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Life is a journey - 3人乗りの船で人生を航海中

「文系より理系」と言われる理由

巷では「文系より、理系の方が就職に有利」と言われることが多い。


うちの息子にも「理系がいいよぉ。理科、好きじゃん!理系に行きなよぉ。」と一応勧めてはみるが、本人は華麗にスルー。


理科は好きでも、数学は、そんなに好きじゃない、らしい。
本人曰く、数学は「テストのために、仕方なく勉強する」だけであり
「勉強するのが、楽しい」と感じるのは、数学でなく、他の科目なのだそうだ。


理系に進む=「理数系が、突き抜けて得意」というイメージがあるようで、
そこまで数学が好きでない息子は、理工系の学部見学にも、まるで興味を示さない。



母:「理系っていっても、色々な学部があるじゃん、念のため、学部見学にも行ってみた方がいいんじゃないかな? 軽い気持ちでいいから。もしかすると、思わぬ学部の勉強が、キミに合っている、ってことも、あるかもよ?」



息子:「嫌だ。全く興味ない。」



母:「。。。。。(取り付く島もなし)」







だよねー!





母さんが高校生だったら、きっと同じことを言っただろう。




でも、実は、母さんは肌で感じる事がある。




それは、










ザ、技術者不足!!!






である。





本当に、ちょっと、聞いてほしい。





*これは、あくまで私の働く会社での状況に過ぎません。
他の企業様には該当しない可能性もありますので、外資の中には、こんな会社もあるのね、くらいの認識で聞いて頂ければ幸いです。






技術者が、本当に、いない。






技術者の定義も、会社によってまちまちだと思うが、うちの場合は、
機械部門と、電気部門がある。それぞれ、専門の知識が必要。





決して、極端に安い給与を提示している訳ではない。(この額以上の年収は全体の9.7%という情報もあり。それくらいのレベルではある。)




それでも、なかなか、採用に至らないのだ。




厳密に言えば、既に100人以上の履歴書、職務経歴書を見て来た。(もっといるかも)



人材紹介会社でレジュメスクリーニングを行った後の人達である。(書類審査の時点でふるいにかけられている。)





その中で、社内で書類審査を行い、1時面接に至る人は、わずか10%。
最終面接まで行く人は、その中の更に僅かな割合である。



だいたい、どこの外資系製造業でも同じだと思うが、




当社の製品に不具合があれば、その分析、解析を行い、お客様に結果について報告書を提出する必要がある。




不具合の内容によっては、日本国内で解決できるものもあるし、
複雑なものについては、本社に該当製品を送って分析してもらうこともある。




日本のお客様は、「世界で一番、基準が厳しい」と言われている。




他国では、「この程度は不具合とは言わない。OKだ」と認識される事でも
日本では、「とんでもない!これは、アウトだ!!」という判断をされることも多く、ここに文化、商業的慣習の違いが出てくる。*製品を使う「業界」にもよると思う。




〇日までに、絶対に報告書を提出するように!
不具合が起きたら、休みだろうが、夜中だろうが、飛んでくるように!




こういう企業様が多い。




よって、技術者に必要になるのは、





1.会社の製品に直結している技術の知識、スキル(所謂、即戦力。これが肝である。学力が高くても、知識が製品に直結していないと、意味がない。
よって、類似業界、類似製品での経験が必須。=めっちゃピンポイントである。ここで母数がぐんと減ってしまう。これから学ぶ、では遅すぎる。)




2.英語力(何が問題になるのか、お客様の要望は何か?等状況を詳しく伝える必要がある。文化の違いが明確に存在するため、日本では、○○なんです、というような交渉も本社と行う必要がある)




3.日本のキビシイお客様の要請に応えられる「和風マインド!!!」これ、大事。無理難題を言われても、グッと耐えられるか?
簡単にキレてしまわないか?投げ出さないか?
言葉を選んで、相手を刺激しないように、穏やかに、それでいて、こちら側の主張を通せるか?(めっちゃ難しいけど!)
故に、英語だけパーフェクトな人では、ダメ。
「お客様は神様です」的なマインドも時には必要になる。=日本語のできる外国人は、めちゃ優秀な人も沢山いるのだが、この日本的なマインドを持っている人は、そう多くはない。




4.チームプレーヤーか。(社内でコミュニケーションをうまく取れる人でないと、必要な情報を一早く入手できないし、協力体制を作れない。)
個人の力だけでは、どうしても限界が出てくる。




