岩内線(前身は岩内軽便鉄道)の駅は小沢を含めて総延長14.9kmに全部で6駅あるのですが、幌似は小沢、国富の次の駅で大正8年に出来た駅であります。駅の形が残っているのはどうやら小沢とここだけのようで、国富、前田、西前田、岩内はほとんど原形をとどめていないのであります。
さて、訪れたのは「幌似鉄道記念公園」でありまして、「この公園は、73年の長きにわたり地域の発展に寄与した鉄道施設を広く住民に公開し合わせてその歴史を保存することを目的に旧幌似駅構内敷地に昭和63年10月に設置したものである。」が「平成19年に現在の位置に公園施設の移設を行った」とあり、どうも途中から引っ越したようなのでありますが、国土変遷アーカイブを見ても駅の位置はほぼ同じでやや道路よりに寄ったかなという感じで、昔の駅の位置からは変わっていないようなのであります。
過去の写真を見ると、幌似駅構内は2線2面の相対式ホームでしたのが、現在は単線のホームも一つしか保存されていないのであります。駅舎は現在と同じように2つあったことは分かりますが、屋根の色が赤というか茶からブルーに変わっているのが大きな変化でしょうか。
まずは、駅舎ですがもちろん入場料は無料で中はきれいに掃除されているようで壁とか窓枠の水色もきれいです。内部には時刻表、運賃表など縁の鉄道グッズが無造作に置かれていますが、なんか盗まれそうで心配になるのであります。
切符売り場
幌似駅の運賃表
時刻表
快速いわない号のプレート。読みづらいのですが、S60.6.30と書いて
あります。この翌日の7月1日が廃止日。
こちらは前田駅の運賃表で小樽まで850円。
昔懐かしきチッキ(鉄道小荷物)の重さを量る秤。
単線のホームには客車スハフ42系の500番台ということは、北海道向けに改造された車掌室つきの3等客車とワフ29500形の有蓋緩急車(車掌室つき)の2両がきれいにペイントされておかれているのであります。
しかし、客車の入り口には超大型の蜘蛛が巣を作っていて、よく手入れされているなと思って油断すると超びっくりさせてもらえるのであります。しかし、蜘蛛の巣は一日で作られてしまうので、手入れしていない証拠にはならないのでありますが、でも、びっくりします。
客車内もきれいに掃除されていて、小樽の総合交通博物館より手入れは良い。
こちらは貨車内。こちらもきれいで、傷みが目立ちません。
なんかすごいものが展示されているわけでもないのですが、小一時間、お茶を飲んだりしながらのんびりと列車を待つ気分で構内(横には花壇もある)を見るのが、ここの楽しみ方なのかなと思うのであります。
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