徒然なるままに

子供の頃から活字が好き。読んだ本のこととか日々の暮らしの中で感じたことを綴っていきます。

12月8日は

2009年12月08日 | 今朝の新聞から
いろいろ考えていると眠れないことが多く、試しにタイマーをかけて小さな音量でTVをつけて眠りにつくようになった。
そういえば若いころは深夜族で、何時もラヂオをつけて寝てた。
11時半過ぎに30分タイマーをかけて寝ると、ほとんど知らないうちに寝ている。
チャンネルはNHK総合。うるさくなくていい。
昨夜は、澤地さんや、半藤さんが、戦後生まれの方を交え海軍が戦後20年経って行った、「反省会」について忌憚のない意見を交わしていた。
そんなこと全然知らなかった。
戦後の混乱が治まり始め、高度成長とともに育った世代の自分は、小学校2年の時の担任が、南方に行ったときの蛇や蛙を食べて戦った話ばかりするのを聞いて、遠い昔のことだと感じていた。
今思うとたった10年ちょっとくらい前のことなのだ。

海軍の反省会は、テープにとられていて、責任について鋭い追及もしながらも、そこには笑い声が溢れていた。
「こういうことをやったと言うことが(それまでの日本の考えでは)画期的だった」と語る反面、私の尊敬する澤地久枝さんは「このなかで、自分の意志でないのに死んでいった兵隊230万人や国民80万人・・(信じていた国家によって戦死させられた)
その方たちに対して哀悼のことば、哀悼の心は一つもなかった」と嘆かれた。

「責任は、組織にあって、個人にない」という考えなのだ。

思えば、終戦記念日は何時も特集が組まれていろいろなことが掘り起こされる。
しかし、むしろ「開戦記念日」のほうが重要なのではないか?
なぜ、開戦にいたったのか?(それが最も大事な反省ではないのか?)

そこには国民が情報操作されたということがある。
人間はかっこたる自分を持っているようで、意外に情報操作されやすいものだ。
それは、今の世も同じ。特定の政治家のあおられた人気で国が簡単に流れを変える。
そしてそこにはマスコミの影響が大きい。
戦時におけるマスコミの影響ついて同席したアナウンサーも触れていた。

結局最後までみてしまった。お笑い芸人ばかり台頭して、その場しのぎの自分たちが楽しむ笑いだけの番組ばかりの中で、やはりNHKだからできることがあるのだと思った。
戦争ごっこで意気をあげる子供たちの映像、特攻隊の少年が白いマフラーをなびかせ挙手をして出発する映像、特攻機が目の前で体当たりする映像、戦艦の上での兵隊たちの大写しの顔・・何を思っているのだろうか・・・。
この人たちの家族はこの写真を観たことがあるのだろうか?・・・

負け戦がわかってからも、死ぬために送り出し続けた責任は一体どこにあるのだろう。

戦後は長く、記憶を持つ人もやがていなくなる。
私たちは、未曾有の320万人の死者を出した、戦争についてずっと学び続けねばならない。
今の時代も開戦がいつどこから手を伸ばしてくるかわからないから。

今朝、12月8日の文字を朝刊で探した。
しかし、目を皿のようにしてもなかなか見つからなかった。
横浜の上瀬谷通信施設(ロシアからの通信を傍受)の地下トンネルで独活を栽培する老人の小さな記事の中に見つけた。ここにも日米地位協定の影響を受ける人がいた。
老人は「あの戦争で、国民は踊らされたが、今もほんろうされている」と語る

次世代の人たちにちょっと前にあった「戦争の真実」を伝えるにはどうしたらいいのだろうか・・・

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