刑事告訴⑯ どこ行っても悪口

そんな裏切りがあってから数日が経ちました。
支店長から電話です。
支店長「○○大工さんがあなたの悪口ばかり言ってるんですけど」
ハイ。そう言う生命体です。
支店長「片方の話ばかり聞いていても間違った方向に行ってしまうので、両方から話を聞かないと判断できないので」
さすが支店長。一方的な話だけで相手のことを色眼鏡で見るようなことはしない。
支店長「先ずは、日払いで払っていたようですが、うちの会社ではそのようなことは行ってないんです」
「先ずは」と来るからには結構あるんでしょう。
支店長「それを本人に伝えると『実は日払いより一般的なやり方の方が嬉しいんです』って言うんですよ」
私「良かったじゃないですか。何も変わったことしなくて。会社としては通常の手続きってことですね。」
私から悪口や否定的な意見が出てこなかったことで拍子抜けしたのか、それから先の違う話が出てきませんでした。
コイツの魂胆が分かり易くて恥ずかしい。
「日払いより会社のやり方が私には合っています」「私を雇ってください」「私をこの環境から救い出してください」「私はいじめられているんです」的アピールです。被害者みたいに演じて会社側に取り入るってこと。そんなことやってて登録されるようならその会社もヤバいですね。
せっかくA社とお近づきに成れるチャンスを与えたのに悪口言ってるだけでした。
お前は何か感じるものないのか？

刑事告訴⑮ 裏切り

サモシーが現場に入って二日目です。私も朝から自分の現場で仕事をしています。
サモシーから電話。
電話の内容は忘れましたが、あきれるようなことだったのを覚えています。
私「FAXの紙あるの？」
サモシー「ここにあります」
私「現場担当者は？」
サモシー「えっ、えー、○○県○○市○○町・・・・」
私「担当者は？」
サモシー「えっ、単価20,000円」
私「担当者は？」
サモシー「○○家○○リフォーム工事」
私「たーんーとーうーしゃーはー」
サモシー「あっ、えー、○○さんです」
私「じゃあ、そいつに電話して聞け。お前の現場やろ。自分で回すようにしろ。俺はそこの仕事やってないから何か聞かれても分からんのや」
仕事を与えた時に言いました。今さら説明など要りません。
それでも夕方電話があれば「もっと自分の自立心を育ててみます。ご迷惑を掛けました」みたいなことを期待していました。そうすれば朝の話もキツイ言い方だったことを謝れそうだったのに電話来ず。
あれだけ言ったのに。刑事告訴⑭でこれだけは守ってくれって言ったのに。仕事を段取りして手配してあげている方の私がお願いしてることなのに。会社とその会社の仕事を同時に紹介するための約束。ちょっと厳しく指導したらこれだ。園児かコイツ。

刑事告訴⑭ 大失敗

工事の先が見えてきたころ、支店長からFAXが来ました。次の案件です。
まだ工事が10日ほどかかる状況なので、いつものように終わってから着工できるよう日にちの打ち合わせをするのですが、サモシーが頭をよぎりました。今仕事が無く家に居るのは分かっています。A社の仕事を欲してたのも分かっています。
応援の時はなんか気まずい感じもあったので仕事を与えて縁を切ろうと考えました。
支店長の了解も得てサモシーに電話しました。
私「（省略）名古屋の現場になるけど。どう？やってみる？」
サモシー「あ、ハイ」
そこはありがとうございますやろ！
私「じゃぁ、FAXで送るから分からないことは現場担当者に電話して聞いて」
サモシー「FAX無いです」
えっ。一人親方でやってきてるんでしょ。自立してるんじゃないの。人が取った仕事にお邪魔して飯食ってるの？そんな奴が応援に来てたんだ。知らなかった。気づくの遅くね？俺。そりゃぁ、フランダースの犬の最終回で｟ポカ～ン｠としてしまうわ。
自分に投資ぐらいしろよ。今で言うとスマホと同じ。データを送るのに必要不可欠。
私「FAX無いの？今時無いと仕事取れないよ」
仕方が無いので住所を教えて金額の載った発注書を手渡しして説明することになりました。
私「会社の指示に従って進めるように。自分の現場だから自分で回していくように」
普通に自立してる人じゃなかった。しかも私が面倒を見ている社員でもない人に発注書を渡してしまった。支店長側の立場もあります。迷惑をかけるわけにはいかない。
私「これだけは守って。絶対。絶対守って。じゃないと紹介できない。仕事が終わったら夕方何時でもいいので電話頂戴。たった数日間だからできるやろ。仕事の内容でもなんでもいいから。現場をある程度把握しておきたいので」
結局切れない。余計なことをしました。大失敗です。こんなバカ何で助けたんだろ？俺もバカなんだな。

これで住所を覚えられて住居侵入されました。

帰省しました。休憩です。

ちょっと疲れたので綺麗な写真で和みます。

刑事告訴⑬ クレーム

洋室工事が終わりかけてる頃、次の現場があるのか聞いてみました。
特別何もなく、用事も無いようでした。
縁側の廊下の床貼りができる状態なのでやってみる？と聞くと「あ、ハイ」。です。「ありがとうございます」はありません。ここの工事を最後にサヨナラしよう。
二日間ぐらいだったかで終わりました。私は引き続き残ったリビングの仕事を施工中。
二日ほど経って縁側の廊下の床鳴りに気づきました。結構大きい音です。敷居と床が擦れて音が鳴っているようです。サモシーは仕事が無くて家に居るのを知っているので電話しました。
私「床が鳴るんやけど。（中略）明日じゃなくてもいいけど見に来れる？」
サモシー「行かなあきまへんか？」
仕事が無くて暇にしているなら来い。
私「自分でやったところやろ。どんな施工をしたかは本人しか分からんやろ。俺に床下潜って様子見てって言うのか？（中略）とりあえず接してる箇所にカッターを入れてみようと思うけど」
サモシー「いやぁー、そんなやり方でわぁ～」
私「はぁ！（怒）じゃあヤレよ自分で。せっかく俺が今ここにいるから対処しようと思ってるのに。なんやその言い方。じゃぁ来いよ。お前のやり方で直せよ。かわいくねー」
サモシー「あ、それでお願いします」
コイツ本当にムカつく。俺の若い衆やないんやで。お前を育ててる訳じゃねーの。俺が先に直しておいてから後日話す相手じゃない。一人親方でやっとるんやろ。

私もクレームぐらいあります。残業して終わらせた某県のリフォーム現場から次の日クレームがあり、当日違う会社のリフォーム工事の着工が有ったので朝６時に現場へ行き、10分で手直しして、7時に他県のリフォーム現場で打ち合わせしたことがあります。移動と気遣いでヘトヘトだったのを覚えている。
休日、昼に酒を飲んで飯を食ってた時にクレームがありクロス屋が困ってるとのこと。「明日でもいいので・・・」と言われたが明日は新しい現場の着工日。飲酒運転で現場の手直しをしに行ったこともあります。
昔、親方に「責任施工」とよく言われました。自分の仕事でみんなに迷惑をかけたくないですよね。
手直しがめんどうくさいと思う人間も普通に居た。

刑事告訴⑫ エアー工具（ビス打ち機）

サモシーはあまり道具を持っていません。私も貧乏性で新しい道具をホイホイ買う真似はしません。だからという訳ではありませんが人に強要することもしません。コイツはエアー工具のビス打ち機を持っていませんでした。なので洋室の工事は工具なしで施工しています。
それに対して何も言わないのですが、不憫に思えてしまい、修理して使うつもりで保管しておいたビス打ち機（ＭＡＸ）のビス41ミリのタイプをあげました。アパート工事もやってたので長いビスを使う時があり、41ミリタイプのビス打ち機を使っていました。買えば6・７万ぐらいするんじゃないですか。
「修理したら使えると思う。余裕があれば直して使ったら」
これに対して「ありがとうございます」の感謝の言葉はありませんでした。「あ、ハイ」しか言いません。

刑事告訴⑪ 矩（かね）だから

廊下から洋室に入る入口を片引き戸に変更する工事がありました。

10時の休憩に相談されたので納まりの打合わせです。
小さいベニヤを当てがいながらサモシー「角が矩だからこのまま作った方が良い」

私「片引き戸は敷居レールを真っ直ぐにしてくれれば良いよ。角が矩になっていてもなってなくてもいいから」
サモシー「でも矩だからこのまま入り口に合わせてはめ込めばいいんじゃない？」
私「とにかく敷居を真っ直ぐにしてくれたらいいよ。開けても閉めても隙間は出来ないから。結果的に角が矩になっていれば尚いいんじゃね」
サモシー「せっかく矩なんだからこれに合わせればいいんじゃない」
図を描きながら説明することにしました。

私「矩にこだわるのは枠との隙間を気にしてるからやろ。引き戸枠は敷居次第だから。戸車の調整範囲だけ考えれば良いですよ。新築工事でもしっかり枠が収まらないことがあるのに、ましてやリフォームよ。一部分が矩でも全体を考えると敷居を重視する方が先」

5分も同じことを喋っていれば自然と声も大きくなりますよ。
私「だから、柱と鴨居の角度なんかこの際考えなくていい。床が斜めになってたとしても良い。レールがある程度真っ直ぐ通っていればいい。極端な言い方やけどそれでいい」
サモシー「せっかく矩なのに・・・」
私「分かった！もういいわ。ヤレよ、そうやって」
コイツ何様？俺の現場を。正論ならまだしも。こっちは「矩でもいいけど」と汲んであげてからの指示をしてるのに。
敷居レールの状態で矩じゃできない事もあるから矩ありきで仕事をすること自体無理がある。それが伝わらない。もう帰ってもらおうかな。（怒）
それでも昼に一緒にご飯を食べていたら、
サモシー「やっぱり、敷居を通した方が・・・」
私「もうええ。そうやってヤルって言ったんやからヤレ」
本当コイツ。もう嫌や。テメーの現場でもないくせに。かき乱すだけかき乱しておいて。人の話を聞く力が無いと見える。
終わってからクレームがあったら直しに来るしかないなぁ。もうそんで良い。俺の仕事がコイツのせいで増えていく。
俺ここ数日で痩せたんじゃねぇ。

刑事告訴⑩ 無断欠勤

ある日、朝からサモシーが来ません。
社会人なら一報を入れるのが常識。それが出来ないということはそれどころではないということ。事故か連絡取れない環境か何か特別なことがあったのかと心配です。
10時になっても連絡が無いので電話してみました。
すると、シェアしてる子のペットが亡くなったとのこと。今日一日家に居たいとのこと。あまり人のことを探索することはしたくないので詳細は聞きません。
ホッとして電話を切った後、なんかわだかまりが残っているのをぬぐい切れません。
休む理由は問題視していません。しかし、電話ぐらいしてくれよ。出来る時間ぐらいあるだろ。
今でこそメールが主流で仕事が回っていますが、その頃はまだまだ肉声が基本でした。この会社に限らず、どこでも発注作業はＦＡＸが主流でした。打ち合わせは電話です。ＳＮＳも業者間では普及せず、せいぜいショートメールを使うぐらい。
電話しにくいならメールぐらい送れ。
相手が誰でも心配するのは当たり前だろ。心配はタダじゃない。体に毒なんだよ。命を削ってるんだ。

刑事告訴⑨ フランダースの犬

朝、新聞で気になる記事を見ました。
アメリカの研究家（何の専門？）が日本人は滅びることに幸せを感じる人種だと書いてありました。だから日本ではフランダースの犬がいつまでも人気があるのだそうです。
私はどちらかというと好きな方じゃないアニメになりますが。
その当時は小学生で時々見る程度だったのですが、最終回だけはちゃん見ようと思ってました。
アロアの「ネロ～～～～～～～～～」には震えて熱くなったのを覚えています。
ネロの最後の言葉「なんだかとっても眠いんだ」の後、天使たちがネロとパトラッシュを天に導いていくのを見て「楽しそうな夢見てるなぁ」と真剣に思った子供でした。だから「えっ！これが最終回？夢見て終わり？寝てる場合か」と思う訳です。
次回が大事なんだよ。次回が。札束に座って片膝立てて飯食ってるネロが見たい。（笑）
現場の休憩時間に今朝見た記事を話しました。
私「フランダースの犬って好き？あれのどこが好き？」
サモシー「自分より不幸な人間を見ることができるから生きていける」
私「うっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
拾えない。

刑事告訴⑧ 20回は言いました。

休憩になるとA社の話が出るのでよほどこの会社の仕事がしたいんだなぁと思います。
質問をされるたびに答えてました。
私「リフォームだから壊しながらやるときがあるけど、丸鋸で釘をたくさん切ってしまったときはもう刃が切れないので化粧材が綺麗に切れなくなる。仕事に支障がでるので解体で釘や金物など無理な使い方で欠けてしまった場合使えなくなった刃の代金を請求してる。それは支店長に掛け合って何とかとりあえず請求できるようにしたの。現場の内容や予算で貰えないときもあるけど。とりあえず請求する。俺は」
サモシー「知らんかったわー。もらえたんやぁ」（小声）
私「いや。貰えるかどうかわからんけど。俺は請求する。俺は。貰えないときもあったけど」
サモシー「A社にそんな項目があったんだ。請求すればよかった」（しみじみと小声）
えっ。・・・バカじゃん。コイツ。
私「俺は請求するの。俺は。他の人は知らんし勝手に条件を押し付けてる人もいるかもしれんけど。俺は話を通してるから請求してるの。俺は。貰えるかどうかわからんけど。俺は請求するの。現場にもよるけど。お・れ・は・請求するの。お・れ・は」
会話が出来ない奴って無視が一番だと今頃になって思います。
ここまで出来るようになったのは簡単な話では済まないんです。
根気よく関係を築きながら交渉したんです。
それをコイツは・・・。

この一件が後に大変なことになります。