リリースから1ヵ月半ほど経ちまして、ようやく客観的にみられる様になったこちらの作品をとりあげてみようかなと思うのですが(苦笑)
Superfly
『Box Emotions』
2009/9/2リリース
ワーナーミュージックジャパン
WPZL-30158/9
最近、CD業界に関する記事で“ベスト盤しか売れない”なんてのを読みました。
今年のアルバム売り上げのトップ5のうち4枚がベスト盤だそうです。
そのなかで、唯一オリジナルアルバムとしてランクインしたのが、このアルバムらしいです。
まあ、このアルバムも前半はシングルリリースされたモノや配信されていた曲が固まっているので、一種のベスト盤だという見方も出来るんでしょうが(笑)
ただ、このアルバム・・・・・・よく出来てると思います。
プロデューサーの蔦谷好位置が、多保孝一の曲やアレンジを上手に生かして、アルバムトータルのバランスを上手く取っている感じがしました。
天海祐希主演でヒットしたドラマ「BOSS」のオープニングテーマとして話題を呼んだ「Alright!!」から始まる前半の6曲はシングルチューンのオンパレードで、普通ならこんな曲の並べ方はしないと思うんだけど、3曲目に極上のミドルグルーヴ「Searching」を挟み込むことで、印象的な流れを作っていると思いましたね。この曲の志帆ちゃんのヴォーカルが妙にグッとくるんだよね。
壮大なバラッド「My Best Of My Life」から、グルーヴィなロックディスコ「恋する瞳は美しい」への流れは、蔦谷アレンジを堪能できるゾーン(そういや、シングルのリリース順どおりだなww)で、個人的に大好きなところ。
そして、オリジナルアルバムとして大事な後半の曲も、充実。「誕生」なんか、シングルにしてもいいくらいのクォリティだなぁ。それから、「See You」のブラスアレンジも好き。サビが力強くてね。
全体を通して、オールドロックのエッセンスを内包しながら、アップトゥデートされた音になってる。レトロスペクティヴなギターメインのサウンドは、幅広い年代にアピールすると思います。
個人的には、デヴュー時よりどんどん良くなってる。日々進化して、磨がれてソリッドになってる。
でも、多分まだポテンシャルを秘めてる気がするのも確か。
友人が言ってた、「ベスト盤しか売れないと嘆くより、何故その中でこのアルバムが売れたかという理由を考えるべき」という言葉を音楽業界には噛み締めて欲しい気がします。
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