縁側間倉の細々手帖

ゲームのアイデア提案(フィクションゲームノート)とバランス等の考察が中心
既存のものを闇鍋するほうが得意

メイガスアーツ読解【ウォーリーダー編】

2021年10月20日 00時22分55秒 | TRPG

執筆時点(R3/10/19)はSW2.5のサプリメント「メイガスアーツ」の発売日です!!

「メイガスアーツ」は2.0時代のWT(ウィザーズトゥーム)に相当するサプリメントであり、多くの追加魔法と共にCG(カルディアグレイス)にて登場していた「ウォーリーダー技能」と新規となる「ジオマンサー」を含めた大型サプリメントとなります。

内容的にはデータの割合がとても多く(魔法の再掲載もあるため全データが新規というわけではありませんが)、値段の価値はあると思います。
一方でだいぶ強い魔法データがあるためドルイドと比べると雲泥の差ですがバランスの変化についていけないプレイヤーも出る内容ですね。
環境自体がまるで違うと言ってよいレベル。
 
個人的にウォーリーダーが好きなので、とりあえずウォーリーダーを考察していきます。
執筆時点では初日なので認識の粗やそのときにはちょっと認識変わってるかもしれないので現時点の印象であることはご理解いただければ。
 

◯ウォーリーダーとは

軍師とも呼ばれる技能で、PTに恩恵のある「鼓咆」と流れを読むことで自身への恩恵を得る「陣率」の2つを駆使します。
MPの消費が無く長期戦ほど強力な技能になりますが、その能力を十分に活かせるのはPT中1人~2人といったところでしょう。
基本的には鼓咆にて「陣気」を得て、最大ランクの鼓咆や陣率でこれを放出します。
「陣気」には他にも溜める手段があるため、それに適合するのであればウォーリーダー技能をより強く安定して運用することができます。
ただし、鼓咆は「軍師本人は恩恵を受けられない」「鼓咆は各キャラクターごとに1つしか恩恵を受けられない」こともあり、誰が持つかはPT単位で考えていくべきものとなります。

 

・誰が持つべき?

以下の役割を持つキャラクターは、併記する陣率などによって陣気を稼ぎやすいと言えます。

  • 回復役:【陣率:堅固なる布陣】
  • 突破力のあるキャラクター:【陣率:掃討の勝鬨】
  • かばう盾:〈盾徽章〉

陣気を得る方法は他にもありますが、おおまかにはこの3つが相性が良いと言えるでしょう。
重複していればなお良しという感じです。
盾徽章の効果自体は(スタッフを利用しないならば)比較的容易に利用できるため、単純に後衛との相性が良いとも言えます。

この中で最も安定して陣気を取得できるのは回復役となるため、プリーストが最高相性でしょうか。
また、攻撃よる【陣率:掃討の勝鬨】も狙えるフェアリーテイマーも相性は良いですが、こちらは〈スタッフ〉装備を含む戦闘特技の枠と要相談となるでしょう。

 

・どう構築・運用するべき?

基本的には軸となる鼓咆の分類を1つ選び、それを伸ばしていく形になります。
各レベル帯ごとに2枠前後が陣率に回せることになります。

低レベルの間は陣気をより多く得る各種要素が使いづらく、陣気を貯めるのに苦労します。
一方で鼓咆で陣気を消費することがないため、陣率の運用は難しくありません。

中レベルになると「誰が持つべき?」で挙げた陣気を溜める陣率も登場し、陣率をよりアグレッシブに利用できるようになります。
この辺りは最も運用の自由度が高い時期でしょう。尤も、鼓咆の習得数は限りがあるため計画的な取得が必要なことには変わりがありません。

高レベルになると「陣気を消費する鼓咆」が登場します。
それぞれ効果は強力なものですが、順調に伸ばすと鼓咆で溜めたぶんをすべて放出することもあります。
これを使用した上で陣気も使っていくためには中レベル帯で習得できる「陣気を溜める陣率」を狙っていくことになります。
従って、高レベルの鼓咆と陣気の溜まり具合を考えながら運用するテクニカルな用法が求められる運用が登場することになります。

いずれにしても、複数の分類の鼓咆を跨いで習得するには習得枠がとてもではありませんが足りません。
戦闘特技と交換で習得する手もありますが、それが叶うビルドもそう多くありません。
(特に攻撃役においては顕著に苦しいと言えます。)
公式の運用例でも鼓舞系と呼ばれる独立した分類以外では鼓咆の分類変更は行っていないので、1系統+鼓舞系が公式の想定する動きのようです。

 

まとめ

  • 「鼓咆」と「陣率」を「陣気」を融通しながら運用していく技能
  • 「陣率」を扱う場合には「陣気」をより多く入手できるよう工夫すると良い
  • 高レベルの「鼓咆」を用いつつ「陣率」も使うためには「陣気」を集める工夫が必須になる

 

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かなりボリュームがあり満足できる内容なので、みんな買おう!!

個人的にはセッション中に一覧しやすい紙書籍版がおすすめです。

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テイルズオブアライズ攻略のヒント

2021年09月18日 19時11分36秒 | 攻略

テイルズオブアライズもクリア直前まで来たのでネタバレにならない程度に色々お得情報を書いていきたいと思います。

今作はボス戦と雑魚戦で考え方が大きく変わってくるためより幅広く知識と技術をあつ集める必要がありますね。
他にも、今作は過去作から大きく変化のある事象があるためその辺りも加味して色々解説できたらなと思っています。

・雑魚戦とボス戦での常識の違い

今作は雑魚戦は従来と然程変わらず、ボス戦ではこれまでとは全く違う戦い方になります。
具体的には、雑魚戦では貫通力重視、ボス戦では耐久力・攻撃力重視になります。

●違いを生み出す2つの要素

今作この違いを生み出す要素が2つ存在します。
それは、「耐久力の高さ」と「のけぞり動作の違い」です。

実はこのゲーム、雑魚とボスで攻撃力と防御力には大きな違いはありません。(1.5倍程度の差はありますが、明らかにそれ以上の強さを見せます)
これを差別化しているのが、「貫通力」と「耐久力」にあります。
ヘルプを見れば分かるように、貫通力が高ければクリティカルが発生しやすく、耐久力が高ければのけぞりにくくなります。
これを用いてボスの火力と堅牢さが維持されているようです。(実際ハードでボス戦をするとクリティカルでない被弾を探す方が大変です)

