DynabookのTXシリーズは、このブログでも書きましたが、CPUの電源回路に使われているプロードライザという部品の劣化により、電源が突然落ちる現象が発生します。ただし、バッテリーのみでは電源が落ちないという傾向にあります。
どらともでは、プロードライザーの交換で対応していたのですが・・・プロードライザーだけでなくその周辺部品の劣化なども影響しているようで、再発することがありました。プロードライザーに並列に電解コンデンサーなどを付けたりしましたが完全ではないようでした。
そのため、どらともでは現在は、DynabookのTXシリーズのプロードライザーに絡んだ故障は、引き受けておりません。
今回もそのような説明をさせていただいたのですが、詳細をお聞きすると・・・バッテリーのみでも電源が落ちるとのことでした。そうすると・・・プロードライザーの故障とは異なるようです。
修理できない可能性もあることをご了解いただき、パソコンをお預かりしました。
いろいろ確認すると・・・確かにバッテリーのみの駆動でも数分で電源が落ちます。そしてハードディスクを外して、BIOS表示の状態で放っておいても、やはり数分で電源が落ちます。
熱による暴走電源断も考えられるのですが、CPUファンはきちんと回転していますし、内部を清掃しても状況は変わりませんでした。
マザーボードを確認して気がついたのですが・・・
なんと・・・TX/66Aは、プロードライザーは使用されておらず、チップタンタル・チップセラミックコンデンサーで電源平滑回路が構成されていました。
どうりてプロードライザー劣化の現象と異なるはずです。
いろいろマザーボード上の部品を調べましたが・・・外観上おかしな部品はありませんでした。ノートパソコンの場合、その部品のほとんどがチップ部位なのでなかなか故障個所を見つけるのは困難です。
お客様は、このノートパソコンをお仕事で使用しており修理できるのであれば・・・ということで、中古のマザーボードを探して交換することにさせていただきました。
運よく程度の良い中古マザーボードを入手することができました。CPUやチップセットのグリスをきちんと塗りマザーボードを交換して、無事に動作し連続負荷テストを実施しても電源が突然落ちることはなくなりました。
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