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映画評『猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)』

2020-07-04 12:54:08 | 映画評

猿の惑星の新3作の最終章を観ました。

前作と完全につながっている話。猿インフルエンザというウィルスでほぼ絶滅した人類と猿との戦い。

前作の続編といいながらも、あきらかに、そのトーンやシーンは変わっています。私が感動した3つのポイント。

1)シーザーの人生
猿のリーダーとして、最終的に人類と戦うことを選んだシーザー。家族を失い、怒りと憎しみにとらわれながらも、最後はまで力を尽くす姿に、感動します。戦いを終えたあと、ラストのシーンは、忘れられません。(ネタバレになるので、これ以上、書きませんが)

2)戦争の狂気
今回シーザー達猿と戦うのが、大佐。この大佐が、恐怖と脅威で人を操る異常好戦者。その表情、発言、誰に似ているかというと、「地獄の黙示録」に出てくるカーツだ。病気と猿と他の人間への恐怖から愚かな行動を続ける、大佐とその部下たち。

さまざまな戦争映画を思い出させる人間の愚行と戦争の狂気が描かれています。

3)希望はある
滅亡の危機にありながら、それでも争いを止めない人間たち。猿インフルエンザが人を冒していく様子は、まるで、ウォーキング・デッドの世界。それでも、希望はある。人間の女の子が猿と一緒に暮らして、一緒に戦い、笑顔になる。

最後のシーンで、笑顔の女の子を見て、それでも希望はある、ということを強く感じました。

人類が愚かで滅亡する、それでも、一縷の希望はあるところに、この映画の救いを感じました。

ちょっと戦争シーンが厳しい本作ですが、そのスケールは前作以上。最後まで楽しめるお薦めの作品ですした。

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『猿の惑星』の前日譚(たん)を描いた『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』『猿の惑星:新世紀(ライジング)』の続編となるSF大作。猿と人類が地球の支配者を決する戦いの一方で、自らの種族を守るべく行動する猿のリーダー・シーザーの心の葛藤も映す。シーザーは、前2作に続きアンディ・サーキスが演じる。共演は、ジュディ・グリアとウディ・ハレルソンら。監督は前作と同じくマット・リーヴスが務める。シネマトゥデイ


映画評『猿の惑星:新世紀(ライジング)』

2020-07-04 12:29:35 | 映画評


猿の惑星の新三作の2作目、3作目を続けて見ました。

前作『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』が面白かったのに、その後の2作目、3作目を観に行かなかったのは、ひとえに家族が一緒に行きたがらないから。今回は、Prime Videoのレンタルで観ました。

この映画は、期待を裏切らない対策。そのスケールに圧倒されました。私の感動したポイントは3つです。

1)人間の滅亡ぶりが怖すぎ
この映画の舞台は人類が滅亡状態になった地球。生き残った人間と猿との間に繰り広げられるドラマです。

その人類を滅亡に追い込んだのが、ウィルス。ちょうど今、コロナウィルスが世界中で猛威をふるってちるので、なおさら、この映画設定は怖いです。

そのウィルスの名は、「猿インフルエンザ」

猿インフルエンザにより、社会が維持できなくなった人類。文明の英知を集めたビルはすべて廃墟と化し、社会も街も荒れ放題です。

この舞台設定、今見るのには、怖すぎる。

2)主人公のエイプ シーザーがかっこいい。
今回の主人公の猿(エイプ)はシーザー。ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのアンディ・サーキスがモーションキャプチャーを駆使し、猿のリーダーとなるシーザーを熱演。

その動き、表情、猿をまねているのですが、とても威厳やプライドがあり、かっこいい。人間の優しさも怖さも知る、優しくて強いエイプを演じています。

このシーザーの姿、さらに、猿たちの特殊撮影を見るだけでも、この映画は見る価値があります。最初の15分は猿しか出てきませんが、圧巻の映像です。

3)新三作を貫く言葉「猿は猿を殺さない」
今作では、一作目でも出てきた、この言葉が、ストーリーの中心になる重要なテーマを与えています。

猿は猿を殺さない。人間も本来、人間を殺さなかったのではないか?欲望や憎しみに駆られて、人が人を殺すようになったのではないか。

動物の本能に矛盾して、仲間を殺す心や関係の移り変わりが、丁寧に描かれています。

猿インフルエンザで滅亡した人類の生き残りと猿との戦い。猿の社会での関係や心の機微を描いたお薦めの大作でした。

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名作SF『猿の惑星』の前日譚(たん)『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』の続編。ウイルスによって滅亡状態に陥った人類と、遺伝子の進化を経て知能や言語を得た猿たちとの対峙(たいじ)が思わぬ事態を引き起こしていく。前作に引き続き、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのアンディ・サーキスがモーションキャプチャーを駆使し、猿のリーダーとなるシーザーを熱演。その脇を『ホワイトハウス・ダウン』などのジェイソン・クラークや『裏切りのサーカス』などのゲイリー・オールドマンが固める。人類が衰退した世界の衝撃的なビジュアルに言葉を失う。シネマトゥデイ