もう1つ、のけぞり動作はボスの種類にもよりますが、その多くが「のけぞり=小ダウン」のような状態になります。
これによって過去作にあったような「ハメて倒す」ことが難しくなっており、耐久力の高さも合わせて敵のターンが続く状態になります。
また、青いオーラをまとった時など「一切ののけぞりを受けない」状態になることもあります。

これらの前提知識を踏まえて、有効なものを考えてみましょう。

 

・アクセサリの選択(雑魚戦編)

雑魚戦で必要なもの、それは「貫通力」です。

「敵に行動をさせないことが最大の防御になる」ため、とにかくここを優先して上げましょう。
上げすぎてもクリティカルという形で火力に還元されるため上げすぎて悩む必要もありません。
特に詠唱の時にも耐久力から来る鋼体は当然の如く発揮されるため、術を防ぐ目的でも貫通力は重要なポイントです。

貫通力は武器の更新、中盤からはアクセサリ「ストライクマーク」によって上昇させられます。
称号のコンプリート効果でも当然上がります。
武器更新は攻撃力も同時に上がり、ストライクマークは用意に作成・付け替えが可能です。

なお、技によっても貫通力に補正が掛かるようになっているようで、例えばカウンターレイドとブーストアタックは全キャラ共通して貫通力の補正が非常に高く設定されています。
また、CPが惜しいですがリンウェルの術「コンセントレート」「コンセントレートオール」でも一時的に上昇させることが可能です。

 

・ボス戦で重要なもの

打って変わってボス戦では最初に述べた通り貫通力は大きく意味を削がれます。
貫通力を上げてもなかなかのけぞらず、のけぞっても拘束まで行きません。
一方でボス戦ではCPが1ゲージでは保たなくなってきます。そのCPを回復するオレンジグミは特に序盤では貴重なため、ダメージを抑えることを本格的に考える必要もあります。

従って必要なものは「純粋な火力」と「耐性」になります。
防御力ではなく「耐性」としたのはアクセサリの都合で、各属性に対応したダメージ軽減アクセサリの他、防御力の代わりに「物理ダメージ軽減」「属性ダメージ軽減」と表記されてるためです。
もちろん防御力も防具で十分に上げておきましょう。

ボス戦を総括すると「戦闘を最小限のリソース消費で終わらせる」こと、反転して「限られたリソースの中で削り切る」ことが最大命題と言っても差し支えありません。
オレンジグミは中盤以降購入可能になりますが、かなり高価なのでこの基本はあまり変わりないです。

 

・料理

おおよそ全てのダンジョンにおいて共通して「戦闘終了時HP自動回復」が有益です。
カラグリアの時点から作れる「蒸かし芋」、中盤作れるようになる「ビーフシチュー」、終盤も終盤で入手できる「シオンのパンケーキ」、無料DLCで入手できる「漁師なべ」が該当します。
前者2つはじゃがいもを要求するため、入手しやすいカラグリアの時点でじゃがいもを過剰なくらい集めておくとよいでしょう。(何なら100個あっても枯渇するかと)

一方でギガントやボスの場合は戦闘終了時効果に意味がありません。
属性攻撃力アップや防御力アップなど必要なものを選ぶと良いでしょう。
序盤こそ誤差みたいな効果ですが、終盤では16%もの差があるため馬鹿にできません。

 

・ブーストアタックの使い方

ブーストアタックにはヘルプにあるように各キャラクター毎に固有の特効対象(あるいは状態)が存在しています。
この特効を働かせることで耐久力を無視してダウンを奪うことが可能です。
(アルフェンのみ、特効の対象がほぼ常時のようです)

特効によるダウンを奪取すると、リンウェルの場合は詠唱中の術の1つを獲得できます。
他、スキルに「特殊ダウン時BGアップ」があると即座にBGが回復し、通常プレイでは最終的に3体のダウン奪取でBGを即座に再発動可能にできます。
このためなるべく多くの特効対象を巻き込めるように意識する他、特効が有効になる相手には雑な使い方は避けて必要な時に即座に使えるよう構える心構えが大切です。

特効対象が存在しない場合には溜まり次第AG回復目当てに使っても構いませんが、
貫通力に関する話題でも出した通りブーストアタック自体がかなり高い貫通力補正を持つため詠唱妨害などを目的に溜めておくのもありです。
なお、キサラのブーストアタックは各防御力アップ効果がある一方で特効の出番が少ないのでバフ目的で積極的に振り回していくと良いでしょう。

なお、上述した通りボスの中には青いオーラを纏ってのけぞらない状態を得る場合があります。
この時にはブーストアタックのブレイク条件を満たしていてもダウンを奪えないことに注意しましょう。
「特殊ダウン時BGアップ」の効果も得られ得ず、リンウェルのブーストアタックの場合には術を中断させられず奪取自体も不発になります)

 

 ・ブーストストライクの詳細

戦闘中に積極的に見かけ、ヘルプにも項目のあるブーストストライク。
基本的に「体力が少ないこと」「コンボを繋ぐこと」でブーストストライクが発生するのはその通りですが、この時に意識したいことがいくつかあります。

実践していると気付くことですが、ブーストストライクは巻き込みが可能です。
どのブーストストライクを出すのかを狙うのは困難ですが、基本的に至近の相手は巻き込めると考えてよいでしょう。
そして、このブーストストライクは秘奥義に次ぐ高威力を持ちます。

また、ブーストストライクは必殺の技であることから、ボス戦などの中間ブーストストライクなどでなければそのまま「撃破時カウンターレイド」のスキルに派生できます。
(ブーストストライク終了後、動作が微妙に遅いのはこの撃破時カウンターレイドの入力待ちになるためです)
と同時に、時間停止系の技の前後はAGが全快する仕様を持ちます。
これにより巻き込んでHPの減った対象を即座に襲撃し、ドミノ倒しのようにまとめて撃破することも可能です。

