マント

　１月６日（火）　対戦相手：装備

　ＪＣＢホール

　

　Sound Horizonさんコンサート『Ｍｏｉｒａ』追加公演を明日に控えまして、今日はホール入りです。昨年秋を経験しているとは言え、やはり出来上がった舞台セットを目の当たりにすると緊張感は否が応でも高まり、興奮と感動を覚えます。今日から４日間、お世話になりますね。

　

　さて、今日は場当たりとゲネプロに当てられました。ゲネプロというのは本番さながらの通し稽古の事です。場当たりというのは通し稽古をする前の立ち位置、導線や出ハケの確認であったりとか、音楽的な部分ではマイクやモニターチェックの事を言います。

　立ち位置確認であっても曲にあわせて動いたりもしますし、一曲丸々やる場合もあり、集中力は本番と同様、いや、それ以上のモノが必要となります。で、鋼の剣を携えての殺陣では更に集中力を高め、剣の一振りに全神経を尖らせファーストアタック！うん、足元も滑らないし、剣圧も強すぎず弱すぎず、これなら大丈夫。敵と一旦距離を置き、マントを翻して格好良く構えようとしたら

　

　マント、左手に絡まる…。

　

　それを振り解こうとしたら、変な角度に腕が上がって

　

　

　

　

　

　マントかぶった…。

　

　慌てて払い除け、二の太刀を打ち込みましたが、もうね、真剣勝負じゃなくて段取りですよ。マントかぶると、正直、もう次とかどうでも良くなります。剣士のやる気を削ぐ最大の武器、それはマント。恐るべき破壊力、それがマント。帰り際、その話を殿下に申し上げたところ、

　

　「だろ？」

　

　そうですね。ワタクシ、家臣として殿下の気持ちを痛いほど理解できました。明日からまた新たな気持ちでお仕え申し上げます。

　

　今日一日は思いっきり間違えて良い日なのです。