こんにちは~」とご挨拶。すると、「なんか今日イベントあったんちゃうん?もう終わったん?」と聞いてこられた。え?fb見てはるん?私の。「ハイ、今やって終わってきました。ほんまはこれ(ライブ)があるから昼間しかあかん、って言うて時間変えてもらいましてん。」と返事する。「なんか、忙しそうやなあ、あっちこっち予定いっぱいあって。」え?ますます見てはるん?私の。「止まったら死ぬんですわ。」そう言ったら、「そうか、ほな止まったらあかんで。」うっひゃ~!止まらんぞ!
けっこう時間に余裕はあったので、サンドイッチ食べてる人とか、おにぎりセット注文する人とかがあったのだが、あまりお腹が空いてないので私は飲み物だけ。このライブはお客さまの出足が早くて、皆始まる前の時間をゆったり楽しんでおられるようだ。私はいつものカウンター。前の席のまさこさんやカウンター内のかなこさんとお喋りしつつ開始を待つ。
ライブが始まった。『通り雨』から。盟友加川良さんの訃報を聞いた数日後、ねいろかふぇの後ろの席で、彼のCDがかかっている間中、黙って窓の向こうの1本の桜の木をずっと眺めていた、という思い出を語ってくださった。その桜は今年もきれいに花を咲かせてくれたが、この日は少し葉っぱが出てはいるものの、まだきれいやで、と言われていた。命日には靭公園の同じ場所で花見をするのだとか。
『さくら』季節にぴったりの歌。そして、同じく盟友で2年前に亡くなった中川イサトさんの思い出も続いて語られる。彼がカバーしていたコウスケさん自身の曲『今度だれかを愛する時は』を。
『Farewell Song』『だいじょうぶ』『たとえば』となんとなく話の流れとリンクしているような曲が続いた。大事な人はみんな4月に亡くなる、逆に言えば4月を過ぎたら大丈夫、ってことかな、なんて話もされていた。
前回は、入り口すぐのコウスケさんの隣に座っていたお客さまは、カポ持ち係だったのだが、今回K田さんが座られたので、またそのシーンが見られるかと思ったら、コウスケさんはちゃんと自分でカポを管理されていた。
加川さんの最期に近く、メールではやり取りしていたが、そこでも「アホやな」とかしょうもない言葉のキャッチボールしかなかった。それなのに、亡くなった後、彼の奥さまから、亡くなる直前の走り書きにコウスケさんのことが書いてある、と教えてもらった。そのメモには、この曲の歌詞が頭から離れない、とあったそうだ。『水の重さ』
休憩時間になったので、食べ物を注文。これからライブ限定メニューに入れようかな、とかなこさんが言うおにぎりセット。ランチの味噌汁よりお椀のサイズがだいぶ小さい。おにぎりも1個、でもこれくらいのが食べやすいかもしれない。
2ndは『夕日よ急げ』から始まり、『忘れものを取りに行こう』と続く。ここでアリさんの話。そうは見えないけどアリさんもポンコツだ、と彼のエピソードを暴露。ステージで、最前列のお客さまから、「シールド入ってませんよ」と教わったとか、常に探し物をしている、とか。(それは私も目にした。ハーモニカを探してステージ降りはったこともあった。)これもコウスケさんの愛やなあ、と思うけど、二人で作った『見上げる星空』を歌う前のMCだった。
自分は10年に1回位しか歌わないが、斎藤哲夫さんがカバーしている歌を歌うという。これは飲んべの歌やからカバーしてくれるんかな、と。『昨日今日明日』
いつもの曲名を書いた水色のファイル
『心のはなし』そして、この季節になるといつも歌う、という『Life Goes On』春一についての話もされた。ここ数年、なのかもっと前からなのか、会場に入らなくても音が聞こえる場所を見つけてあるので、渋谷毅さんのピアノを聴くために、田んぼのあぜ道を通って(いやいや、途中に田んぼのあぜ道あったっけ?)人に会わないようにしてその場所に行っていたのだが、ある時、春一のスタッフに見つかったそうだ。「コウスケさん、何してはるんですか?」って。去年からは出演者に戻ったので、隠れて行ってはいないけど、去年は名札がなかった、というのも言われていた。2日目にもなかったもんなあ。
そして最後は「ポンコツクラブへどうぞ入会してください、僕は会員ナンバー0001、番号が若いほど入会金高くしよか、受付はねいろかふぇにしよか」などと軽口をたたきながら最後の曲、これもアリさんと共作の『クロージングタイム』
花粉のせいで鼻がこそばかったけど、なんとかぐすぐすしなくて済んで良かった。あ~やっぱりええ夜だった。