ラパロスコピストの夢

大阪梅田で子宮内膜症と闘うラパロスコピストのblog
子宮内膜症、子宮筋腫に対する腹腔鏡下手術はどこまで進歩するのか?

分かりやすい手術

2025-01-08 | 腹腔鏡
手術を成功させるためには、様々な要素が重要となりますが、私が特に重要視しているのは「分かりやすさ」です。分かりやすい手術とは、一体どのような手術でしょうか?
私は、以下の3つのポイントが重要だと考えています。

1. 画面が明るく分かりやすい
無駄な出血をすると、術野が血液で覆われてしまい、解剖学的な構造が見えにくくなります。また、狭い術野では、手術操作が制限され、周囲の組織を傷つけてしまうリスクも高まります。ドライで広い術野を展開することで、手術は格段に分かりやすくなります。Dr.Kohも、「Visualizationが最も重要」とおっしゃっていたように、術野をクリアに保つことは、手術の成功に不可欠です。

2. 解剖が分かりやすい
適切な意図を持って、目的の部位に適切なトラクションをかけ、正確で精細な切開や剥離を行うことで、解剖学的な構造が明瞭になります。逆に、闇雲に組織を切開したり、剥離したりすると、解剖学的な構造が分かりにくくなり、誤った操作をしてしまうリスクも高まります。

3. 術者の意図が分かりやすい
術野の展開や助手との協調がうまくいっている場合、術者が何をしたいのか、次にどのような操作を行うのかが、周囲のスタッフにも容易に理解できます。術者の意図が分かりやすい手術は、スムーズに進みやすく、スタッフも安心して手術に集中することができます。そのためには、術者には言葉や動作だけではなく、空気感でも、相手に自分の意図を伝えることが重要になります。
(ちなみに、私の手術は分かりやすいらしい… 😊)

3つの「分かりやすさ」を追求していくことで、
  • 手術の安全性向上
  • 手術時間の短縮
  • スタッフのストレス軽減
など、様々なメリットが期待できます。

分かりやすいオペやってるのが疲れないんだよな、、、😊 

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