ようやくレヴューを再開するといった感じです。
もう少し筆は進まんもんなのか(苦笑)
ま、いい音楽に出会うと少しでも伝えたいと思うコトで、なんとか書ける・・・・そんな感じ
今回の1枚は、カヴァーの持つ意義を知らしめる作品。
よしもとかよと やまのしんちゃんズ
『コヨミウタ 1』
6月8日の記事でも書きましたが、私が世界一愛する声の持ち主である“よしもとかよ”さんが、バンドスタイルで作成したアルバム。
収録されているのは、オリジナルの1曲を除き“文部省唱歌”や“イギリス民謡”の様な、所謂『音楽の教科書でお馴染みの曲』。
ただし、「昔の音楽の教科書の」という条件が付く曲たちになるかもしれないのかなぁ・・・・・・・・なんて思ったりするのです。
私が子どもの頃の音楽の教科書って、こんな曲で埋まってた気がする。
でも、最近の音楽の教科書に載ってる曲って、最近のJ-POPの曲が結構掲載されてたりするじゃないですか。授業の時間ってそんなに変わらない訳だし、必然的にこのアルバムに収められた曲の様なのは、押し出されて消えていく可能性も高いと思うんですよ。
そこで、カヴァーヴァージョンというモノが持つ意味が大事になってくる。
唱歌や童謡の様な曲は、オリジナルアーティストがいる訳では無いので、どの様に歌うかはその歌い手次第だと思いますが、アレンジに関してはそれほど斬新なモノや大胆なアレンジは歓迎されない傾向にあるのかな?と思うのです。
実際、童謡をパンキッシュにカヴァーしたところで、色物的な見方しかされない様な気がするし(苦笑)
でも、あの教科書的というか、高尚な感じの唱歌が苦手だっていう人は多いと思うんですよ。
事実、私がそうでしたし(笑)
メロディの良さや、歌詞の世界観を味わう以前の問題として、“文部省推薦!”みたいな括りに拒否反応があったり(爆)
だから、このアルバムでちゃんと聴いた曲って結構あるんです。
それは、よしもとかよという歌うたいが歌っているというコトと、バックのアレンジが素晴らしいコトが大きく係わってきます。
そうでなきゃ、ここに収められた曲は聴かなかった。
そうでなきゃ、ここに収められた曲の真価には気がつかなかった。
ちゃんと愛情持って、メロディや歌詞に対するリスペクトが溢れていて、大事に大切にカヴァーされたからこそ、そのオリジナルの素晴らしさを理解できる。
その意味で、カヴァーという行為が持つ価値は高いのです。
偏狭なオリジナル至上主義に凝り固まったヒトからみれば、カヴァーは茶化した傲慢なモノだったり、冒涜だったり、って思うのかもしれませんが、私から言わせれば、そんなコト言う輩は元々、音楽に対する愛が無いヤツです。
そのカヴァーされた曲を聴いて、曲に対する愛があるカヴァーか、無いカヴァーかの理解も出来ない“オリジナル原理主義者”は、ただ単に滑稽なだけです(爆)
このアルバムにおけるカヴァーのアレンジ解釈は、実に愛に溢れ、尚且つ新鮮。
目からウロコのカヴァーが詰まっています。
オリジナルの持つポテンシャルを見事に引き出している。
私は、そんな風に感じました。
購入は、例によってnowhereのホームページから。
Web Shopからご注文ください。
このアルバムが、末永い友となるコトを願って。