ココロハ安クナイゾ
ココロ安カラズ
それを不安 というそうな
胸いっぱいのドキドキ
数珠つなぎになって湧いてくる不吉な思い
どうしていいか分からないからしゃがみこんでしまう
だが、と ケチな爺は考えるのだ
安クナイゾ
心は安クナイぞ
それが不安
というのではないか
食べないのでスッカラカンになったおなか
眠らないのでクマでふちどりされた眼の下
声も か細い
笑い声は もっとか細い
つい下を向くので息が体にたまらない
心安カラズ それを
安く売りさばかないでおくれ
爺はそう言いたい
こころは安クナイぞ
安クナンテナイぞ
おまえさんの不安はきっと高値がつくと
ケチな爺は
そう言いたい
●ご訪問ありがとうございます。
朝になると不安も目覚めるという人、夕方になると不安も電車に乗ってきたり、台所に立ってきたりするという人、寝床に入ると不安ももぐり込んでくるという人、さまざまでしょう。
「不安は自分の影」だから離れないのだ、と爺は思います。
だから、いやがらないで、こわがらないで、ゆとりが少しできたら、その影に目をやってやれたらいいのかなと、思います。