この時の敵の耐久力は巻き込んだ対象ならば時間停止技の仕様としてのけぞった状態から始まり、
また巻き込めていなくともカウンターレイドの貫通力補正と合わせて雑魚相手ならば十分に貫通できます。

リンウェルを使う人には関係の薄い話ですが、前衛を使う時には覚えておきましょう。
なお、このブーストストライクにも属性があり、キャラクターによって属性の偏りがあるため耐性属性を引かないように狙うのは割と大事です。

 

・耐性属性と弱点属性の関係

自分の遭遇している全敵キャラクターについて言えることですが、このゲームは「耐性」と「弱点」が対応します。
アクセサリからも察せられる通り「火・水」、「地・風」、「光・闇」と対になっており、
対象選択の時に属性マークが見れれば、マークの属性が耐性でその対となる属性が弱点と分かります。
(PC含む人を始めとし、属性を持たない敵も多数存在します)

 

余談:ガメルの稼ぎ方

参考資料:公式Twitterのアドバイス

ガメル稼ぎという観点で見れば、最も効率が良いのは公式のアドバイスの通り装甲兵を倒して集めることです。
この方法ではHP回復系のグミも入手できるため、稼ぎとしては良質な敵と言えます。
基本的に装甲兵はその国をクリアすると再出現しなくなりますが、最終盤に訪れるある場所の装甲兵だけは残り続けるためこれを金策に使えます。

また、この最終盤となると各地で取れる鉱石の質も良くなり、サブイベントで入手可能なあるアイテムの効果も含めて鉱石が良い金策になります。
良いアクセサリを求めて並行して金策が行えるので、各地を周ってみるのも悪くない金策となります。

なお、一応1時間毎に挑戦できる修練場の存在がありますが、連戦が不可能なことから金策として考えるには少々心許ない量です。(効率自体は優良です)
後半に別のアイテムと一緒に稼ぎを行えるため、そちらも含めて回収しておくことが本命と言えるでしょう。

今作は常に金欠と隣合わせのバランスなので覚えておくと得する情報です。

 

とまあ、こんな感じでなにかのお役に立てればと思います。
では


【MHRise】ガンランスのバランス考察と今後の推測

2021年04月17日 04時10分52秒 | 考察

先日、あるガンランサーにより各種砲撃の威力・ダメージが一通り判明しました。

(参考URL:黒キュア(月刊ガンランス)

今回はこのデータを用いて、以下2つの確認をしていきます。

  1. 進行度別の武器火力と砲撃威力のバランス
  2. 同じく竜杭砲、竜撃砲の威力のバランス

以上から、「今後の武器火力と砲撃威力のバランスの変化」を推測し、また「既に環境に出遅れつつあるガンランスが今後加速する方法」を提案していきます。

※重要なこと

この確認はバランスの決定ではありません。

あくまで実際にゲーム上で「どういうバランスの変化があったか」を確認するためのものであり、デザイナーがどういったバランスを想定しているのかの考察ではないことにご注意ください。

また、今回の設定はガンランス経験者である筆者縁側が独自に設定したスキル設定に基づいたものであり、実際にデザイナーが想定したスキルとは限りません。

以上より、ガンランスの現在にケチを付ける目的ではなく、これを基に要望とするものではありません。

あくまで1つの「分析」であり、実態との乖離については一切触れていかないことにはご注意ください。

また、後述しますがこれは「上位環境」の話です。下位環境は対象外としています。

ではまず最初の項目。

「進行度別の武器火力と砲撃威力のバランス」についてです。

これは、スキルを加味した各砲撃威力と、護符爪のみを加味した武器の火力(斬れ味補正や会心率、属性も考慮)の比較を用いていきます。

砲撃威力を用いる都合から、各砲撃種ごとに結果を見ていくこととします。

ただし、下位は全く参考にならないブレ方をしているため(おそらく里の進行度で見る必要があるが、それでも序盤はかなり怪しい)、上位のみを確認していくこととします。

(想定的にも、理想肉質を攻撃しにくくなるマルチの方がガンランスの適正が高く、実際にMHWではこの特性からマルチの火力は上位であったという報告もあるため、ソロプレイの選択肢が強い里≒下位は考慮すべきでないという考えからでもあります。)

というわけで、集めたデータがこんな感じです。

ここで、参考とした肉質は修練場のカエルの胴体の肉質(物理60/属性20)を用いています。

砲撃倍率は砲撃威力の固定値部分に関わっていますが、この計算は通常型とそれ以外で異なるため、それぞれの紹介時に改めて説明します。

なお、モーション値の参考には「40」を用いていますが、実際にはもっと低い可能性が高いです。(砲撃種にもよります。)

共通して、HR2のリノプロで砲術Lv2が確定でき、護符爪の登場タイミングは同一です。これについても考慮した結果を算出しています。

ただ、あくまで「割合がどう変化したのか」を確認するためのものなので、誤差程度の影響しか出ないものとして細かい設定は投げ捨てた値になります。

もう1つ、初期武器とガルク武器、モロコシ武器は攻撃力と砲撃レベルのバランスが大きく逸脱しており、算出結果にノイズが入りやすいことから以下の計算から除外しています。

オルトリンデも除外すべきだったかは結構悩んでます。

まずは通常型。

上述の通りHR2で砲術Lv2は共通しています。

通常型についてはガード性能の重要性が低く、HR5で発生する「胴をバサルSにするか、リノプロSにするか」の議論から脱出することが可能で

砲弾装填Lv2&砲術Lv3が現実的であると考えたため、これらを加味した威力(砲術により1.3倍、砲弾装填により1.2倍(ブラストダッシュ併用時のフルバーストの平均発射数5→6で計算)の合計1.56倍)としています。

