Cannonball Adderley のアドリブ部分の解説です
このアドリブの特徴として下降していくフレーズが多い。
1~2小節目では音「G・E・C・A・G・C・F#」フレーズの最後の音「C・F#」は和声的には
3全音で音「G」か「B」に解決を求めますが、そのまま放置で不安定なまま終わっています。
マイルス・デイヴィスがテーマの最初の部分のコード「Am」で原曲から外れた音の6thの音
を使っているのでそれを模倣したものとも考えられます。
2小節目の二つ4度音程「A・E」「G・C」の省略音を加えると「A・G・E・G・A・C」になり
次の音「C・F#」は「C・A・F#」となります。
3・4小節目の赤丸部分は4小節目の音「B」を1オクターブ下げるとGイオニアンの
maj7度、5度、3度の基音単位の音「F#・D・B」になります。
4小節目の音「B」は前の小節のフレーズと次へ向かう音として重複した機能しています。
4小節目の音「A・E」は次の音「C」へのアプローチノートでこの上からのアプローチノート
は赤い矢印の部分でも使われています。4小節目から7小節目。
5・6小節目の音「♮F」はB7で「Lydian7」にあたります。
6小節目の赤字の「F7」では音「D・C#」は次の音「C」への経過音で次の小節の音「A」
まで続き音「E」でフレーズを終えます。コード「F7」はコード「B7」の裏コードです。
ここでコード「F7」を「Em」のドミナントとするとその前のコード「B7」で「Lydian7」
を使うことでサブドミナント的なサウンドを使っているところが演奏者のアイディアかと
思われます。
8小節目は次の9小節目の音「B」へ向かって「B・E・G・B」とアルペジオ的に進行します。
9小節目の赤丸はアルペジオ的スケールで「B・G・E・C」「A・F#・D・B」「G・E・C・A」で
3回目のアルペジオの音「G」で止まっています。コード的には9thから7th「B・G」です。
10小節目のコード「D7」では楽譜下にあるよう音「A♭」からつなげていくと、このような
スケールになります。コード「A♭7」で「A♭Lydian7」になります。コード「D7」の裏コード
になります。
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