パソコンは、Vaio SVF153B1GNです。ACアダプターをコンセントにさすと、ACアダプターのランプ(緑色)は点きますが、本体にケーブルをさして電源ボタンを押しても全く反応がありません。本体側のランプは一切点いていません。
まず、ACアダプターのコネクタ部の電圧を測ると、定格の19.5V出ていました。このような場合、ACアダプターを抜き、バッテリーも取り外して、数分放置してから、バッテリーを付けてACアダプターをつなぐと、何もなかったように電源が入ることがあります。この機種は、バッテリーを簡単に取り外しできるタイプでしたので、試してみましたが全く状況は変わらず。
内部の確認が必要と判断し、パソコンをお預かりしました。
分解は、それほど困難ではありませんでした。
まずバッテリーを取り外します。
メモリーカバー、ディスクカバーを外します。
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黄色〇のディスクを固定しているネジを外し、ディスクを取り外します。
水色〇のDVD止めネジを外し、DVDドライブを取り外します。
緑色〇のヒンジ部のネジ(2ケ所)を外します。
赤色〇の背面カバーのネジを外します。
ピンク〇のディスク下と、DVDドライブ下のネジを外します。
茶色〇のバッテリーコネクタ横のネジを外します。
ここまでネジを外したら、底面カバーを外します。この時にスピーカーケーブルなどを基盤から外します。
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この状態で、ACアダプターをさしてみたら・・・19.5Vは基盤上でも確認できました。チップ部品のショートだと、電圧が下がっていたりすることがあります。ショートでは無いようでした。
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つぎに基盤上のC-MOS保持電池(ボタン電池)の電圧を確認してみました。
すると・・・2.89Vしかありませんでした。
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使われていたC-MOS保持電池は、定格は3Vなのですが、新品の場合3.3Vくらい出力されます。使っていくうちに消耗して段々電圧が下がってくるのですが、3Vより下がってしまうと、起動しなかったり、電源が入らなかったりという不具合が発生することがあります。
とりあえず、C-MOS保持電池を新品に交換しました。
HDDをつながず、仮組で電源ボタンを押すと・・・無事に通電しました。BIOS画面で日時を設定して、問題なく電源が入ることを確認しました。
元の状態に組み上げて、HDDを取り付けて電源ボタンを押すと・・・通電しWindowsが起動してきました。
実際は、C-MOS保持電池の電圧が低かったのを交換したので起動したのか、電池を交換してBIOSリセットされて起動したのかは不明ですが、どちらにしろ電池の交換は必要でした。
通電しない、全く電源が入らないというのもいろいろ原因があります。
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