これをグラフにすると以下になります。

砲術と砲弾装填が一気に伸びるため、HR5帯では大きく火力が伸びることになります。

HR6は砲撃レベルについては変化が少ないためここで少し落ち目になりますが、砲撃レベル4が大多数を占めるHR7ではやや上がり気味となります。

通常型は初期の威力が低めなぶん、砲撃レベルによる威力上昇がやや高めなこともあり、ここまでは体裁を保っている印象ですね。

ただ、7+(現時点でのラスボスクリア後武器)では相対的に砲撃レベルの伸びが悪くなり、下落を見せます。

このあたりで砲撃レベル5と通常の火力を併せ持った武器が出てくれるといいバランスを保ってくれそうですね。

お次は放射型。

こちらは運用が分かれ、運用方法にもよりますがガード性能の重要性が高めになります。

したがってHR5ではガード性能Lv3を重視して砲術Lvは2のままという解釈をします。(最低値がこれになりそうなので、これを参考に)

HR7で砲術珠【2】が登場しこの問題が解決するため、ここで初めて砲術Lv3として計算しています。

これをグラフ化したものが↓です。

HR5では放射型武器自体が3本しかなく信頼性に欠けるデータとなりますが、6で明らかに下落していることが見て取れます。

実はここ、2つの魔法があってちょっと結果がおかしくなっているんですね。

1つがHR5武器の武器火力。後に平均を載せますが、HR5の火力は平均から見て明らかに低くなっています。

もう1つがHR6武器の砲術火力。なんとHR5の平均より下がってます。レウス派生やカガチ派生などHR7に向けて放射3で一旦止まる武器が多くなり、平均的な砲撃レベルが低めになっています。

とはいえ、それを考慮してもHR4-5帯と6-7帯で火力が大きく異なることは事実です。HR6で竜杭砲と相性の良いガードリロードが登場しますが、関係があるのでしょうか。

何にせよ、今後の砲撃威力については大きく不安を抱く結果となりました。

3つめの拡散型。

こちらも放射型と同じくHR5ではガード性能を重視し、HR7で砲術が完成する想定をしています。

いつもどおりグラフ↓

放射と似たような傾向が見られますね。

実際にはHR7+の段階が存在するので5-6で伸びるというちょっと不思議なことが起きています。ここでは砲術レベルが上がっていないのですが。

当然ここにも魔法があり、これは拡散型の武器火力にあります。HR5-6共に拡散型の武器火力が明らかにヘタれてるんですよね。

結構大きな差になるためこれを補正してグラフを作り直したところ、↓の形になりました。

えっぐ、ひたすらえっぐ!!

7+でようやく全武器が砲撃レベル4に達するためか、なんとここで盛り返しを見せます。

というよりHR6とHR7で砲術レベルに差があるにも関わらず比較威力が一切変わらないって何事ですか。

実際にはHR5-6の武器火力はもうちょっとだけ(2%くらい)高くなりますが、この結果の前では誤差です。

完全に狙ったバランスしています。えっぐ!

ただ改めて、HR7での維持は砲術によるものです。HR7+帯以降の武器火力の伸び次第では遅れを取る可能性は十分にあります。

ここで砲撃威力関連のまとめ

  • 通常型:砲撃レベル5が早期に実装されれば維持できる可能性はある。
  • 放射型:HR6以降確実に砲撃威力が追いつかなくなっている。竜杭砲が一番強力なタイプなので、評価はこの時点ではできない。
  • 拡散型:砲術も込みでかなり理想的なバランスをしている。通常型同様、砲撃レベル5のタイミング次第でもあるが、砲撃ダメージの上昇幅を見直しが必要になりそう。
  • 共通:この計算は攻撃力に関わるスキルが一切無い想定(実際に業物を入れると組み込めない)であり、スキルによる攻撃力上昇に対して遅れを取る結果を如実に示している。

いずれにせよ、砲撃レベルが今後スキル火力の上昇も込みで上がっていってくれない限り確実に置いていかれます。

そういう意味でこのままのバランスを保つならば砲撃レベル5はかなり近く、スキルインフレによって上位ながら砲撃レベル6以上が見えてくる可能性は極めて高いといえるでしょう。そうでなければ砲撃はただ足を引っ張る存在になります。

一方で次に実装が決まっているオオナズチ、バサルモスがいる都合存在が推測できるグラビモスなど、物理に厳しい肉質を持ったモンスターが残っているのでそこでなんとかしてくるかもしれませんし、

Wと同様に全体防御率を固定ダメージが貫通する場合にはそこも砲撃火力の上昇と捉えることができるので存外維持する方法は残っていたりします。

(ただ、VJUMPがプレイした中で爆弾が72ダメージを出していたものがあり、固定ダメージが全体防御率を貫通しない可能性は結構高いと考えられます。)

いずれにせよ砲術レベル向上が望めない以上、砲撃レベルはダイナミックに上がり続ける必要があります。



さて、続いて竜杭砲と竜撃砲について。まずは竜杭砲から。

竜杭砲で注目するべきは放射型、拡散型の2つで、それぞれで見る必要があります。

ただ上記の通り放射型だけでは武器火力に偏りが出てしまうので、基本的な性質は同じになる通常型も混ぜてバランスを取っています。

というわけで放射&通常型からドン。

通常型でHR5、放射型でHR7のタイミングで砲術Lvが上がるためそこのみ維持していますが、HR4以降着実に火力が減少していることが明らかです。

現状のTAがほとんどガルク武器なので参考にしづらいのが割と本音ですが、今後正式に砲撃レベル5が見えたとしても「今更」になってしまうことは想像に難くありません。

どこのバランスがデザイナー的に適当なのかは不明ですが、そろそろ大幅にテコ入れをしないと放射型が死にます。

その参考になるのが武器の火力。これに追いつくようにすればなんとかなるという話です。

今回は数字の話になるので、グラフはありません。

どこを基準にするかにもよりますが、例えばHR4~HR7で砲撃レベルが1段階、武器火力は1.35倍に上がることを基準にしましょう。(7+は一時的な部分なので、今回の対象外とします。)

