ブレス01を何回か演奏することで音のまとまりが出来てきたと思います。
音程はどうでしょうか?音程の高い音になると音程が上がりすぎたり、
低い音程に下がる時下がりきらなかったりしていませんか?
これは高い音に上がっていくときには息の圧力が弱くて唇をしめて
リードの振動部分を短くすることで音程を上げている場合が多いです。
この場合音も伸びがなくなります。唇を緩めて腹筋に力を入れて息の圧力を
上げて音程を上げるようにするといいでしょう。唇を緩めても唇の横から息が
もれない程度の引き締めは必要なのでそこを間違わないように!
「初めてのサックス演奏の01」を見直してください。
リードに圧力をかけないリードの振動の最大値の音と、振動の最大値にある
破裂音部分を無くすことで出る音について見直してください。
低い音程に下がる時下がりきらない場合は、高い音程を演奏して息の圧力が
上がっていると同時に息を漏らさないため唇のリードへの圧力も上がっています。
この唇のリードへの圧力が音程が下がる時は唇を緩めることで下げなくてはいけ
ないのですが唇を緩めきれないため音程も下がりきれなくなります。
どちらも程度の問題ですのでチューニングメーターで確認しながら演奏して下さい。
基本的には音程の低い音に合わせていきます。
ある音だけの音程が相対的音程に対して高いということは唇がリードに圧力をかけ
すぎて振動をおさえ、振動部分が短くなって音程が上がっていると考えるからです。
以上を考えて安定的な息の圧力で音程と音色を安定させ、大きくブレスをします。
「息の圧力」「十分なリードの振動」「大きなブレス」「素早い運指」を考えて
音域を広げていきます。必ずメトロノームを使って下さい。
ブレス(息継ぎ)の練習です。必ずメトロノームを使って下さい。
ブレスは素早く多くの息を吸い込むことを練習します
ここでは4小節を一息で吹ききり4分休符の一拍で次の4小節分の息を吸い込みます。
テンポは指定してありますが息に余裕がある場合はテンポを遅くし、4小節目までを
吹ききれない場合はテンポを速くしてください。
最初の4小節を演奏して息がちょっと余るかな!という程度で始めます。
4小節目の3拍までを目いっぱいにレガートして4拍目になったと同時に舌でリードに軽くふれ
るとほとんど同時に大きく息を吸い込みます。この時リードの振動を完全に止めること
はなく余韻が残る程度の弱いタンギングのイメージです。タンギングをしても息を吹き込まない
ので音はでません。
この時マウスピースに上の歯を固定して下あごを下げて息を吸い込みます。
息を吸った後に下あごを元に戻しますがこの時下唇を押し付けすぎないように注意してください。
音程が上がってしまったり、音が詰まったりします。
ブレスをしたらそのまま次の4小節の始まりのタンギングにします。
この4小節のパターンを何回連続しても必ず次の4小節に十分な息が吸い込めるようになるまで
繰り返し練習します。この練習でも運指は素早くし音の隙間ができないように注意して下さい。
「テンポは運指の動作を最小限にして瞬間で合わせる」ということを理解できたでしょうか?
残響の多い楽器では分かりにくいですがドラムのような打楽器だと、どうでしょう?
スティックに注目してみましょう。音が出る時スティックはドラムのカワの表面に向かって
いきますが音は出ていません。カワに接触した瞬間に音が出てすぐに消えてしまいます。
この接触した瞬間が拍の始まりです。
サックスの演奏で、この拍の始まりの瞬間に運指の動作による隙間ができると次の拍は
短くなり速いテンポや音価の短い音列が演奏できなくなります。当然ブレスもできません!
初級の教則本の初めには必ず全音符や2分音符などでロングトーンの音階練習があります。
この時にメトロノームを使って拍の始まりを「素早い運指」で正確に合わせることをしましょう。