フィジャックに行く朝。
駅行のバスはカテドラル広場前から出ているらしいが、
探してもバス停が見つからない。
地元の人に尋ねてやっと見つけたと思ったら、30分くらい待たないといけない。
駅まで、歩いた。
土曜日の朝だ。マルシェだ。
牛のチーズ専門農家がトレーラーを引いて来て出店していた。
セップ茸もあった。
樽でワインを売っていた。
フィジャックは中央山塊 le Massif central からフランス南西部オクシタニア地方に流れ出るセレ川 Le Célé 沿いにある。
中世よりサンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼路の宿場町として栄えた美しい村だ。
小さな広場が村の真ん中に点々とあって、みんなくつろいでいる。
わたしたちは広場に面した古いメゾンの3階にスチュディオを借りた。
緑の大きなドアがその入口。
キッチンの窓から中世の塔が見える。
窓から見た空と隣の家。
すぐ隣にあったワイン専門店(カーブ)。
そこのおじさんイチオシのワイン。
Clos de l'Eglise, Appellation Madiran Contrôlé 2016
マディラン Madiran はフランス南西部のバスク・ピレネー地方のワイン生産地で、1948年にAOCの認定を受けている。
2016年は当たり年。
黒くて濃い味、スグリやベリー系の香り(アタック)も強烈!!ワシの好みじゃー。
散歩にでた。30分も歩けば、村の端から端まで行ける。
猫が窓からのぞいていた。
ルイ・マル監督「ルシアンの青春」LACOMBE LUCIEN (1973) のロケ地だ。
このおじさんはルイ・マル監督ではない。
教会で、でかい声で話していた、そのへんのおじさん。
路地を撮影していたら、映画のワンシーンのように、少年がボールを蹴りながら走ってきた。
サッカーのユニフォームと黒縁メガネがよく似合っている。
サン・サヴ―ル教会 L’église Saint-Sauveur
この教会の起源は11世紀までさかのぼるらしい。
Cette église, reste de l'abbaye qui se rattacha à Cluny à la fin du XIe siècle, fut consacrée en 1092.
ここにも素朴なロマネスク彫刻があった。
シャンポリオン博物館。ロゼッタストーンの巨大なレプリカの敷かれたエクリチュール広場。
ロゼッタ・ストーンを解読し、ヒエログリフ(古代エジプト象形文字)を解明したシャンピリオンはフィジャックで生まれた、
村の路地にひっそりとその小さな博物館はあった。
ラティエだ。
水平対向エンジンだ。
プロペラ製造会社だったが、オートバイや3輪車も造っていた。
市場やスーパーで買ったチーズや生ハムで晩御飯。
ワインは、Arborescence, Famille Arbeau, Gaillac 2017 をあけてみた。
ガイヤック Gaillac はトゥールーズの北に位置するラングドック地方のワイン産地。
アルボルサンス Arborescence は「亜喬木」と訳され、高木と低木の中ぐらいの高さをもつ葡萄木のこと。
貴腐ワインの一種で、ものすごく甘かった。
ガイヤックがあまりにも甘いのでカオールのワインにかえた。
Eulalie, Château de Cénac, Appellation Cahors Contrôlée, 2011
マルベックという葡萄の品種のみを使った濃いワイン。こっちはバッチリ。
カオールはフィジャックからバスで1時間ぐらい西に行ったところにある、
黒ワインで有名なAOCである。
ワイン・カーブのおじさん推薦で、これほどまろやかに香るカオールはめずらしい。
ワイン通がこの黒ワインを好む理由がちょっとだけ分かった気がした。
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