ここから求められる杭の物理部分の威力は、砲撃レベル3で14なので、砲撃レベル4では20が必要です。

とはいえHR8か9あたりで砲撃レベル5が出て欲しい(通常型や拡散型から暫定値)都合から、砲撃レベル4で威力18、レベル5で22程度あればいいと思います。

ちょうど砲撃レベル1-3が各+3、3-5が各+2になってるのでよれてる場合じゃないですね。

きちんと武器攻撃力に合わせて上げるとなればこのくらいは必要です。当然、爆発部分の固定ダメージももう少し伸び率を上げる必要があります。

続いて拡散型ドン

拡散型はHR5-6帯で攻撃力がヘタれてると書いた通りなので、ここも補正して算出しています。

拡散型の竜杭砲って威力の伸びが悪いんですが、砲術のおかげもあって思ったより火力が落ちてないんですよね。

とはいえスタン蓄積値も上がっていないのでもう少し上げて安定させて欲しいところです。

元データを書き換えて確認したところ、1Lvあたり25ずつ(現在は10ずつ)上がれば火力が維持できることが分かりました。もちろん砲術込みです。

どこを基点にするかはそれぞれですが、「ここで良い」というポイント以降は+25ずつ固定値を上げればいいと思います。

このグラフのままだとおそらく火力高すぎるんですよね。基準はどこがいいのか自分にはわかりませんが、+25でこんなに綺麗になるよとだけ。

打撃部分(打撃肉質参照)を上げてもいいんですが、全体でバランス取れればいいのでそんなに気にしなくていいと思ってます。

続いて竜撃砲

こちらは放射型で少しブレがありますが、基本的な部分は変わらないので一括を使います。

ちなみにこちらもHR4以降伸び率ヘタれてます。基礎値高いのに上昇量が低いこともセットです。それで威力保てるわけないですね。

上位だけで見ても落ちて…落ちて…意外と落ちてないんですね。思ったより計算されているようでした。

とはいえHR4から落ち目なのは事実。こちらもHR4(砲撃レベル3)を基準としてHR7(砲撃レベル4)がどうなればいいのか当てはめてみましょう。

竜杭砲で示した通り、HR4~HR7では攻撃力が1.35倍になります。が、砲撃レベルは微妙に4で一致にならないのでもう少し上乗せする必要があります。

結果、砲撃レベル3の65に対し、+30ずつすることで横ばいになることが分かりました。(本来は+5)

竜撃砲自体の威力不足も指摘されていますが、少なくとも威力を「保つ」ためにはこのくらいのテコ入れが必要です。

HR7以降は砲術による持ち上げも消えるので、それも加味して威力を更に上げる必要があります。

デザイン的には砲術の冷却加速も加味されているかもしれませんが、それはDPSでガンランス最高を決められるようになってからの話です。

ではまとめです。

  • 竜杭砲(通常型&放射型):武器倍率の上昇に合わせた火力を再設定する。砲撃レベル3と同様の火力を求める場合、砲撃レベル4では威力18が必要。(これは現在の砲撃レベル5に等しい。)
  • 竜杭砲(拡散型):物理部分は重要ではなく、固定ダメージを重要とする場合で考える(頭ヒットボーナスはスタン値で確保できているはず)。このとき、レベル3→4では+25の上昇が必要。
  • 竜撃砲:砲撃レベル3(65)を基準として、砲撃レベル4では95の威力が必要。砲術による冷却加速はこれ以上に威力を上げてから言って欲しい。
  • いずれにせよ、これ以降(砲撃レベル5以上)では砲術が頭打ちをしているので砲術適用部分はこれ以上に上げる必要がある。


それでは最後の節に入りましょう。

「今後の武器火力と砲撃威力のバランスの変化」を推測し、また「既に環境に出遅れつつあるガンランスが今後加速する方法」を提案する。

今後について、複数のモンスターが追加される、その中にグラビモスがいる可能性が高いこと(バサルモスが既にいるため)から、まだもう少しインフレが続くでしょう。

また、砲弾装填が小スロット枠として新たに登場する可能性もあります。(砲術は撤甲榴弾にも有効なスキルなので変わらない気がします。)

この結果、ガンランスにもある程度(弱点特効Lv3や攻撃Lv4など)の火力スキルは追加できるようになるでしょう。来なかったらガンランスは砲術と一緒に心中です。

一方で今の護石の仕様もあり、追加のスキルが来る可能性はあまり高くありません。現在護石抽選がバグっている原因が追加スキルにあったりするかもですが、憶測もいいところですね。

一方、武器火力に対する砲撃レベルについては、今後もそれなりに維持してくると考えています。

しかしながらここから武器火力はスキルの影響で加速度的な上昇に入ることになります。(特にガード性能を放棄可能な通常型、砲弾装填を放棄可能な放射型)

これに対しても砲撃などの火力が対応しなければ、相対的にガンランスの火力は下がる可能性が高いと言えるでしょう。


ここで、「今後も現状を維持するのか」という疑問があります。個人的印象では、これまでの傾向からすると維持しようとするでしょう。Fでは結局物理に特化する形になってしまいましたから。

ただそれでも砲撃レベル5に依存して火力をなんとかしている程度にはガンランスの現在の火力は悲惨です。(ラスボスのタイムアタックはちょっと例外ですが…)

他の点についてですが、まず砲撃含む全モーション値を見直す必要があるかと思います。簡単な話、入れ替え技としてヒートブレードを持ってきた方がいいです。

竜撃砲を犠牲に突きのダメージを大幅に(1.1倍程度?)上げ、冷却時間を倍にする。(効果時間と冷却時間が並行して進む形。)その代わりに竜撃砲は威力を大きく上げて肉質無視重視の瞬間最大火力に据える形です。

また、地烈斬の砲撃系強化の補正を納刀しても維持できるようにします。また、移動距離も短・現在・長の3種類を変更可能にするとありがたいですね。バフ部分はいっそ前提火力にした方が収まりがいいと思います。

一方でヘイルカッターは殴り方面に強く出られるようにし、DPSの底上げを図ります。単純にモーション速度を上げ、威力も上げた上で風圧に負けない程度にアーマーが欲しいところです。竜撃砲クールタイムの短縮はそのままヒートブレード(仮)の時間を長くすることに繋がるため、ガンランスの平均火力を持ち上げる役割を持てます。出し得ではないけれど、積極的に使うことで確実に全体の火力を上げられる技になります。

放射型については竜杭砲に強く依存していますが、地烈斬の改修によって何とか火力を持ち直せると思います。現在杭特化になっているのは砲撃レベル5が原因で、その上でタイムは平均やや下です。武器火力が追いつく頃には更に落ち込んでいることは明らかでしょう。

