今日の1枚は、大阪を中心に活動するステキなシンガーソングライターさんです。
Yeux.
『タイム』
2008/4/23リリース
レーベル:orizzonte records
ディストリビュート:バウンディ
DQC-61/ORZT-0011
名前は「ジュー」と読みます。フランス語で「瞳」という意味。
とても印象的な歌うたいであり、心に染みる歌を紡ぐ人。
繊細で柔らかい部分も、力強いダイナミックな部分もカヴァーするヴォーカルは、本当にココロをわしづかみにする。
1曲目「雪月花」のエンディング近くの唸りをあげるフェイクなんかゾクゾクするし。
それから、ファルセットの押し出しの強さは特筆モンです。
勿論、ソングライターとしても高い評価が与えられる存在。
2曲目「BLAH-2008-」のヴァースなんかは、彼女のメロディメイカーとしてのポテンシャルの高さが良く解ります。
全10曲の曲調がヴァラエティに富んでいるのもイイ感じ。
グルーヴィなミドルチューンや、アコギを生かしたアメリカンロックテイスト、打ち込みのストリングスがドラマティックなスロウナンバー、華やかなラテンボサ、ダイナミズム溢れるロッカバラッド、etc・・・
打ち込みを多用していながら、実にオーガニックな手触りのするアルバムに仕上げられています。彼女の歌が堪能できるサウンドプロダクションにも非常に好感が持てる。
ちなみに、タイトルの『タイム』は「時」の“time”ではなく、「香草」の“thyme”
ギリシャ語の「勇気」に由来する言葉。
その名のとおり、聴いて勇気を貰い、癒され、前に向く力を与えられる一枚。
久しぶりに、正対して受け止めたいエネルギーを持ったビフォアブレイクアーティストと出会ったと思います。