coLinux日記

coLinuxはフリーソフトを種として、よろずのシステムとぞなれりける。

WinPcapとMarvell Yukon 88E8039

2009-05-20 22:02:50 | インストールと設定
前回、Slirp を使ったネットワークについて見てみましたが、WinPcap を使った場合はどうでしょうか。

実は、この TOSHIBA AX/55E では現在のところうまくいきませんでした。今回は、この詳細を報告したいと思います。

最初に Fedora-10.bat を修正してみます。

ここで、WinPcap を使った時の設定に変更します。

Vista の場合は、

「コントロール パネル」 > 「ネットワークの状態とタスクの表示」 の中で、
「ネットワーク(パブリックネットワーク)」の部分で「接続」というところに現れる名前(ここでは「ローカル エリア接続」)を使います。

colinux-daemon.exe kernel=vmlinux initrd=initrd.gz mem=256 cobd0="C:/coLinux/Fedora-10.img"
cobd1="C:/coLinux/swap.img" root=/dev/cobd0 ro
eth0=pcap-bridge,"ローカル エリア接続",11:02:AA:40:10:20

 ここで、MAC アドレスを指定していますが、複数の coLinux を動作させる場合は、重複する可能性がありますので指定しました。ちなみに、11:02:AA は、 http://standards.ieee.org/regauth/oui/oui.txtにおいて、なにも指定されていないものを使いました。

Fedora10側の設定は、dhcp を使う設定のままにして、coLinux を立ち上げると、ここで使っているブロードバンドルータの dhcp サーバから情報を得て、IPアドレスとゲートウェイ設定が行われていました。

ping は、内から外と外から内の両方とも OK になりました。

しかし、ssh 等がまったくつながりません。

Wireshark でパケットを調べると、coLinux からはパケットが出ていくのですが、相手がACKを返しても反応がなく、coLinux が応答なしとみなして、またパケットを送りだすのを繰り返しているように見えます。

また、dig の応答はあるので、UDPの一部は正常に通信できるようです。

Slirp ではうまく通信できるので、Fedora10の設定の問題でないですね。

そこで、http://scratchpad.fc2web.com/colinux/winpcap.htmlを参考にして、

「ローカル エリア接続のプロパティ」ウィンドウで、「接続の方法」をみると、

Marvell Yukon 88E8039 PCI-E Fast Ethernet Controller

となっていました。これのプロパティで、
 IPv4チェックサム オフロード
 TCPチェックサム オフロード
 UDPチェックサム オフロード
のすべてを、オフにしてもだめでした。

また、http://support.microsoft.com/kb/888750/の方法2も関係ありませんでした。

さらに、ドライバのバージョンが、10.0.4.3 だったので、http://www.marvell.com/driversから、新しいドライバ 10.69.2.3 (すこい更新の頻度ですね。)を持ってきて試しましたが、(Marvell Miniport Driver をアンインストールしてから、setup.exe を実行すればインストールできます。)これもダメでした。

Fedora-10.bat で、eth0 に nopromisc オプションを付けるのもダメです。

ということで、Marvell Yukon 88E8039 の場合は、coLinux 0.7.3 で WinPcap を使ったネットワークはできない場合があるというのが、現時点でのこのブログの結論です。

(この問題の解決には、解決編をご覧ください。この記事は、ダメな場合の対処方法がいくつか書いてあるので、その点が少しだけ役立つかもしれませんね。)

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