これらによって、一定サイクルごとに全火力を上げるヒートブレード&地烈斬、物理火力を上げ続けるヒートブレード&ヘイルカッター、コンスタントな砲撃ダメージを狙う竜撃砲&地烈斬、竜撃砲のダメージを最大限引き出す竜撃砲&ヘイルカッター、と差別化できることになります。

これらで全体のダメージを底上げし、現在の砲撃レベル4の武器でTAに勝負に出ても並程度の記録が出せるようになることが理想です。

そうでないなら、HR4時点のバランスが崩壊することを覚悟で素のモーション値を軒並み上げるしかありません。将来のことを考えると、その方がいい気もしますが。

なお、よく言われる杭のダメージですが、地烈斬のバフが乗るならば現状上記で上げた以上の強化は不要だと思っています。

強いて言えば会心率が乗るようにすると良いと思います。攻撃力計算は今更現実的ではありませんし、弱点特効との噛み合いを考えると圧倒的に会心率の方が現実的ですので。




全体まとめ

  • 現時点で砲撃のダメージは足りているが、将来的に不安がある。砲撃レベルは躊躇せず上げて欲しい
  • 竜杭砲と竜撃砲は砲撃種を問わず明らかに減衰している。どこかで歯止めを掛ける(上昇効率を上げる)必要がある。
  • ここまで砲撃にスキルを割いて攻撃力に追いつくようになっていたため、それに追いつくだけの基礎火力を持たせる必要がある。これに伴い砲撃威力が相対的に落ちる懸念を解消する方法は複数ある。
  • 竜杭砲の連続ダメージは会心が乗るようにすると良い。

最後にちょっと愚痴です。

今回の結果として、砲術等込みで火力を整える方向性になっていることがよく解りました。

今後もこの方向を続けるならば、そして撤甲榴弾が今後も十分なダメージを持つならば砲術スキルは重くならざるをえず、ガンランスは永遠に砲撃ダメージのみならず砲術スキルに足を引っ張られる形になります。

撤甲榴弾の仕様も変わったので、思い切って砲術スキル自体を削除する方がかえってバランスが取れると思っています。

その代わりに自然に乗る攻撃系スキルの効果を砲撃ダメージに反映させるようにして、「ガンランス特有のバランス」の中から「固定値」の要素を減らすのが懸命です。

MHWのときにも、今作も、ガンランスの中のバランスは素晴らしいと思っています。しかし、砲撃の存在がゆえにバランスの調整に溺れ、他武器との調整が不十分になってしまっている(少なくともデザインのリソースが大きく割かれている)現実が見て取れます。

それならばいっそ、「通常のバランス」の中にガンランスを組み込みやすく変革し、そのために砲術スキルを削除する方がガンランサーとしても安心できるところです。

もう1つ、砲撃レベルが通常より高い武器は一旦封印した方がよいと考えます。

現状多くのTAで砲撃レベル5の放射型竜杭砲を求めてガルク武器が使われています。すなわち、武器種内のバランスが「砲撃種」ではなく「特定の武器」により崩されており、誤解されています。

クエスト中の武器によるダメージと砲撃によるダメージが同程度、あるいは多少武器に寄ることで初めて砲撃レベルの抜け駆けは真っ当に機能しますが、果たして今作はそうでしょうか。

個人的には否と考えています。そのため、このような武器には慎重にならなければなりません。

W以降、ガンランスは大きく変化しています。その中で慣例を貫くために必要なものを考え直す時期であったと思うのです。

以上、異論は認めます。


フィクションゲームノート創作編「武具と印とインフレの先」

2019年03月07日 01時05分24秒 | インポート

 最近余暇がなく書けなかったけれども、月一は目指していきないなぁというこの頃。
書いていくつもりはあるので、相変わらずネタが温まり次第書いていくつもりだ。

 というわけで、今回でフィクションゲームノート創作編第2回。
 前回が考察編だったから、フィクションゲームノート自体は3回めだ。できれば月一で増やして行きたいんだけどなぁ。

 今回は、不思議のダンジョンの印に代表される「武器に与える汎用スキル」と「武器の強化」、それらをインフレの視点から考えた上で、1つの解決案を示したい。

 鍵となるのは、「武器のインフレ」だ。

 不思議のダンジョン、といってもそれを真似たものも含めれば数多くあるが、特に今回は「チョコボの不思議なダンジョン 時忘れの迷宮」と、「不思議の幻想郷3シリーズ」を参考にさせてもらった。
 そのため、一部以下に記す考察が当てはまらないものもある。それを承知していただいた上で、まずはインフレについて考えていこう。

 通常、ゲームがインフレするとき、武器ならば基本的なスペックが、スキルならばその効果や装着可能な数が向上する。
 ゲームによって異なるが、往々にしてこの「武器」の部分が「更新」、すなわち新しいものと入れ替わり、古い武器はお役御免となることが多い。
 それも、単純に攻撃力や防御力で劣るだけでなく、印枠の数ですら負けることとなる。
それがある程度尖った個性を持つものならともかく、バランス型のものでは完全上位互換が出ない方が少ないのではなかろうか。
 一方で、1つあたりのスキル自体の強化は、それに比べれば後半のものか、小さいことが多い。これは、両方を同じタイミングでインフレさせると、加速度的なインフレになってしまうのもあるのだろう。

 これらを解決する手段はないわけではないが、少なくとも「武器の更新」というのはやはり理解がとてもしやすいものだ。代案を提示するにも、ユーザの思考の負担が増えた結果、うまく形を為さなかったり、評価が低くなったりというのはよくあることだ。

 しかしながら、インフレという性質上、これははっきり言って問題でもなんでもない。
 コスト対効果を例とするバランスのあるシステム(主に対人ゲームなど)ならともかく、敵が強くなる以上はこちらも相対的に強力や装備やスキルを得るのは当然のことだからだ。
 一方で、「序盤の武器が役に立たないのは寂しい」という声もある。エンターテイメントとして、最初に出てきた武器や技が最後の一撃を飾るというのは1つのテンプレートになってすらいる。


