駅旅写真家・コシノブユキの駅旅日記

2002年から変わらない風景が

私が、この駅旅を記録しだしたのは、2002年の長野電鉄の木島線の廃線がきっかけです。というのも、その頃、私自身は「鉄道」というより「自然」に対する興味の方が強く、写真といってももっぱら撮影するものは、自然風景や鳥や虫といった被写体が中心でした。

しかし、木島線の廃止を前に、とにかく木島線の駅を写真に収めたいと思い長野へ。その時から「駅」に対する思いが強くなったわけです。

その後、一番最初に本格的な「駅撮影の旅」に出向いたのが、2002年の冬(といっても3月なので早春)の北海道でした。釧路空港から釧路駅まで出て、そこから根室を目指して根室本線の列車に乗り込みました。その時訪れているのが、今日の駅旅写真の厚床駅です。当時、記録を付けだして183番目に訪れた(というより記録したのが183個目)駅になります。

今回は10年以上ぶりにその厚床駅へ出向きました。
そして、そこで目にしたのは、以前訪れたときと変わらない風景でした。
恐らく、ほとんど利用されることのないホームに設置されたベンチ。
ホーム前に広がる原野に向かって何かを物語るかのように、以前と変わらない姿でそこに佇んでいました。


こちらは2002年3月に撮影したそのベンチの写真です。日本の最東端の町へと通ずる鉄路で目にした荒涼とした素朴な風景は、今も記憶に鮮明に残っています。

今、釧路から先の根室本線(通称咲花線)も廃止が検討されている状況です。この素朴な風景がいつまでも残ってほしいと願って止みません。

ちなみに2002年の写真のカメラは、なんとニコンCOOLPIX990。334万画素のちょっと変わった形のデジタルカメラで、希望小売価格は125,000円。確か私自身にとって2台目のデジタルカメラでした。それも鑑みてもこの10数年の時代の流れの速さを感じずにはいられません。

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