2月19日(水)
「焼き芋、焼き芋!」ってあまりにも言うものですから、お花とお榊のついでに焼き芋も西友で買ってきたよ。
朝は奥さんが見てくれて、久しぶりにご飯を完食したそうです。2月8日の発熱以来食べる量が減ってたから心配してたけど、完食は嬉しいね。
お昼寝後に服薬、バイタル計測、そしてお茶を入れて頂く。お茶菓子について話します。
「今日のおやつだけどね。いつもお煎餅とかミニどら焼きとかだけど、今日はお母さんが食べたい食べたいと言ってた
アレを買ってきました。
さあ、何でしょう?」
しばらく考えてからお母さんは
「うーん、カレー?」
「惜しいなぁ。カレーはおやつじゃないんだよねぇ。」
意見や考えは否定しない。パフォーマンスでお子さんに接する時も介護でお母さんに接する時も、基本スタイルは一緒です。
「正解はー、焼き芋でーす。」
いつもよりも高いトーンで
「えーーーーーーっ!?」
スイッチが入ったのが良くわかる瞬間ね。
「ほらぁ、夢に出るくらい食べたかったでしょうー。」
一本の焼き芋を三分割してひとつはお母さんに。ひとつは自分に。もうひとつは、まだ食べられるようならお母さんに。
お母さんは皮を剥きます。持ち手の少しを残して殆ど剥く。
僕は皮ごと食べます。そうするのは色々会話が弾むから。
リヤカーでこの近くに売りに来てたんだってさ。西友の前にも来てたんだってさ。僕の知らない歴史を饒舌に語ってくれます。これが狙いです。最近のことはすぐに忘れてしまうけど、昔の事はつらつらと出てくる。いっぱい思い出して欲しいから。
自分のを食べかけで少し席を離れました。戻ってくるとお母さんはまだペリペリと焼き芋の皮を剥いてます。さっき残した部分を剥いてるのかな?と思ったら、残しておいた三分の一に手をつけ始めたよ。
ま、あれだけ食べたいって言ってたのだから良しとしましょうか。この地で食べる焼き芋はこれがラストなのだから。
しっとりした中身のさつまいも、本当に美味しかったね。
そしたら案の定
夜のお弁当が殆ど食べれてないよ。お腹いっぱいになっちゃったんだねー。
ほぼ残しました。反省。でも満足してくれたお母さんの声は嬉しい。
施設でもテンションあがる事あるといいね。