 というわけで、今回提案したいのは、「すべての装備を、最終的に対等にするにはどうすればいいか」という課題への解決案だ。
 それは、いたってシンプルですらある。

 武器の「覚醒」だ。「進化」と言っても構わない。


 多いに使い古されたネタだが、古くは「故きを温ね新しきを知る」とも、近年の言葉なら「枯れた技術の水平思考」ともいう。(後者は若干意味が違うか?)
 ともあれ、このアイデアにはまだまだ活用の可能性が眠っている。

 今回の提案では、具体的に以下の4つが軸となる。

  • 進行度や主人公の経験が一定のラインを超えるたびに、「すべての装備の」印枠を平等に増やす。
  • さらに、進行度や経験が一定のラインを超えたとき、「装備の覚醒」が行えるようにする。
  • 覚醒が起こると、武器の基礎スペックが向上したり固有のスキルが発現・強化したりする代わり、武器の印枠が減少する。
  • ダンジョン攻略中に動的に覚醒・覚醒解除を行うことができる。(覚醒することで枠からはみ出た印は、失われるのではなく覚醒中のみ効果が発揮されなくなる。)

 単純に「進化」などと言うと、装備の基本的なスペックをそのまま上位のステージに押し上げることが大半だ。攻撃力・防御力が上がり、印数が増える。より強力な武器に並ぶようになるだけで、根本が変わることはそんなにない。
 しかし、今回はあえてそこに「個性」と「リスク」を設ける。当然、進化の内容は武器毎に細かく変わることになる。
 事実上、「印枠は多いが基礎スペックが低い装備」と「印枠は少ないが基礎スペックが高かったり固有のスキルを持つ装備」といったように、1つの装備ごとに「2つの形態」を持たせることに等しい。
 そして、これら2つの形態をダンジョン内で使い分けられるということは、「2つの装備を自在に切り替えられる」ことに近いと言える。
 こうした「明らかな性質の変化」を示すために、今回は「覚醒」という言葉を使っている。

 覚醒のリスクとして減少する印枠の数は、進行度や経験によって基礎となる印枠が向上することで、覚醒が定着する頃には大きな問題ではなくなっていることを睨んでいる。
 ダンジョン攻略中の覚醒・非覚醒状態を変更させる狙いとしては、戦闘から探索まで多くの印を用意したうえで、覚醒によって印を戦闘に偏らせることで、
「探索は非覚醒で」
「ボス戦は覚醒で」
 といったようにメリハリが付けられるというのも1つのポイントとなる。

 覚醒の導入の際に重要なのは、あえて「覚醒のタイミングを揃える」こと。
 これは、「覚醒が発現する時期が遅いが強力」な装備を生み出さないための処置だ。
 第二覚醒、第三覚醒と用意していくならそれもいいかもしれないが、覚醒段階が増えるほどユーザ側が扱う情報量が多くなり、それに伴いバランスが難しくなることは想像に難くない。

 もちろん、そのためには基本的なスペックをなるべくインフレさせすぎないよう配慮が必要になる。
 (覚醒しか役に立たない装備と、非覚醒と覚醒の両方が役に立つ武器なら、後者の方が優秀なのは言うまでもない。)
 必要ならば、覚醒可能な状態になった時点で、もしくは印枠と同様に徐々に基本スペックの低い武器の強化を覚醒とは別に行う必要もあるだろう。

 以上が、「装備の覚醒」の概要になる。
 具体的には、原石の研磨についてはそれぞれのセンスで考えて欲しいと思っている。

 覚醒によってもたらされる「装備の変化」と「印の選択」、結果として「装備の平均化」を図るという試み。
 更にこれを動的にすることで、1つの装備でも違う形を得るというダンジョン攻略の拡張。
上手く行くかはさておき、面白いという自負はあるので、誰かが参考にしてくれたら嬉しい限りだ。

以上、フィクションゲームノート創作編第2回だった。相変わらずの殴り書きだったが、ここまで読んでくれた方に感謝を。
そして、またの機会まで、お待ちあれ。

フィクションゲームノート考察編「部位破壊」

2018年11月06日 23時55分06秒 | インポート

世の中には多種多様なゲームがあって、
その中には色々なアイデアが詰め込まれている。
それは僕らを楽しませてくれるけれど、
時々どうしようもなく惜しいものになることも多い。
それを紐解いて、面白いゲームにするにはどういったものがあるか、工夫があるか、
それを考えていきたいと常日頃から思う。

という短い冒頭から、今回はフィクションゲームノートの「考察編」。
主に実在するゲームを対象に、あるいは自分の「フィクションゲームノート」自体を対象に、
色々考えていきたいというのがこの「考察編」の在り方になる。

さて、第一回となる今回は、モンスターハンターシリーズを対象に、
「部位破壊」というシステムと、それが戦闘に与える影響について考えていきたい。

モンハンで部位破壊、更に戦闘関連でと言うと、
尻尾を切れば攻撃範囲が狭くなるとか、
古龍の角を折れば固有の能力が抑制できたとか、
Triの頃に作成されたモンスターであれば、それぞれのモンスターに部位破壊の恩恵があったりした。

個人的にこの頃の部位破壊は結構好きで、確かに面倒な部分もあったけれど、
モンスターの特徴や生態に紐付いたものであったり、
これを意識することで戦闘を優位に進めやすくなるものして結構高く評価していたりした。

改めて、部位破壊とはなんだろうか。
目的としては2つ。

  • 報酬を増やす
  • 部位に依存する行動の弱体化

この2つが挙げられる。
けれども後者の要素のあるモンスターはそう多くないので、(あっても尻尾切断程度)
ほとんどは前者によることになる。

それゆえに、単にモンスターを倒すということだけが目的となるのなら、部位破壊は無視されることも少なくない。
しかし、それではメリハリも何もないので、個人的には部位破壊の恩恵は(実装が面倒だとは重々承知の上で)できるだけあった方が良いと思っている。

改めて、部位破壊が戦闘に与える影響を考えてみたい。
部位破壊を狙うということは、弱点や狙いやすい部位への攻撃を捨てて、あるいは狙いやすいタイミングを見計らって、その部位への攻撃を行うことになる。
戦闘面で結果として得られるものはまちまちだが、
少なくとも「早く終わらせれば狙う必要がなくなる」ことは大きなメリットだ。

そのために存在するのが、
「爆破属性」と「破壊王」
の2つ。
しかし後者はダメージに直結しないということで、部位破壊そのものが戦闘の短縮になる特異なシチュエーション以外では優先して利用されないのが実情だ。
(一応、そのシチュエーションとしては部位破壊ターゲットのサブタゲマラソンと、マムタロトの前半戦がある。)

部位破壊が手早く済めば、より早く弱点部位を攻撃でき、戦闘がそのぶん早くなる。
部位破壊による攻撃の緩和があるのなら、そちらもそのぶん楽に戦える。
それが戦闘としてみたときの部位破壊の恩恵と言えるのではなかろうか。
ちなみにモンハンには「ひるみ」というシステムがあり、これは部位破壊とシステムが直結している。
部位破壊を終わらせると、モンスターがひるむ。
ひるみの規模は様々で、部位破壊に限った話ではないのだが、これも恩恵として数えていいだろう。

さて、ここからがようやく本題だ。
現在のモンスターハンター、つまりMHWでは、部位破壊を意識した戦闘はほとんど行われていない。
これは無視されているというわけではなく、「結果として部位破壊をしているだけで、部位破壊そのものを狙う機会は多くない」という意味だ。
(全くないわけではなく、ベヒーモスの尻尾は割と優先して狙われるとか。)
実際筆者自身、歴戦王では部位破壊は全く意識していない。たまに気まぐれで尻尾を切断する程度だ。

その状況で、部位破壊を狙うことに価値を作るにはどうすれば良いのか。
先の通り、部位破壊とひるみはシステムとして強く結びついている。
ひるみを取るために部位を狙うというのは、まぁ1つの理屈であろう。実際にひるみループという技術もある。
しかし、破壊王を付けたところで、破壊が完了してしまえばそれまでだ。そこから先はスキルの効果が無になると言っていい。(これは破壊王がそういうスキルだからだ。)

しかしながら、部位破壊とひるみを直結させ、活かすには、部位の耐久力を上げるしかない。
とはいえ単に上げただけでは部位破壊が著しく難しくなるだけで、これでは素材目的の部位破壊の大きな邪魔となってしまう。

そのために、自分が提案したいのが、HP条件だ。
これはフロンティアの方では時々見られた条件で、本家の方でも古龍の角や尻尾の部位破壊条件に絡んでいた。
しかし、現在は見られない「消えた」アイデアとなっている。

HP条件が消えていった理由としては、

・大体が作中では非公開の情報であり、ユーザを混乱させるだけになっていた。
・HPの現在値を判断する要素がなく、いつから狙えばいいのかがわからない。

この2つがあると睨んでいる。

しかし、これは解消できることだと思う。
前者はゲーム内の情報を充実させることで解消できるし、
後者は「HPが減った」という見て分かる変化や行動があれば良い。

例えば、古龍は角破壊が有効だとされていたのは、実際にそうだっただけではなく、
作中で説明される情報として「古龍は角で自身の能力を制御している」という設定が公開されていたからだ。
他にもチャナガブルは提灯を破壊すると明らかに光が消えて、発光が行えなくなる。

こうした変化のヒントを与えたのと同じように、
「このモンスターは鎧を剥がすまで尻尾の切断は不可能だ。」
などと紹介すればいい。

この場合、仮に鎧の破壊がHP条件だとしても、破壊条件は「鎧の剥離」だと見て分かる。

「形態や意識の変化により防御が疎かになったために部位破壊が可能になった。この変化は、モンスターから見たハンターの危険度、つまり与えたダメージに直結する。」

何にでも使えるわけではないが、この例はフロンティアのエスピナスがいる。

エスピナスは普段は攻撃せず、周囲の生き物が硬く鋭い外殻を嫌って避けていくのに任せるまま平和に過ごしている。多少攻撃したところで意にも介さない。
しかし、ハンターが執拗に攻撃を続けると、エスピナスはハンターを「外的」とみなす。
こうなるとエスピナスは外殻の防御を緩め攻撃に弱くなる代わり、その鋭さを武器にハンターへと攻撃を仕掛けてくる。
この時、エスピナスは咆哮を行い、全身が赤くなり(おそらく血が巡っているのだろう)、行動自体もまるで違うものになる。
肉質も大きく変化し、元々比較的柔らかかった腹部も含め、全身が柔らかく変化する。

こうした変化があれば、間接的に「変化」を部位破壊の条件とすることでユーザは「いつから部位破壊を意識すべきか」を容易に認識できる。
その代わりに、短時間で部位を破壊する必要が出てくるために破壊王が重宝されることもあるだろう。
そうでなくとも、条件が満たされていない間は破壊王によるひるみが取りやすくなることになる。
(先に述べた通り、部位破壊とひるみは直結している。部位破壊がしやすくなる=部位破壊が可能な部位でひるませやすいと言っていい。)
ひるんだ時間はそのまま攻撃機会なので、僅かながら手数にも貢献ができるというわけだ。

ちなみに、比較的最近の例だとゴア・マガラの角がこれに近い。
角が出ていなければ破壊できない。至極当たり前の話だ。

モンハンに限った話ではないが、改めて「部位破壊」のような戦闘に関わるギミックを考えてみて欲しい。

  1. ユーザに与えた情報は不足していないか。
  2. その情報は誰でも確認がしやすいものか。
  3. 与えた情報は活用しやすいものか。
  4. そもそも、上手く活用した例がきちんと用意されているか。


部位破壊とそれに纏わるスキルについては、モンハンはまだまだ手を付けていないと言っていい。
自分がモンハンの今後に期待したい要素の1つだ。

というわけで、第一回の「部位破壊編」はここまでとしよう。
今回はあくまでモンハンの範囲だけで話したが、先の通り、これはモンハンや狩りゲーだけに限った話ではない。
ゲームにメリハリを与えるギミックの1つ、その考察例として頭の片隅に入れていただければ幸いだ。

それでは、また次回。
気が向いたときに会おう。