この4つは、外せない。




「〇〇さ----ん(私)💦 この条件では、本当に厳しいです。
まず、英語が話せる技術者の母数が圧倒的に少ないんですよ。
採用を実現させたければ、もう少し妥協が必要ですよ!」
人材紹介会社に、いつも半分脅されている。




それでも、英語が話せない技術者では、仕事は成り立たないのだ。




もっと、べらぼうに年収を上げれば、英語が上手な技術者も出てくる。




でも、今度は、その職種のキャリアパス(Career Path) の中身が問題になってしまう。




バイリンガル、トリリンガル以上(英語、日本語以外に、中国語、スペイン語、ドイツ語など3か国語以上話せる人達)になると、




単に不具合分析や、営業チームと同行し、技術面からの営業サポート業務だけじゃ、物足りなくなる。




キラッキラの、「製品開発」「研究」がやりたい!✨✨✨
そういう分野に行きたいと言って、うちよりも、給与が安い他の企業に行ってしまう人もいた。




日本に製造拠点を持っている外資系企業もあれば、もっと安い労働力を求めて
東南アジアなどに拠点を移す企業もある。日本支社は単なる「Sales company」としての位置付けになる場合も多い。




故に、日本に「研究、開発」部門を持たせている外資系企業は、少ないのではないか。




給与を上げても、採用できないなんて。。









ええい、どうせい、っちゅーねん!!!












そんなこんなで、技術者の採用は難しくなる。。




結局、妥協せざるえなくなってきて、TOEICの点数を落とそう、などと協議しているところだ。




圧倒的に、英語を話す技術者の母数が足りないのだ。




だから 逆を言えば




英語を話す、技術者は、ウハウハ状態!!!!




ブラック企業で、精神を病むほど働くくらいなら、辞めてしまおう。




他にも、働くところは、山ほどあるわい。ってな感じ。



他の理系の専門職(医療従事者の皆様、建築、バイオ、等)の方々は、確立された高度な専門性を持たれているので、将来の心配はいらないと思います。




一方、文系の人達(自分も含む)の職種と言えば?




営業(カスタマーサポート含む)以外に、アドミ(管理部門)経理、法務、人事など。




公務員や銀行、証券などの金融業、サービス業、コンサル業は別として、




製造業の場合、外資は、日本ではそれほど規模が大きくない会社ばかりだから、




管理部門の業務は兼任が多い。例えば、経理+総務、など。要は「金を生まない部署」の業務は、めっちゃコストカットされる。




それらの「管理部門」職種の採用は、比較的容易だ。




経理や法務は会計士、税理士、弁護士等の「士業」や「専門資格」が必要とされるが、それ以外は、あまり資格は必須としない。
=応募がめちゃくちゃ来るのだ。
倍率もすごいことになる。




同じ英語力でも、例えば技術職と営業職では、就職の難易度が全く違う。




文系の方が、ものすごー---く厳しいのだ。母数が多く、採用に至るまでに、ものすごい競争を勝ち抜かねばならないから。











うちの、息子。




文系に行くと思うので、心しなければ。。






社交性があり、人と話すことが苦でないタイプの人は、営業職でどんどん出世する道もある。



外資でそこまで大きい規模でなければ、営業は総合的な業務を担当できる場合も多い。新たな業種開拓などのマーケティングから、展示会での製品の見せ方、アレンジ、顧客の製品の選定、競合他社との比較、新たなプロジェクトの策定、実施。大変だけど、やりがいは大きいし、何より実績を上げれば、
年収も地位も上げられる。




売上を上げる=成功できる。実績を上げれば、給与も上がるし地位も上がる。
学歴は関係ない。




でも、ストレスも多い。。ノルマは、想像を絶するほど、つらい。。




うちの息子のように、営業の業務がそこまで得意でない場合は?





どうする??




1.資格を取得し、専門性を身に付ける(所謂、士業)または教員系?



2.公務員になる(万が一、辞めることになれば、どうなるのだろう?)



3.そのほか、AIに浸食されない分野の仕事を見つける?(どうやって?)



4 他の技術を一から勉強する?(大学入学後に、可能なのか??)




理系学部。(もちろん、学部にもよるのだと思うけれど)
受験時にも、文系よりも必要単語数が多かったり、
大学在学中は、実験が大変だったり、文系よりずっと学校に通いづめだったり、レポート三昧だったり、大学院がデフォルトだったり、色々大変な事は聞くけれど、





就職に関しては、やっぱり








理系、イイよね。絶対!!!









しかも、英語力を備えれば、鬼に金棒じゃない?




採用を行う身として、ヒシヒシと感じるのでした。

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