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映画評『星を追う子ども』(新海誠監督)

2019-08-04 09:08:40 | 映画評
『天気の子』の上映でAmazonプライムビデオで無料鑑賞をできるようになった『星を追う子ども」を観ました。

一部ストーリーに関連する感想も書きますので、観る予定の人は、鑑賞後に読んでください。

結論、鑑賞後にいろんな想像をかきたてる、すばらしい映画でした!

新海監督作品らしく、この映画でも、主人公は、孤独な子どもです。アスナは、父に先立たれ夜勤で忙しい母親と2人暮らしの小学生。心を許せる友達がいなくて、秘密基地と父の形見の鉱石ラジオで未知の世界の音を聞くことだけが楽しみの女の子。

人生の大きな転換点が、不思議な少年との出会い。この出会いをきっかけに、手堅く生きてきた主人公が、地底国アガルタへの冒険に旅立ちます。

地底人シン、森崎先生といった孤独な人たちと協力しながら冒険することにより、アスナは人間の生死について受け入れることができるようになり、心を許せる仲間ができる、という話です。

ジブリ映画、特にラピュタやもののけ姫と似ている登場人物、シーンもあるこの映画ですが、以下の3点が大きく違う点です。
1ー善悪をはっきりいていない点。悪が滅びず、世界も滅びず、地上の世界も地底の世界もそのまま並存していく点。

2ー観る人の推測に任せることがとても多い点。アスナの父親とアガルタとの関係は?シンとシュウの出生は?アガルタの全貌は?最後まで解き明かされないことが、多いです。

3ー観る人の想像を掻き立てる
アガルタからアスナが帰るシーンが、余韻を残してくれます。またアスナは来るのか?今後父親のことがわかるのか?アガルタの運命は?森崎はどうするの?いろんな想像を許しつつ、映画が終わります。

何よりこの映画が良いと思う点は、孤独な少女だったアスナが、信頼できる仲間がいる明るい少女になった、という点です。高校生になったアスナの表情が、小学生の時と全然違う!

一つ一つセリフを確認しながら、丁寧に映画を観たい、と思える映画でした。