昔。
母の実家で祖母が白猫の「しろ」という名前の猫を飼っていました。
名前のとおり、雪のように真っ白な猫で
ふわふわですべすべした毛並みの綺麗なべっぴんさん。
元来、猫は子供は好きではありませんから
私が子供の頃は遊びに行くと
しろちゃんは逃げ回ってなかなか2階から降りてきません。
でも、何時間か経つと2階から降りてきて
大好きなおせんべいをあげると、しろちゃんは私の側で過ごしました。
祖母が、
「この猫は数の勘定ができるんだよ。しろの尻尾の側の床をとんとん、たたいてごらん」
と教えてくれました。
最初は半信半疑でしたが、言われた通りにしろちゃんの尻尾の側の床をとんとん、と2回
たたいてみました。
するとしろちゃんは、尻尾の先の方だけ動かして
2回とん、とん、と尻尾で床をたたいて見せました。
ええ~偶然ではないの?と今度は数を変えてやってみても
ちゃんと数を数えてたたいたのと同じ数だけ床を尻尾でとんとん。
あら、ほんとだ!
しろちゃんは、しばらくはそんな感じで遊んでくれるのですが
飽きてくると2階へあがっていってしまいます。
ほんとうに頭のいい猫でした。
しろちゃんはもうだいぶ前にお星様になってしまったのですが
白い猫をみるとしろちゃんを懐かしく思い出します。
今は天国で、祖母と祖父と仲良く暮らしているかな。