とうとう、大学の4年間で運命の人には出会えなかった。
気ままな一人暮らし。
アルバイトをして、授業に顔を出してみたり、ちょっとキャンパスを肩で風切りながら歩いてみたり、ビックリするくらい高いビンテージデニムを履いてみたり、プレミアの付いて定価より遥かに高くなったハイテクシューズを集めてみたり。
自分のスタイルは崩したくなかった。
妥協というものが、世の中をうまく回したり、もっと狭い意味で、自分と誰かを結び付けて小さな幸せを掴むのに役立つなんてことを全く知らなかった。
突き詰めることが魅力なのだと勘違いしていた。
いや、勘違いではないな。
それはまさに、今、自分が学び直すべきことだ。
妥協の産物が、今、自分をここタイでこんな気持ちにさせているのだ。
たくさん妥協し、譲るべきでないものをたくさん譲ってきた結果が、今の僕自身なのだ。
結局、弱かったのだろう。
怖かったのだ。
だから、妥協して来た。
それが最善の道だと、自分に言い聞かせて。
あの頃。
あの時。
確かに、僕は妥協しなかった。
そして、4年越しに、夢を掴んだのだ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます