京都で開かれた日本産婦人科手術学会に参加した。昨日の当院の発表は昼過ぎに終わったので、京都の街を走ることにした。
伊藤先生に教わったとおり、堀川五条から五条通りを走って東へ。
鴨川の東側の河川敷を北へ上った。鴨川~高野川の景色を楽しみながら宝ヶ池までやってくると、雪が降りはじめ
、国際会議場のあたりを走るころには、前が見えないほどになってしまった。
ここまでで12キロ。かなり厳しいが、ホテルまで走って帰るしかない。(こんなときに走ってるなんて、相当な物好きかもしれない。)
ここからは下りながら北山通りへ。ちょっと人が多いので走りにくくなったが、街並みがきれいで気分がいい。北山大橋を渡って鴨川の西側河川敷を下る。三条あたりまでやってくると、石畳でデコボコ、走れたものではなかった。
おまけに暗くなってきたので転びそうで危ない。
(ここはカップルが手をつないで歩くためにあるようだ。)仕方なく、西へ出ると、そこは木屋町であった。美味そうな香りが漂っている。まだ、人通りは少ないので走るのには問題なかった。灯籠の灯りに照らされて走るのはいいものだが、料亭が立ち並ぶ中を行くランナーは奇妙な存在だっただろう。
わけもわからず走っていたら、どうにか五条通りへ出た。ホテルまで帰ると走行距離は22.2キロ、時間は1時間55分、ペースは5分12秒/kmであった。この日は脱力とバランスをテーマに走ってみたが、まずまずである。このまま、あと20km走れそうな気がした。(そんなにフルマラソンは甘くはない。たぶん。)
「その街を走ると、自分の街になったような気がする」
焼肉をごちそうになりながら、伊藤先生にそう言うと、「それって犬が散歩して、自分のなわばりだと思うようなもんやね。」
おいおい、俺は犬かよ
・・・でも、まぁ、そんなものかもしれない。
京都の街はいい。走るのには最高だな。チャンスがあったら、また走りたいものだ。